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141:フグ田タラヲがネトウヨになるそうです

2009/07/15 (Wed) 19:08
1 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 16:22:38.86 ID:Qm8HN6dH0 BE:1558818094-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 ――僕はなんでも知っている

 政治

 社会

 大阪

 韓国

 それら総ての真実を知っている

 僕の意見。

 ネットで伝える 僕の意見

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 16:26:00.16 ID:Pjno1IAm0
笑み社久しぶりな気が



5 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 16:29:45.14 ID:Qm8HN6dH0 BE:2727931897-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 僕、フグ田タラヲは今年で32になった。

 祖父母は10年前に亡くなり、今は僕の両親と三人で暮らしている。
 何の不自由のない生活。毎日パソコンの前に座ってネットをしていれば、母は食事を持ってきてくれるし、
父は小遣いをくれる。それに関して僕は何の疑問も持たないしそれが当然だと僕自身考えている。

「――春日? 誰ですか?」

 何せ僕は全てを知っている者だからだ。
 賢者という称号。物知りだというレッテル。それらが僕の生活を支え、家族間での僕の立場をキープする
大きな要因だ。
 そんな僕は今日もインターネット。巨大掲示板、2ちゃんねるのニュース速報板に書き込んでいる。

 スレはノンスタイルよりもオードリーのほうが売れていることに関しての意見であった。
 しかし、僕、否。僕たちニュー速民はテレビを見ない。TBSを始めとする今のテレビ番組がつまらないから
だ。
 それ故、僕は書き込む。

 春日なんて知らない、と。

6 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 16:35:45.83 ID:Qm8HN6dH0 BE:1948523459-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
32歳になると、同級生たちは社会の歯車として懸命に汗を流している。先日も中学のクラスメイトだった
山田がぎゅうぎゅうの電車に乗って会社に出かけていく様を見た。

 ――馬鹿らしい。

 この世の中に貢献する必要が、どうしてあるのだろう。
 僕は賢者、僕は全てを知る者。
 今のマスゴミや民主党が支配する日本で、一所懸命働く意味なんて、0に等しい。それなのにどうして父
を含めた皆は汗水をたらして働いているのだろう。
 それは、僕にも分らない。
 解らないのだ。

「!? そうですー。」

 そうだ。
 今、世間の歯車として動いている愚か者は日本人なんかじゃない。

 彼らは在日なのだ。

 そう結論し、今日もニュー速の在日スレで偏った意見を書く。
 ニュー速民も、同じ意見だった。

7 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 16:42:27.88 ID:Qm8HN6dH0 BE:346404342-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 ……時刻は正午。そろそろ空腹を感じてくる時間だ。

「甘いものはあんまり好きじゃないですー。僕はスイーツなんて嫌いですー」

 そう言いながら自室の襖を29回。力強くノックする。
 29回。それが意味することは『肉』を寄越せ、である。
 無論、襖を叩く回数によって意味は異なるが、共通するのは僕が母になにかを請求するという点だ。母も
僕という天才児を産んだだけで幸せだというのにさらに仕えるコトが出来る。コレを至福と言わずになんと
言うか。
「――、――」
 パソコンの前に座りなおして同志たちの意見を見る。
 ……彼らこそが日本人だ。
 僕と考えが合う。そいつが日本人で、合わない奴は皆在日かゆとりだ。僕の意見が最高にして至高なの
だ。

 ――2分が経過したが肉が来ない。

 遅すぎる。
 そう思って、僕は大きな声で抗議した。

「きえええええええええええええええええあああああああああああああああああああああああああああああ
こおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!
!!!!!」

10 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 16:46:38.44 ID:Qm8HN6dH0 BE:866010454-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 その叫びを聞いて、母は走ってくる。
 まるでお魚を咥えたドラ猫を追いかけるように。
「タラちゃん、どうしたの?」
「うざああああああああああああいいいいいいいいいいいいいいでえええええええすううううううううううう」
僕の思い通りの回答をしろ。
 さもなくば殺す。
 そういった意味を込めた叫び。日本人ならばくみ取れるだろう。
「ごめんね。今焼いてるから――」
「うごおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああああ!!!!!!!」
 どうしてわからない。
 僕の気持ちは言わなくてもわかるだろうに、それでも母親か。
「ママはごうけんくんを殺した人以下の母親でーすううううううう!!!!」
あの事件。
 僕ははしゃいだ。
 ニュー速民は死刑にしろと言っていた。

 最高だった。

11 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 16:49:28.66 ID:Qm8HN6dH0 BE:1948522695-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 ――最高の事件。

 ニュー速民は事件の加害者を死刑にしたがる。
 当然だ。
 犯罪者は自分さえよければいいという考えの元、犯罪を犯す。ならばそれは人間ではない、なにか別のも
のだ。故に死刑。死刑。死。シ。
「ごめんね……ごめんね……」
母が泣きじゃくった声でなにかを言っている。
 それでもやめない。
 僕は肉が出てくるまで叫び続けた。

「チョヌンニククイタイハムニダー!!!!!!!!!!!」


12 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 16:52:28.48 ID:Qm8HN6dH0 BE:692807982-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
肉を喰らってから、僕は眠った。
 
 夢の中では僕は世界を救っている。
 
 あだ名は『ツーブロックの勇者』。

 我が剣、タラヲボルグの前に様々なマンガの悪役が倒れていった。

 その度、夢の世界では英雄になった。

 小学生の時、遠くに行ってしまったリカちゃんとは、ずっと一緒だった。

 夢の、中では。

14 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 16:57:52.26 ID:Qm8HN6dH0 BE:1212414847-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「ねーさーん」

 玄関の方から声がした。
 その声と、子供のはしゃぐ声で目が覚めた。
「うるさいです」
 むくりとベッドから起き、襖を少しだけ開ける。
 暗闇に目が慣れていた所為か、光に目が眩む。
「――!?」
 刹那。
 襖を閉めた。 
 光が怖かったのではない。

 アレが、いる。

 叔父、磯野カツオの息子。

 それが僅かに襖を開けた僕を見て、蔑んでいる。
 あの眼は、確実に僕を見下した目。在日の息子の癖に、どうして賢者をそんな目で見るのだ。
「パパー。あそこになんかいるー」
「ははは、いるわけないさ。ねえ、姉さん」
「そうよ。あそこにはだあれもいないわよ」
「創価あ!」
 小さな子どもが笑う。
 周りの大人は、嗤っている。

 僕は、賢者だというのに――!

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 16:57:59.85 ID:4ROBXsr3O
おいおい、おまえらこんなんなのか……きもちわるいな……

17 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 17:04:03.39 ID:Qm8HN6dH0 BE:909310673-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 叔父が来た。
 それは決して珍しいことではない。彼はくそったれの子供と不細工な奥さんと一緒にここに来るからだ。
 来て、僕の酒を飲んで、僕の肉を食べて、僕のお菓子を食べて、僕のおもちゃで遊んで、僕を蔑んで。
 そんな週末、それ自体は珍しいことではない。

「死ねです」

 無論、それも僕にとっては耐えられなかった。
 韓国臭い。キムチ臭い。在日特有の厚かましさで、彼らは僕の物品を漁り、奪っていった。叔父の息子の
表情。世界は僕を中心に回っていると思っている。そんな表情だ。
 それがなによりも腹が立つ。
 お前のための世界じゃない。

 此処は、僕のための世界だ。

 フグ田タラヲ、32歳の世界だというのに――。

19 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 17:10:25.84 ID:Qm8HN6dH0 BE:649507853-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
叔父たちはどうやらすき焼きを食べていたらしい。
 その残り香をつまり気味の鼻で思い切り吸うと気分がよかった。

『――奴らは僕にすき焼きを一切堪能させないと思っただろうが、残念。僕はすき焼きの香りを楽しんだぞ』

 僅かに開けた襖に鼻を出して吸った空気はすき焼きの香りがして、運ばれたおかゆにもその味が染み込
んでいるような錯覚さえ覚えた。
「おいしいでーす」
 このおかゆは母曰く最高級のお米と水で炊いたスペシャルおかゆらしい。勿論存在はネットで見て知って
いた。食べてみようと思ったが、それは情報弱者がへらへらして食べるスイーツと同類であり、賢者である僕
が食べるような高尚なものではなかった。
 ――ただ、このおかゆはおいしかった。それ故、僕は数分のうちに食べきることができたし、それによって空
腹も満たされた。

 時刻は午後9時。
 眠るとしよう。
 あの、楽しい夢を見るために。

20 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 17:13:39.22 ID:Qm8HN6dH0 BE:606207072-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 夢は、どんどんとリアルになっていった。
 
 人生全盛期、つまりは3歳の頃の姿で戦う僕は皆の憧れだった。

 リオン・マグナスも僕には一目置いており、リカちゃんは間違いなく僕に惚れていた。

 悪の帝王、ミクトランを倒した僕たちはまたもや世界の英雄になった。
 
 とても気分がよかった。

 目覚めたくない。

 そう思う程に。

22 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 17:20:53.93 ID:Qm8HN6dH0 BE:649508235-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 目が覚めると、重い体が僕の精神を拘束した。

 32歳、運動不足の体は夢の勇者とは全く異なっていた。
 ぶよぶよの腹、そばかすだらけの顔、艶も量もない髪(髪型は3歳時と同じ)極めつけはその声である。酒
に焼かれた喉はガラガラ声しか出なくなっており、かつての緑川ボイスは永遠に失われていた。
 所謂、僕はブサメンなのだ。
「――在り得ないですー」
 鏡を持って顔の近くに寄せた。ペットボトルの水を手に馴染ませ、中学時代、粋がっていた奴らの真似をし
て髪を立たせた。
 そばかすはよく見れば愛らしいし声だって作れば緑川光に聞こえないでもない。

「イケメンですー」

 絶対的自信を取り戻し、僕はパソコンの前に座った。

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 17:32:48.80 ID:4ROBXsr3O
髪型はかえとけwww

23 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 17:28:34.38 ID:Qm8HN6dH0 BE:519606926-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 今日も俗世間の下らないニュースがひしめき合っていた。

 盲目のピアニストがお嫁さんを募集しているというスレ。

 なんてくだらない。
 目が見えないくせに女を欲するなんて、馬鹿以外何物でもない。
 僕は冷静にキーボードを叩いた。
「障害者が調子に乗るなですー」
 僕は健常者。目だって見える。
 彼は障害者。目が見えない。
 その差は、人間として、動物として。どれだけ性能差があるのかを彼に教えてやりたい。

「まあ、こいつは今までの人生腫れもの扱いで生きてきた甘ちゃんですー。みんなの気持ちを知ったらシ
ョックで死んじゃうかもしれませんねー」

 大笑い。
 腹を抱えて笑った。

 時刻は午前11時。外からは布団を叩く音が聞こえる時間だった。

26 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 17:34:57.03 ID:Qm8HN6dH0 BE:692808544-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「YUIって誰ですかー?」

 アーティストらしいが僕は彼女をよく知らない。低俗な邦楽に飽き飽きして洋楽を聴いている僕はYUIという
アーティストを知らなかった。
 しかし、ニュー速民の反応は「劣化」「アニソンタイアップのお陰」という反応だ。ならば、僕もそれに乗って
いくしかない。

「邦楽なんて糞でーす。洋楽最高ですー」

 僕の一日はパソコンしかない。
 他の楽しみなんて何もない。
 ただ、他人のスレに書き込んで他のニュー速民と同調して楽しむ。
 そんな毎日。
 僕はそれでいいのだろうか。

「いいでーす」

 そう、いいのだ。

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 17:40:36.34 ID:eccehlcWO
タラちゃんはニュー速民の中でもレベル高いわ

30 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 17:44:25.14 ID:Qm8HN6dH0 BE:1732020858-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「お姉ちゃーん!」
 夜になって、聞きなれない声がした。
 気になったが、怖くて襖を開けられない。もし、賢者である僕を暗殺しにきた殺し屋だったらと不安になった
のだ。
「――」
 楽しげな声。
 しかしそれはフェイクだ。騙されてはならない。
 念のため僕の切り札、写輪眼を開放しておく。目を思い切り見開いて解放させるそれはチャクラの流れを
視認することができる勇者である僕のみが使える能力だ。

「懐かしいなぁ。ここは誰の部屋?」

 声の主が襖の前にいる。膝が震えたが仕方ない。
 僕はベッドの下に身を隠す。体重がうっすら脂肪を残した115キロの肉体では体を隠すのにも難儀した
がそこはカーテンを千切って隠れた。
 ――襖が開けられる。廊下の光が僕の聖域に侵入し、声の主が声を上げた。

「くっさああああああああああい!!!!! なにここ!!」

 失礼な。
 しかし、なにも言えない。

 その声の主が、叔母の堀川ワカメだったからだ。

34 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 17:53:08.90 ID:Qm8HN6dH0 BE:1039212746-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「驚いちゃったわよータラちゃんがまだここにいたなんてー」

 居間で叔母が無神経なコトを発言する。
 僕は賢者で特別なのだから、もっと敬うべきなのだ。それなのにこの女はまるで僕を普通の人のように言
う。
「そうなのよー。はやく働いてくれないと……」
「お姉ちゃん……」
「きゃむう」
声を出そうとすると失敗する。
 もう何年、否。何十年もまともに人と会話していないからだろう。声帯が緊張でガチガチだ。
 それでも眼は使えていた。僕の写輪眼は確実に彼女たちを幻術に追いやっており、愚かな話をしている。

「高校も三日で退学して――」
「大検を採るって宣言して、予備校に行っても3分で帰ってきちゃうし」
「極めつけはあれよ! リカチャンヲ――」
「やめるんだサザエ」
「マスオさん……ごめんなさい……」
「気に病まないでよお姉ちゃん。タラちゃん、親もずっと生きてるわけじゃないんだよ?」

 そんな、嘘(別世界の僕)の話をしているのだから。

36 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 18:04:48.43 ID:Qm8HN6dH0 BE:2078424768-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「でもタラちゃん、大きくなったわよねー。今いくつくらい?」
「あっがいうる」
「……そうだね、僕の身長が170くらいだから――」
「150くらいね」
 嘘を吐くな。
 僕の身長は185センチ以上で体重はうっすら脂肪を残した115キロだ。その僕がチビデブなはずがない。
「ええ!? ダイエットしないと死んじゃうよ!?」
 アーユーラガーマン?
 深夜の繁華街で、外国人にそう絡まれるくらい僕は体格がいい。
 それなのに、勇者の僕をデブ呼ばわりなんて――

 許せない。
 叫んでやる。
 叫べば、きっと近所迷惑になり、こいつらは困るだろう。

 叫んでやる。

 声帯に力を込める。

 昨日と同じ、声を出せばいい。

 さあ――

「ヴぁうん」

 出なかった。

37 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 18:09:06.74 ID:Qm8HN6dH0 BE:649508235-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
もう、なにもできない。

 僕はそう判断し、自室で床に就いた。

「助けてですー」

 独り言が多くなってくる。

 それでも、人とは話せない。

 その状況をなんとかしてほしかった。

40 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 18:19:14.00 ID:Qm8HN6dH0 BE:1732020858-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
夢の中で、誰かが泣いていた。

 知らない人に抱かれて、泣いていた。

 女の子は、僕に助けを求めていた。
 
 勇者の僕はあまりにも無力で――

 ――余りにも残酷だった。

 そこにいる僕は間違いなく賢者でも勇者でもなくて。

 そこにいる僕はひたすら、握っていた飴を舐めていた。

42 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 18:26:55.65 ID:Qm8HN6dH0 BE:649508235-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「――!!」 
 
 ベッドから転げ落ちる。
 僕は轟音を立てて床に落ち、家全体が揺れた。
 シャツは汗で体に張り付き、どうにも言えない不快感がそこにあった。
 ペットボトルのコーラに砂糖を入れて飲む。それだけで心が安定する気がしたからだ。
「飴……ってなんですか……」
パソコンをつけ、ニュー速を開く。
 いつもと同じように一日を過ごそうとするが、どうにも頭が回らない。
 夢の中で泣いていた少女がどうしても頭から離れない。
 知らないおじさんに抱かれ、泣いていた少女を見つめる僕。
 あれではまるで僕が女の子を見捨てているみたいじゃないか。

 僕は悪くない。
 正義の味方が、悪いはずがない。

 そう思って、性犯罪者は死刑にしろと書き込んだ。

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 18:27:21.09 ID:eu7yzAm30
引きこもってて声が出せなくなるとかガチなの?

47 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 18:36:38.82 ID:Qm8HN6dH0 BE:606208027-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 ネットで偏った意見を書く。

 それは俗世間への反発に他ならない。
 テレビ(TBS)のニュースで評論家が『公明党最高だあああああああああああああ!!!!!!!』と発言
すれば、僕たちはそれってスレを立て、創価学会を批判する。無論、評論家の見ていない2ちゃんねるでだ。
創価学会や韓国を批判することで僕たちは勝利する。彼らは謝罪もしないし賠償もしない。しかし、僕たちが
ニュー速で批判さえすれば、それは僕たちの勝利なのだ。

「今日もあのアイドルのブログを炎上させまーす」

 それはアイドルでさえ例外ではない。
 アイドル、特にマイナーなアイドルは事務所のマークも柔らかいため、元々教養のないアイドルはつい自
分のブログで行き過ぎた行為、発言をしてしまう。
 ――その時、ニュー速民は発動する。
 所属事務所よりも早く、その事実を見つけ、炎上させる。
 まさに風林火山だ。

 あるアイドルのスレを立てる。
 内容は彼女を中傷するもの。

 皆も、それに乗った。

 楽しい。
 
 それ故にやってしまった。

 殺人予告を。

50 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 18:42:15.08 ID:Qm8HN6dH0 BE:606208027-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 警察がここを見ている筈がない。それに、みんなもこのアイドルには死んでほしいと思っている筈だ。
 そんな甘い考え。

 しかし、現実は違った。

 記念パピコ。
 通報しました。
 あーあ。
 終わったな。
 銀バエだな。
 
 膝が震えた。
 厭な汗が全身から吹き出し、朝とまるっきり同じ状態になった。

 故にベットに飛び込んだ。

 誰かに怒られるかもしれないという焦り。
 現実から目を背けたいという歪んだ願望。
 逃げることができないのだという答え。

 それらが僕の体を震わせた。

 二時間後。呼び鈴がなった。

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 18:45:24.80 ID:4ROBXsr3O
早いwww

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 18:47:21.77 ID:x77uXiPWO
迅速警察24時ですね

56 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 18:49:18.27 ID:Qm8HN6dH0 BE:519606634-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 母が対応している声。
 警察官のけだるそうな声。

 近づいてくる。

 寝たふりをすれば――大丈夫だ。

「おいこら」
「でーすでーす」
 いびきをかいて、完全に眠っていることをアピールする。
 母の嗚咽が聞こえるがここは我慢だ。僕はこの場を切り抜ける。
 賢者の作戦に警察官も困り果てる。しかし、彼らは無情だ。僕のパソコンを調べ始め、僕の書き込みを
確認した。
 ――それならそれでもよかった。
 しかし、問題は警察官がブラウザを閉じた瞬間にあった。

「これは――!」
「とんでもねえな。小学生の裸――これは違法ビデオのピクチャだな」

 それは――ダメだった。

 その瞬間。僕の理性が吹き飛び、ベットからはねた。

「ピジョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」

 しかし、ベットが壊れ、僕は二つの罪で逮捕されることとなった。

67 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 18:58:08.85 ID:Qm8HN6dH0 BE:173202522-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 留置所。そこは冷たいところだった。

「フグ田タラヲ! 否! キム タラウォン! 歩け!」

 のしのしと事情聴取の部屋に向かう。それだけで気だるいというのに、その部屋では厭な大人に厭なことを
訊かれるのだ。
「お前は女児の猥褻な画像をどれだけ所持しているんだ?」
「……」
 答えたくなんてない。 
 しかし、答えなければ僕は永遠にここから出られない。
「8テラバイト……です……」
「!?」
殺人予告はあまり訊かれない。よくあることだからあまり警察もつっこまないらしい。
 しかし、あの画像はまずかった。関○援交などの違法ビデオのデータが僕のパソコンには山のように入
っていたからだ。

「――」
個室に戻れば、孤独に気がつく。
 誰も面会になんて来ない。
 それは、僕が独りだからだ。

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 18:59:54.52 ID:4ROBXsr3O
「キム タラウォン」クソワロタwwwwwwwwwwww

70 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 19:10:01.10 ID:Qm8HN6dH0 BE:346404342-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「キム! 面会だ!」

 ある日。取り調べも緩やかになり、これからは事実確認の後裁判という状況の中、僕に面会者が現れた。
 なんの疑問も持たず、僕は面会室に向かった。体重も以前の115キロから125キロになり、健康体にな
っていった。その僕を、面会者はどう思うのだろうか。

「タラちゃん……」

 その男を、誰かと認識するには立会人の言葉が必要だった。
 身長は185センチ以上、ほっそりとした体と赤がかかった髪。その男の名前は――

「面会に来てくださった――波野イクラさんだ」

 幼いころの親友。イクラちゃんだった。

84 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 20:23:03.67 ID:Qm8HN6dH0 BE:606208027-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「久し振りだね。タラちゃん」

 目の前に座っている男。
 嘗て、お互いを友と呼びあった者。波野イクラ。
 彼とは彼これ20年は会っていない。原因は不明だが、イクラの父であるノリスケがブラジルに転勤になっ
たからだ。
「イクラ……ちゃん……」
声帯が震える。
 多くの取り調べから、事務的なコトを話すことは出来るようになったが面会人が20年振りに会う友である
こと、自分が犯罪者だという羞恥から、上手く言葉を紡ぐことができない。
「久し振……ハム……だ」
「うん。久し振り。
 どうだい? 調子は」
「悪くなううぃどす」
イクラがため息をひとつ吐く。それに倣って、僕も座りなおして言葉を紡ぐ。
「今、何をしているですかー」
「……ナミノコンサルタント……まあ、総合会社みたいなものさ。そこの、CEOをしている」
「!?」
 ナミノコンサルタント。僕もそれを聞いたことがある。
 芸能、報道、外資、出版、政界。それらを牛耳る現代の徳川家。それがナミノコンサルタントだ。なによりも
それは――

「そう、君が殺人予告してくれたアイドルの所属事務所は、ナミノコンサルタントの末端会社さ」

87 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 20:32:05.11 ID:Qm8HN6dH0 BE:1515517875-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「――」

 驚きを隠せなかった。
 僕は、こんなに近くにあのアイドルの関係者がいたなんて考えなかった。
 しばし硬直する。
 謝罪の気持ちなんて湧くはずがない。あのアイドルは僕たちの天皇陛下を馬鹿にしたからだ。あのアイド
ルはニュー速民に裁かれる運命だったのだ。
「アレは……アレックス……」
「?
 なにを心配しているのかわからないけど、僕は君を責めるために来たわけじゃない。君が逮捕されたの
と僕は結局、あまり関係がないからね。ただ――ひとつだけ言っておくよ。にちゃんねらー」

 ――イクラが立ち上がり、僕を見下して、言った。

「――誰かを裁くのは、被害者の家族でも被害者でもなければ、ニュー速民でもない。
 人は――法によって裁かれるんだ。そして、自らの責任と、常識に裁かれる。それを忘れないでくれ」

 そう言って、イクラは面会室を後にした。

「知らんです……僕は悪くないです……あのアイドルが……そしてあの小学生が僕をこんなにしたんです
……」

 残された僕は、その言葉をうわ言のようにつぶやいた。

88 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 20:38:23.50 ID:Qm8HN6dH0 BE:1299015656-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
――それから、3ヶ月後。

 僕の刑が確定した。
 懲役15年。執行猶予はなし。
 今、僕が32歳だから出所するのは47歳になる。

「――は、は」
僕の人生が、一つの殺人予告によって滅茶苦茶になった。
 後悔まみれだ。どこかも知らない刑務所に連れて行かれ、見るからに危ない受刑者と生活を共にする。
 堪えられない。
 しかし、堪えなくてはならない。堪えて、僕は勝利するのだ。

「ニュー速民が……勝つですー。
 看守さん、パソコンを部屋に入れてほしいでーす」

 殴られた。

92 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 20:55:02.58 ID:Qm8HN6dH0 BE:606208027-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 ――監獄にパソコンを入れてはくれなかった。

 それならそれでいい。
 今は15年の時間を楽しむ方法を探そう。
 そう思っていた運動時間。ある男が話しかけてきた。
「おいこら新入り。お前なにでここに来たんだ?」
 見たところ若い男。25歳ぐらいの悪そうな男だ。
 本当のコトを言うのは簡単だ。しかし、児童ポルノで捕まったなんて口が裂けても言えない。舐められて
しまうからだ。刑務所に於いて、舐められるのは最悪だ。骨の髄までしゃぶられる。
「ぼ、僕は殺しでーす」
「へえ、何年?」
「15年です……君はなんですか?」
「俺? 俺はケチな盗みだな。まあ2、3年くらいで出れるみたいだから気楽にいくさ」
驚いた。
 この男には罪悪感というものがない。人のものを盗んで此処に来たというのに反省の色が全く見えない
のだ。もしかして、刑務所で真剣に反省しているものは一握りしかいないのではないのかという認識が生
まれた。
「……あ。此処で一番ヤバい奴はアイツだ」
男が壁に向かってボールを蹴っている中年、というには年老いた男を指さす。
「アイツ、だいぶ前に此処に来たみたいでさ。なんでも小さい女の子をレイプ、撮影してそのビデオを複製
して裏ビデオとして売りさばいてたんだよ。まあ、それだけなら救いようがあったが――」
男が神妙な顔つきになって口を開いた。

「――殺したんだよ。女の子全員、バラバラにしてな」

 寒気が、した。

94 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 20:59:13.76 ID:Qm8HN6dH0 BE:1948522695-2BP(1000)
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 その日、また夢を見た。

 女の子が泣いている。
 
 僕を、見ている。

 知らないおじさんがにたりと嗤って僕に何かを手渡す。

 甘い、キャンディー。

 黙ってるんだよ。

 おじさんは言った。

 黙ってる。

 僕は言った。

 目の前で地獄が展開されて。

 そこから先は――

97 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 21:11:31.50 ID:Qm8HN6dH0 BE:1948523459-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 ――汗が止まらない。

 夢のコトを思い出すと、寒気が止まらない。

 僕の全身が何かに乗っ取られたかのような倦怠感。
 
 眼球から水分が搾り取られるような錯覚。

 それだけ、体調が悪い。

「大丈夫かい?」

 誰かが話しかけてくる。

「あ……」

 ダブった。

 あの、夢のおじさんと――

 ――この、初老の男性が。

99 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 21:24:42.32 ID:Qm8HN6dH0 BE:1039212364-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「気分が悪いのかい?」
「……」
この男とは、話す気になれない。
 僕はこの男のSEXに発情していた。今ならそれがわかる。
 それよりも、あの夢とこの男がダブってしまった故に、僕はこの男とは話したくない。
「――ほう、君も知っているのかい」
「?」
「小さい女の子の裸――さ」
「……なにを言ってるですか」
「いやいや、君はアレだろ。児ポあたりでしょっぴがれたんだろ? まあ顔を見りゃ大体わかるさ。
 それに、君は自分が世界で最も尊いモノだと思っている。そうだろ?」
「うるさい……です」
僕は不快感を感じ、男から離れようとした。
 しかし、男は離れない。僕の耳に口を近づけて言葉を続ける。
「いいぜえ。まるでお人形みたいに繊細で、今でもあの感触は忘れられねえ。
 あの幼い××を貫いた瞬間の顔。殺さないで! 殺さないで! って哀願する表情。なにをとっても一級品
だよ。同じ殺すなら、小さな女の子がおすすめさ。俺が一番ヤッた中で一番幼い子供が確か4歳か5歳だ
ったかな……あの時はカメラを忘れちまってな。おまけにオスの餓鬼に見られちまったんだよ。殆どやぶれ
かぶれにポケットに入ってた誘き寄せ用のキャンディーを渡したらな。『黙ってるでーす』とか言ってじっとお
友達がレイプされてるの眺めてるんだぜ? ヒャーーーーーハハッハハ!! お笑いだろう? 女の子は助
けて、助けてって言ってるのに餓鬼はキャンディーに夢中で動きもしねえんだ!! それを見て昂っちまって
よ。ついつい、殺っちまったんだよ。持ってたカッターをケツ穴に刺してグリグリ回してな。
 ――ありゃ最高だったな」

 ――ああ。
 そうか。

 こいつは、こいつは――

100 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 21:27:47.15 ID:Qm8HN6dH0 BE:346404342-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「どうだい? おめえも娑婆に出たらヤッてみな。なあに、一人くらいなら死刑にならねえよ」

 ――夢は、ホントウだった。

 あれは、僕の過去。

 僕の、拭えない罪。

 それが、夢としてあらわれたのだ。

 なんという、罪。

 リカちゃんを殺したのは、僕だったのだ。

 ならば、仕方ない。

「そうですねー。どんな子がいいですねー」

 過去は、過去だ。

104 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 21:35:50.78 ID:Qm8HN6dH0 BE:389705033-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「ヒャハハッハ!! 創価! お前も目覚めちまうか!?」
「師匠ー」

 ――それから、僕は運動時間にはいつもこの男(名前は伊藤誠というらしい)にひっついて彼の犯罪武
勇伝を聞いていた。
 彼は無期懲役なので、15年きっちり聞くことができる。
 ニュー速民がこれを聞いたらなんと言うだろうか。
 娑婆に帰った時が楽しみだ。

「いいかい? 殺すって言っても簡単に殺すのはちと違う。女の子の絶望の顔が一番イカしてるんだから
な。死んじまっては締まりもなくなっちまう。だから、怖がらせて怖がらせて殺すんだ」

 誠は、殺人の話をするときはなによりも活き活きしていた。僕自身、誠の話を真剣に聞いていた。

「――ああ。そういえば兄ちゃんの名前聞いてなかったな。なんていうんだ?」
「僕は……」
迷った。
 僕には二つの名前がある。日本人としてのフグ田タラヲという名前と、韓国人としてキムタラウォンという
名前だ。どちらを名乗るか。それは決まっている。
 それは我が祖国の名。

「――緑川光でーす」

 それが、僕の本当の名前なのだから。

106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 21:45:48.39 ID:WtxyxK4P0
うそつくなwww

107 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 21:46:46.39 ID:Qm8HN6dH0 BE:1039212083-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
誠の話を聞き出して、早いことに5年の年月がたった。

 運動の時間は誠の話、今では此処にいる受刑者の9割が誠の話に憧れを抱いている。
 そう、誠は教祖じみたものになっていた。その様は娑婆にいた時に叩きまくっていた創価学会に似る。誠は
池田犬作や麻原彰晃以上のカリスマ性を持ち、最早神に近い存在と化していた。
「誠ー!」
「誠ー!!」
「うぎゃああああああああんげいお!!」
受刑者は誠コール。
 誠は初めて会ったことに比べて、明らかに老いていたが殺しの話をする時は活き活きとした表情だった。
 
 ――あの日までは。

108 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 21:48:23.06 ID:Qm8HN6dH0 BE:519606162-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 僕は誠の地位が羨ましかった。

 神。

 それは僕が娑婆にいたときの称号。

 誠はそれを奪ったのだ。

 許せない。

 赦せない。

 ――ああ。殺そう。

 あの男は殺されなくっちゃいけない。

 リカちゃんの弔いだ。

113 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 21:59:20.92 ID:Qm8HN6dH0 BE:1558819049-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「どうした? 特別授業でも受けたくなったのか?」

 入浴の時間。僕たちはトイレに行くと言って二人っきりになることができた。
 お互い全裸故に、凶器は持てない。しかし、年老いたこの男を殺すのに、武器なんていらない。

「そうです……実践、です」

 首を絞めた。
 力いっぱい。
 誠が青くなる。
 声なんて出る筈がない。
「――!?」
誠の苦しそうな顔を見て、思い出した。
 イクラの言葉――。

『――誰かを裁くのは、被害者の家族でも被害者でもなければ、ニュー速民でもない。
 人は――法によって裁かれるんだ。そして、自らの責任と、常識に裁かれる。それを忘れないでくれ』

 そう。
 裁くのは、僕じゃあない。

「そう、です……」
手を、ゆるめた。
 殺さない。

115 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:03:06.12 ID:Qm8HN6dH0 BE:1082513055-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
否、殺す。

「僕たちニュー速民は神なんでーす」

 一度、否。二度。誠は痙攣した。

「師匠を死傷してしまったです」

 自殺に見せかける絞め方。

 それは、伊藤誠が僕にだけ教えてくれたテクニックだった。

 教えてくれた時の表情は、実の息子を見る目だった。

 そんな、気がした。

117 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:07:56.98 ID:Qm8HN6dH0 BE:1515518257-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
僕は、それから9年経って出所できた。
 大人しくしていたお陰で模範囚になれたからだ。

「二度と帰ってくるんじゃないぞ」

 刑務所を出る時に言われるお約束の台詞。
 本当にあったのだなと感心しながら街を歩く。

 ――大分、変わってしまっていた。
 
 アーケードの商店街は大型ショッピングモールイオンになり、行きつけ(母が服を買ってきてくれていた)の
しまむらはユニクロになっていた。
 ゲームセンターはなくなっており、三河屋は全国チェーンの大型酒屋になっていた。
「……帰るです」
とりあえず、実家に帰ろう。
 きっと誰かいるだろう。母がハンバーグを作って待っている筈だ。

 ――そう、待っている筈だ。

118 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:13:12.22 ID:Qm8HN6dH0 BE:2424828678-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
『磯野サザエ 告別式 ホール錦』

 自宅の前には、そんな看板が立っていた。

 両親が離婚したのは知っていた。
 父が大阪に帰り、大阪民国の仲間入りをしていたのも知っていた。
 しかし、これは知らない。
 母が、母が、母が――!

「……君は」
 家から出てきたのは叔父、カツオ。
 その後ろには叔母のワカメがいる。これからホールに行くのだろうか。
 ――僕は、動けなかった。
 なにも、言えなかった。
 そして、彼らもなにも言わなかった。

 ランボルギーニ・ディアボロの排気にむせながら、僕は自分の家に帰ってきた。

119 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:16:53.02 ID:Qm8HN6dH0 BE:3117636689-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
家の中には、線香の匂いが充満していた。
 菊の花。
 仏壇には祖父母の写真と母の写真。
 皆、笑っている。
 僕の出所を祝福してくれているのだろうか。
 それとも、その笑顔は僕を蔑む嗤いなのだろうか。

 しかし僕の興味はそんなところにはない。僕はすぐに自室だった部屋に向かった。

121 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:23:44.52 ID:Qm8HN6dH0 BE:1169113493-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
あの時と、なにも変わっていなかった。

 変わっていなかったのではない。変えなかったのだ。

 僕が、帰ってこられるように。

 パソコンは最新のものがあった。

 僕が使っていたものは押収されてしまったからだ。

「――、――」

 震えた手で、電源を入れる。

 メールが、一通。

 未送信メールとして、題名はタラちゃんへ。

122 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:27:27.33 ID:Qm8HN6dH0 BE:779409263-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
ママより。
タラちゃんへ

 タラちゃん。守ってあげられなくてごめんね。
 ママは、ごうけんくんを殺した人と同じくらい、母親失格だね。
 でも、タラちゃんが帰ってこられるように、ママは一生懸命頑張るからね。
 すごく心配していたのは、ママだけじゃないの。カツオも、ワカメもパパもみんなが心配してたのよ。
 
 P.S.
 タラちゃんが殺人予告したアイドル。あの後、引退したわよ。ニュー速民(?)の勝利ね!


123 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:29:35.17 ID:Qm8HN6dH0 BE:1039212083-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
「ママ……」

 涙が、こぼれた。
 僕のような人間を、ママは見捨てなかった。
 ママは、僕を待っていてくれた。

 でも、間に合わなかった。

 もう、ママは死んでしまった。

 死に目にも会えない親不孝。
 ――でも、僕はたった一つ。

「ママのお葬式に行くです」

 おそらく15年放置していたペットボトル。その中の水で髪を逆立てる。
 そして、走った。


124 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:31:13.02 ID:Qm8HN6dH0 BE:1212414274-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
 しかし、おなかが減った。

 お葬式はすぐには終わらない。
 ならば、腹ごしらえをしてから行くのも悪くない。
 そう思って、僕は冷蔵庫の中の冷凍ピラフを食べた。

「食べたら眠くなったですー」

 お葬式はすぐには終わらない。
 少しくらい眠っても大丈夫だ。

 そう思って、僕は眠りについた。

126 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:35:11.83 ID:Qm8HN6dH0 BE:346404342-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
――目が覚めると、時計の針が一周していた。無論、短い方がだ。

「お葬式終わったでーす」

 そう、母の葬式は終わったのだ。
 僕は結局焼香一つしないままだ。
 なんという親不孝者。

 しかし気にしない。

 メールをもう一度読み返す。

 ――今、気がついた。それは笑み社も例外ではない。

「縦読みすると『タマです』になってまーす!!」

 爆笑した。
 そうして、出所二日目が終わった。

131 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:43:07.98 ID:Qm8HN6dH0 BE:1039212746-2BP(1000)
sssp://img.2ch.net/ico/samekimusume32.gif
Epilogue

 僕の人生。それは50歳に唐突に終わることになる。

 秋葉原を歩いていたら、トラックが突っ込んできたのだ。

 中型トラックの突進をもろに食らった僕は勿論即死。

 だが、後悔はなかった。

 その時ちょうど、9歳の女の子を強姦殺人してきたばかりだったからだ。

 気持ちよかった。

 師匠の教えは完璧だった。

 それだけは、感謝している。

 父に、ありがとう。

 母に、さようなら。

 そして――総てのニュー速民に。

 おめでとう。

フ グ 田 タ ラ ヲ が ネ ト ウ ヨ に な る そ う で す
                                       FIN

133 :笑み社 ◆myeDGGRPNQ :2009/06/10(水) 22:46:07.61 ID:4VmqHGkAO
終わった。







終わった。


135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 22:46:52.10 ID:160DS7V50


136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 22:47:23.73 ID:J7m0MQd4O
全然改心してねえwwww

137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/10(水) 22:48:17.62 ID:BHx+ZaTrO
急展開すぎwwwww










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