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1982:売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅳ

2012/07/26 (Thu) 21:02
「ゆ……ゆぅ………」
「ゆ…ゆみぇ?……だったにょ?」
「……ゅ……ゆ……お…おきるよ…」
翌朝赤まりさ達が目を覚ました。昨日は温風で乾かされていたときにはもう意識を失っていた。朝になってようやく意識を取り戻したのだ。
「…ゅ……ゆ!!?くしゃくにゃいよ!!」
「まりちゃきりゃいになっちぇる!!」
「ゆ…ゆっくちできりゅよぉぉぉ!!」
昨日までのうんうんの山は綺麗に掃除されていた。赤まりさ達の体も綺麗になっている。
「にゃんだきゃおうちがひりょくなっちゃよ!!」
「ゆぅ!!ゆっくちていっちぇね!!」
更にケースも大きくなった。高さも1mくらいはある。赤まりさ達は喜び走り回った。
「ゆぅ~!!…………ゆ……ゆぁぁぁぁぁ!!!!」
ごろんと転がった赤まりさが悲鳴を上げた。 「ど…どうちたにょ?」
「ゆ…ゆっくちできにゃいの?や…やぢゃよぉ……」
「ど…どうしちゃにょ?ゆっくりちにゃいぢぇ…おしえちぇね!!」
他の赤まりさ達が恐る恐る尋ねた。
「にゃ……にゃんぢぇ…にゃんぢぇ……でみりゃがいりゅのぉぉぉぉぉぉ!!!!!!?」
「れ…れみりゃ!!!!」
「れみりゃはゆっくちでぎにゃいぃぃぃぃ!!ど…どきょ!!!?どきょにいりゅのぉぉ!!!?」
「きょわいよぉぉぉ!!!でみりゃはやぢゃぁぁぁ!!!」
「う…うえにいりゅよ!!!うえにいっばいいりゅぅぅぅぅ!!!!」
赤まりさ達はパニックになった。今回使用するケースには仕掛けがありケース上方にツバメの巣のようなスペースがあるのだ。
そのスペースには胴無し子れみりゃが数匹眠っていた。
「ごわいぃぃぃ!!!!でみりゃはゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃ!!!」
「ぼうやぢゃぁぁぁ!!!!まぢゃゆっぐぢでぎないぃぃぃ!!!!」
「たべにゃいぢぇぇぇぇ!!まりぢゃはおいじぐにゃいがりゃぁぁぁ!!!」
赤まりさ達は生まれてから一度も捕食種であるれみりゃを見たことが無いがゆっくりは遺伝子レベルでれみりゃを苦手としている。
そのためこのようなパニックを起こしているのだ。
「う~……うるさいんだどぅ……」
「うるさくて…おねんねできなんだどぅ…」
あまりの五月蝿さに子れみりゃ達が起きてしまった。子れみりゃ達の帽子には銀バッジがついている。偽物ではなく正真正銘のバッジだ。
実は子れみりゃ達はペットショップの売れ残りなのだ。本来であればさっさと処分されるのだが処分するくらいならとつむり班に拾われたのだ。
ちなみにれみりゃは通常夜行性なのだが慣れさせれば昼間でも活動させることが可能だ。
「う~……う!?」
「なんかいるんだどぅ」
「うるさいのはあいつらのせいなんだどぅ」
子れみりゃ達は一斉に赤まりさ達の頭上を飛び交った。
「ぎょわい!!!!ぎょわいよぉぉぉ!!!あっぢいっぢぇぇぇぇ!!!!」
「ゆぎゃぁぁぁ!!!ぎぢゃぁぁ!!!ぎぢゃぁぁぁぁ!!!」
「でびりゃはゆっぐぢでぎにゃいよ!!!こっぢくりゅなぁぁぁ!!!」
「たびぇにゃいぢぇぇぇぇ!!!おでぎゃいだきゃらまりぢゃをたべにゃいぢぇぇぇぇ!!!!」
赤まりさ達は逃げ惑っていた。
「そういえば…おなかへったんだどぅ」
「おぜうさまはぐるめなんだどぅ」
子れみりゃ達は逃げる赤まりさを捕まえ口に咥えて飛び上がった。
「いや!!!いやぁぁぁぁ!!!たびぇないぢぇ!!!たびぇないぢぇ!!!」
「いぢゃい!!いぢゃいぃぃぃぃ!!!がばにゃいぢぇぇぇ!!がばにゃいでよぉぉ!!!!」
「おろじぢぇ!!!ゆっぐぢでぎにゃい!!!おろじぢぇぐだじゃいぃぃ!!!」
子れみりゃ達は赤まりさの頭にがっしりと噛み付いていた。
「いぢゃいぃぃぃぃ!!!いぢゃい…よぉぉ……」
「おでぎゃいじばじゅ!!!たびぇにゃいぢぇ!!!まりぢゃはおいじぐにゃいぃぃぃぃ!!!」
「ゆっぐ…もっぢょゆっぐりじぢゃぎゃ………ゆぅぅぅぅぅ!!!」
「ゆびぇっ!!!……あ…あんよじゃんがいぢゃいよぉぉぉ!!!」
しかし子れみりゃ達は赤まりさを食べることなく床に落としてしまった。
「ご…ごわぎゃっぢゃよぉぉぉ!!」
「いぢゃいぃぃぃ!!あぢゃまがいぢゃいよぉぉぉ!!!」
落とされた赤まりさ達の頭には子れみりゃの噛み跡が残っていた。
「う~!!あまあまだどぅ!!」
「おいしそうなんどぅ!!」
子れみりゃ達は巣に戻った。巣には美味しそうなプチシュークリームが並べられていた。
「いっただきま~す!!!」
「おいしいんだどぅ!!」
「おぜうさまはまんぞくなんだどぅ!」
子れみりゃ達には赤まりさを1匹も殺してはいけないことを徹底させている。
ただ、もし甘いものが食べたくなったら赤まりさを上空まで運び床に落とすように命令している。死ななければ何をしたっていいのだ。
流石は銀バッジということなのか覚えが早く1匹の死体を出すことなく子れみりゃ達は食事を得ることが出来た。
「ゆひぃぃ……たじゅがっだ……よぉ……」
「ゆっぐぢ…でぎにゃいぃ……どぼじぢぇ…まりぢゃばっぎゃり……」
赤まりさ達は沈んだ顔でぐったりとしていた。こうして赤まりさ達と子れみりゃ達の共同生活が始まった。
「ゆ?…ごはんしゃん……」
「ごはんしゃんたべちぇ……ゆっくちしゅるよ……」
赤まりさ達の目の前に固形の餌が降ってきた。赤まりさ達はもぞもぞと餌に近付いた。
「むーしゃ…むーしゃ……ゆぅ…」
「ゆぅぅ……むーぢゃ……むーぢゃ…」
餌は美味しいのだが頭上の子れみりゃ達が気になってしまい餌を味わう暇が無かった。
「うー!!もっとたべたいんだどぅ!!」
「おかわりするんだどぅ!!」
プチシューを食べ終わった子れみりゃ達はまだ満足しておらず再び赤まりさ達の頭上を飛び交った。
「ゆぎゃぁぁぁ!!ごにゃいぢぇぇぇぇ!!!」
「まりぢゃをいじめにゃいぢぇぇぇぇ!!!ゆっぐぢさぜぢぇぇぇぇ!!」
「ゆぎぃっ!!いぢゃい!!!いぢゃいぃぃぃぃ!!!」
「おろじぢぇぇぇ!!!おろじぢぇぇぇぇ!!!」
食べかけの餌を放り出して赤まりさ達は逃げ惑った。だが次々と赤まりさ達は子れみりゃに捕まり、そして上空から投げ落とされた。
「ゆぶっ!!」
「ゆびぇっ!!」
「いぢゃいっ!!!」
赤まりさを投げ落とした子れみりゃ達は再び巣に戻った。
「ぼう……やぢゃ…………」
「じぇんじぇん……ゆっくぢ…できにゃいよぉ……」
「ゆぇぇぇん………ゆぇぇぇぇぇん……」
子れみりゃ達はプチシュー2個で満足したのか巣でゆっくりしていた。
「むーぢゃむーぢゃ…」
「ゆっく…ち…たべちゃかっちゃよぉ……」
赤まりさ達も食事が終わった。子れみりゃを意識してか若干食べるスピードが速かった。
「おぜうさまはねるんだどぅ…」
元々夜行性のせいか食事をしてすぐ寝てしまった。…寝たのは2匹だけだが。
「あそぼぉ!!あそぶんだどぅ!!」
「うんどうなんどぅ!」
残りの子れみりゃ達はケースの中を飛び回っていた。
「ゆぎゃぁぁぁ!!!!ぐりゅにゃぁぁぁ!!!あっぢいっぢぇぇぇぇ!!!」
「おぢぇがいだぎゃら…おぢぇがいだぎゃらまりじゃをたべにゃいぢぇぇぇぇ!!!!」
「ごわいよぉぉぉ!!!ごわいよぉぉぉ!!!」
赤まりさ達は逃げ惑っていた。子れみりゃ達は別に赤まりさで遊ぶ気は無かったのだが逃げている赤まりさ達を見て興味が湧いてしまった。
「まつんだどぅ!!」
「そこのくろいの!!おぜうさまにかてるとおもうなだどぅ!!」
赤まりさを捕まえたり噛み付いたり体当たりをしたりとやりたい放題だった。
「いぢゃい!!いぢゃいぃぃ!!!」
「ゆびゅっ!!おがおがいぢゃいよぉぉぉ!!」
「ゆぁぁぁぁ!!!ごっぢごにゃいぢぇぇぇぇ!!!」
そのうち1匹の子れみりゃが赤まりさの帽子を奪い取った。
「ま…まりぢゃのぼうじじゃんがぁぁぁぁぁ!!!がえじぢぇ!!!がえじぢぇぐだにゃいぃぃ!!!」
「うー……やなんだどぅ!!これはおぜうさまがもらうんだどぅ!!」
「にゃんぢぇしょんにゃごぢょいうにょぉぉぉ!!!!?ぼうじぎゃないちょゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃ!!!」
赤まりさは帽子を取り返そうと子れみりゃに近付いた。
「うー!!ここまでおいで!!」
追いかけていた立場が今度は逃げる立場になり子れみりゃは楽しそうだ。
「まっぢぇぇぇぇ!!!まっぢぇよぉぉぉ!!!ぼうじ!!ぼうじぃぃぃぃ!!!」
赤まりさは泣きながら子れみりゃを追いかけた。
「うー………ぎゃおー!!!たべちゃうぞ!!」
逃げていた子れみりゃが急に赤まりさの目の前まで降下した。
「ゆぎゃぁぁぁ!!!でびりゃはごわいぃぃぃ!!!ごわいよぉぉぉぉ!!!」
赤まりさは逃げてしまった。
「うー…おもしろそうなんどぅ!!」
「おぜうさまもあそぶんだどぅ!!!」
この様子を見ていた残りの子れみりゃ達が一斉に降下し赤まりさの帽子を次々と奪っていった。
「がえじぢぇぇぇ!!!ぼうじかえじぢぇよぉぉぉ!!!」
「ぼうじぎゃないぢょゆっぐりでぎにゃいぃぃ!!!おでがいじばず!!!がえじぢぇぐだじゃいぃぃぃ!!!」
「ゆんぎゃぁぁぁ!!!もっぢぇがにゃいぢぇぇぇぇ!!!!ぼうじぃ!!!ぼうじぃぃぃぃ!!!」
子れみりゃ達は楽しそうだ。しかしそのうちただ単に帽子を奪うことに飽きてしまった。
「のろまでおもしろくないんだどぅ!」
「もっとはやくうごいてほしいんだどぅ!」
一方的で面白味に欠けるのだ。
「うー!!おもしろいことかんがえたんだどぅ!」
子れみりゃ達が集まり何かヒソヒソ話し出した。
「うー!!それはおもしろそうなんだどぅ!」
「じゃあぼうしはぽーいするんだどぅ!」
子れみりゃ達は一斉に持っていた帽子を落とした。
「まりぢゃのぼうじじゃん!!!がえっぢぇぎぢゃよぉぉぉ!!」
「ゆぅぅぅ!!!ぼうじじゃん!!ゆっぐぢぢでいっでね!!」
赤まりさ達は落ちてきた帽子に我先にと群がった。自分の帽子を見つけて被り直し少しほっとした表情を見せていた。
「みんなかぶったんだどぅ」
「おぜうさまもじゅんびばんたんなんだどぅ!」
「れみぃもいけるんだどぅ!」
帽子が全て持ち主に返ったところで子れみりゃ達が上空で列を作った。
「いくんだどぅ!!!」
「おぜうさまがいちばんだどぅ!!」
「かりすまぶれーく!!!なんだどぅ!!」
一斉に赤まりさ達目掛けて子れみりゃ達が降下した。
「ゆぎぃぃぃ!!!にゃんぢぇまぢゃぎぢゃっだのぉぉぉ!!!?」
「やべぢぇぇぇ!!どりゃにゃいぢぇぇぇぇ!!!」
子れみりゃ達はさっと赤まりさの帽子を奪い更にまた別の赤まりさの帽子を狙って飛んだ。
「うー!!おぜうさまの!!」
「うー!!!くやしいんだどぅ!!」
子れみりゃ達は赤まりさの帽子を集めるゲームをしているのだ。
「うー!!みっつめなんだどぅ!!」
「がえじぢぇよぉぉぉ!!まりぢゃの!!!まりぢゃのぼうじじゃんだよぉぉぉ!!!がえじぢぇぐだじゃいぃぃ!!!」
帽子は次々と奪われていった。
「うー!!これはおぜうさまのなんだどぅ!!」
「ちがうんだどぅ!!おぜうさまのだどぅ!!!」
2匹の子れみりゃが奪った帽子を巡って言い争いをしていた。
「ぞれはばりぢゃのだよぉぉぉぉ!!!!ぼうじじゃんがえじぢぇぇ!!!ゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃ!!!」
子れみりゃ達の下では帽子を取られた赤まりさが泣き叫んでいた。
「うー!!!はなすんだどぅ!!!」
「そっちこそはなすんだどぅ!!」
子れみりゃ達は帽子を咥えて離さない。帽子を引っ張り合っていた。
「やびぇぢぇぇぇぇ!!!ばりぢゃのぼうじじゃん!!!ぼうじじゃんがぎれぢゃうぅぅぅ!!!!やびぇでよぉぉぉ!!!」
赤まりさの言うとおり帽子はピンと張って今にも千切れそうだ。
「うぎゅっ!!!」
「うぁっ!!!」
帽子は千切れてしまった。
「うー!!おぜうさまのだどぅ!!」
「うー……」
幸い帽子は真っ二つに千切れたと言うより帽子のつばの部分が千切れただけだった。
「うっうー!!」
帽子を手に入れた子れみりゃは嬉しそうにしていた。
「ぎれぢゃっだぁぁぁ!!!ぎれぢゃっだよぉぉぉ!!!ばりぢゃの…ゆっぐりじだぼうじじゃんぎゃぁぁぁ!!!」
帽子を取られた赤まりさには堪ったものではない。
「うー……こんなのいらないんだどぅ!!!」
帽子の欠片を手にしていた子れみりゃはぽいっと捨ててしまった。
「ゆぁぁぁ!!!まりぢゃのぼうじじゃん!!!」
ひらひらと舞い降りた欠片に赤まりさが近付いた。
「ゆわぁぁぁぁぁぁん!!!まりぢゃのゆっぐりじだぼうじじゃんがぁぁ!!!ぼうごれじゃゆっぐりでぎにゃいよぉぉぉぉ!!」
赤まりさは帽子の欠片を頭の上に乗せて泣いていた。
「うー!!!おぜうさまがいちばんなんだどぅ!!」
その頃子れみりゃ達は奪った帽子の数を数えていた。気付けばケースの中の赤まりさ達は皆帽子を奪われていた。
「うー……おぜうさまが…びりなんだどぅ……」
帽子の欠片だけしか取れなかった子れみりゃが最下位だったようだ。
ションボリとしていたが欠片を頭の上に乗せて泣いていた赤まりさが目に入り少し怒りが湧いた。
「うー!!!!」
赤まりさの近くまで降下しいきなり体当たりをした。
「ゆぎぇっ!!ゆぁぁぁぁ!!!ぼうやべぢぇぇぇぇ!!!!」
「うるさいんだどぅ!!!!おまえのせいでおぜうさまがはじをかいたんだどぅ!!!」
子れみりゃは赤まりさに噛み付いた。
「ゆぎぃぃぃ!!!!いぢゃい!!!いっぢゃいがりゃやびぇぢぇぇぇぇ!!!やびぇぢぇぐだじゃいぃぃぃぃぃ!!!」
子れみりゃはまだ怒りが収まらず帽子の欠片を奪った。
「しょれがえじぢぇぇぇ!!!ぼうじぢゃもん!!!ばりぢゃのぼうじぢゃぼん!!!」
「うるさいんだどぅ!!!こんなものこうしてやるんだどぅ!!!」
子れみりゃは欠片を口の中に入れくちゃくちゃと噛んでからペッと吐き出した。
「ぁ…ぁ……ぁ……まりぢゃ…の……ぼうじ……じゃん………っぐ……っぐ…ゆびぇぇぇぇぇぇえん!!!!!」
赤まりさは泣きながらぐちゃぐちゃになった欠片を舐めていた。
「うぁ?うー!!おやつなんだどぅ!!」
突然ケースの中にクッキーが落とされた。子れみりゃ達は喜んだ。
「ゆ……あ…あまあまだぁ!!」
赤まりさ達も突然降ってきたクッキーの甘い匂いに嬉しそうな顔をした。
「まりちゃがいちゃぢゃくよ!!」
「まりしゃのだよ!!まりしゃのあみゃあみゃだよ!!」
クッキーに赤まりさ達が殺到した。
「うー!!!これはおぜうさまのおやつなんだどぅ!!!」
「れみぃのおやつになにするんだどぅ!!!」
子れみりゃ達が急降下し赤まりさ達の前に立ち塞がった。
「ゆぅぅぅ!!!ま…まりぢゃにも……まりぢゃにもちょうだいよぉぉぉ!!!」
「うー!!!おぜうさまのおやつにてをだすなだどぅ!!!!」
「ゆびぃっ!!!ひ…ひぢょぐぢだげでいいがりゃぁぁ!!!まりぢゃにもたべさぜぢぇぇぇぇ!!」
「うるさいんだどぅ!!おまえたちからたべちゃうぞー!!!!」
「ゆぁぁぁぁぁ!!!ごびぇんなざい!!ごびぇんなざい!!!」
「たびぇにゃいぢぇぇぇぇ!!!あぎらびぇるがらゆるじぢぇぇぇぇ!!!」
子れみりゃ達の威嚇に赤まりさ達はクッキーから遠ざかってしまった。
「うー!!あまくておいしいんだどぅ!!」
「うーうー!!」
子れみりゃ達は美味しそうにクッキーを食べていた。
「い……いいにゃぁ……たびぇちゃいよぉ……まりちゃ…たびぇちゃいぃ……」
「ゆぅぅ………おいちしょう……たびぇちゃいにゃぁ…」
「じゅるいよぉ……まりしゃだっちぇ……あみゃあみゃ……ゆぅぅ……」
赤まりさ達は羨ましそうな顔をしていた。
『むーしゃむーしゃ!!くっきーさんはおいしいよ!!』
壁にはまりさつむりが美味しそうにクッキーを食べている映像が写されていた。
「にゃんぢぇ……にゃんぢぇ…まりぢゃばっきゃり……」
「ゆっく……ち……しちゃいよぉ……っぐ……」
「ゆ……ゆ……ゆわぁぁぁぁぁぁん!!!ばりぢゃもたびぇぢゃいぃぃぃ!!!!たびぇさぜでぇぇぇぇ!!!」
我慢できなくなったのか1匹だけクッキーに突進してきた。
「うー!!じゃまなんだどぅ!!」
「ゆびぇっ!!…じゅ…じゅるいよぉぉぉ!!!!じゅるいよぉぉぉ!!ゆわぁぁぁぁぁんん!!!!!」
子れみりゃに弾き飛ばされた赤まりさは駄々っ子のようにわんわん泣き喚いた。
「うー……うるさいんだどぅ……」
「なにがあったんだどぅ…」
巣で眠っていた2匹の子れみりゃが起きてしまった。
「うぁ!!!なにかたべてるんだどぅ!!!」
「ずるいんだどぅ!!!おぜうさまにもたべさせてほしいんだどぅ!!!」
2匹は慌てて降下した。しかしクッキーはもう無かった。
「ぜんぶたべちゃったんだどぅ!」
「ねてたのがわるいんだどぅ!」
「おいしかったんだどぅ!!」
2匹は辺りを見回した。目に入ったのは赤まりさだけだった。
「うー……ころさなければなにしたっていいって…いってたどぅ」
「あまあまはもうあれしかないんだどぅ」
おやつを食べ損なった2匹は赤まりさの所へ飛んだ。
「ゆぁぁぁぁ!!!ごっぢごないでぇぇぇぇ!!」
「ばりぢゃはおやぢゅなんがぢゃないよぉぉぉ!!!」
赤まりさ達は散り散りになって逃げた。
「うー!!つかまえたんだどぅ!!」
「おぜうさまのおやつなんだどぅ!!」
子れみりゃは簡単に赤まりさを捕まえた。
「いやぢゃぁぁぁ!!!たびぇにゃいぢぇ!!!ばりぢゃはおいじぐにゃんがにゃいぃぃぃ!!!」
「いやぁぁぁぁぁ!!!おろじぢぇぇぇぇ!!!じにぢゃぐにゃいよぉぉぉぉ!!!たじゅぎぇぢぇぇぇぇぇ!!」
子れみりゃは赤まりさに噛み付いた。そして中身の餡子をちゅーちゅー吸い出した。
「ちゅー!!ちゅー!!」
「ゆぎぃぃ!!すわないぢぇ!!!ばりぢゃのあんごじゃん!!!じんじゃうぅぅぅ!!!やびぇでぇぇぇ!!!」
「これくらいにしとくんだどぅ!!っぽい!!」
少しだけ餡子を吸って赤まりさから離れた。赤まりさの体が少々縮んだような気がする。
「まだたりないんだどぅ…」
「もうすこしたべたいんだどぅ…」
チラリと赤まりさ達の方を見た。
「ゆぎぃっ!!!や…やぢゃよ!!!まりぢゃはやぢゃぁぁぁぁ!!!」
「ゆあぁぁぁ!!まりぢゃはにげりゅよぉぉ!!!」
赤まりさ達は再び逃げた。
「なんだかおいしそうなんだどぅ!」
「おぜうさまもいただくんだどぅ!!」
2匹を見ていた子れみりゃ達も餡子を食べたくなったのか一緒になって赤まりさ達を追いかけた。
「ゆぎゃぁぁぁぁ!!ずわにゃいぢぇぇぇぇ!!!じんじゃうぅぅぅ!!!じんじゃうよぉぉ!!!」
「おろじぢぇぇぇぇ!!!だじゅぎぇぢぇよぉぉぉ!!だりぇぎゃぁぁぁぁ!!」
「まぢぢゃだっでゆっぐぢぢだいぃぃぃ!!!どぼじぢぇまりぢゃばっがりぃぃぃ!!!」
子れみりゃ達は餡子も食べて満足した。少し疲れたのか皆巣に戻った。
「ゆひぃぃぃ……」
「ご…れじゃ……まりぢゃ…じんじゃぅよぉ……」
「でびりゃはやぢゃよぉ……でびりゃはゆっぐぢ…でぎにゃいぃ……」
赤まりさは1匹も死んではいなかった。クッキーがあったところに食べカスが散らかっていた。
中身を少し吸われたこともあり赤まりさ達はカスを舐めていた。
「ぺーろ……ぺーろ……」
「じゅるいよぉ……こんにゃに…あみゃいの……」
「まりちゃも……いっぴゃい…たびぇちゃいよぉ……」
涙を流しながらカスを全て舐め取った。
この後も子れみりゃ達は赤まりさ達を虐めて楽しんでいた。
「うー…もうねるんだどぅ…」
「おねんねのじかんなんだどぅ…」
「これ…じゃまなんだどぅ…」
夜になり流石の子れみりゃ達も巣で眠りに付いた。赤まりさの帽子が邪魔なのか寝る直前になって帽子が床に落とされた。
「ゆぅ……ゆ……ゆぅ……」
「お…ぼうじ…じゃん…。よきゃったぁ…」
「やっちょ……ゆっくち…できりゅよぉ…」
「まりちゃも…おねんにぇ……すりゅよぉ…」
帽子も戻り赤まりさ達は漸くゆっくりできそうな気がした。日中の疲れからすぐに夢の中に溶け込んでいった。
「うー……」
「うぁ……ねむれないんだどぅ…」
日中少し眠っていた2匹の子れみりゃは中々寝付けなかった。
「ちょっとあそぶんだどぅ」
「まだねむくないんだどぅ」
2匹は巣から飛び立った。勿論行く先は赤まりさ達の所だ。
「うー!!!おきるんだどぅ!!!」
「おぜうさまとあそぶんだどぅ!!」
子れみりゃ達が赤まりさの耳元で叫んだ。
「ゆぴっ!!!ゆ……ゆぎゃぁぁぁ!!!!でびりゃがいるぅぅぅ!!!!どぼじぢぇぇぇ!!!ゆっぐぢさぜでよぉぉぉ!!!」
赤まりさは飛び起き子れみりゃ達に気付いた。その悲鳴に他の赤まりさ達も起きた。
「れ…れみりゃはゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃ!!!」
「ねがぜぢぇぇぇ!!ぼうねぶいよぉぉ!!!」
「おでがいじばず!!ゆっぐりざぜでぐ……ゆぎぃっ!!いぢゃい!!いぢゃいよぉぉぉ!!!」
子れみりゃは赤まりさに噛み付くのが楽しくなってしまい逃げる赤まりさを追いかけては噛み付いた。
「いぢゃい!!!あだばがいぢゃい!!!」
「がばないぢぇ!!がばにゃぃぢぇぇぇ!!」
「いぢゃいよぉぉぉ!!!やぢゃ!!ぼうやびぇでぇぇぇ!!!」
「おねんにぇじだい!!!ねがじぇでぇぇぇぇ!!!」
流石の子れみりゃも夜通し遊んでいられるほど体力は余っていなかった。
「もうねるんだどぅ…」
「つかれたんだどぅ…」
2匹の子れみりゃは巣に帰った。
「ゆぎぃぃぃ……いぢゃい…よぉ…」
「だりぇがぁ……ずり…ずり…じでぇ……」
「ぼうやぢゃぁ……ごんなときょ……ゆっくち…でぎにゃいぃ…」
地獄はまだ始まったばかりだ。次の日になると更に酷くなった。
「うー!!これはすごいんだどぅ!!」
「うっうー!!これはおぜうさまのぶきなんだどぅ!!」
「すぴあざぐんぐにるー!!」
子れみりゃ達が起きると巣に爪楊枝が頭数分用意されていた。
「うー!!!!」
勿論ターゲットは赤まりさだ。
「ゆびゅっ!!ゆぎぃぃぃぃ!!いぢゃい!!!いぢゃいぃぃぃぃ!!!」
「ぶじゅぶじゅはゆっぐぢでぎにゃいぃぃぃぃ!!!」
「やびぇでね!!やびぇでぇぇぇ!!…ゆぎぃぃぃぃぃ!!!」
子れみりゃ達は面白そうに爪楊枝を赤まりさに刺した。体の奥深くまで刺さった赤まりさもいる。
「うー!!あいつをやっつけるんだどぅ!!」
今度はターゲットを1匹だけに絞り皆で寄って集って襲い掛かった。
「ごっぢぐりゅなぁぁぁぁ!!!ゆっぐりさぜでよぉぉぉぉ!!!」
赤まりさは子れみりゃ達に囲まれた。
「おぜうさまからいくんだどぅ!!」
「ゆぎぇっ!!!いぢゃいよぉぉぉ!!!いだいよぉぉぉ!!!」
「つぎはおぜうさまなんだどぅ!!」
「ゆぎゃぁぁぁぁ!!!!ぼ…ぼうっ…やびぇで!!!やべでぐだじゃいぃぃぃ!!!」
「うー!!!!」
「ゆぎぃぃぃぃぃ!!!ぶ…ぶじゅぶじゅはやぢゃぁぁぁ!!!!やびぇで!!!ぼういぢゃいのはやぢゃぁぁぁ!!」
「くらえー!!!」
何本もの爪楊枝が刺さったが赤まりさは死んでいなかった。大量の餡子が体外に漏れない限り死なないのだ。
更にゆっくりの体内には中枢餡と呼ばれる重要な器官があるが子れみりゃ程度の力ではそこまで爪楊枝を刺すことは出来ない。
「ゆっ……ゆっ………っ………ゅ……ぅ………っ……ゅ……」
ハリネズミの如く体中に爪楊枝が立てられた赤まりさは小刻みに痙攣していた。
「つぎはあいつなんだどぅー!!!」
爪楊枝を赤まりさから抜き取るとまた別のターゲットを定めて襲い掛かった。
「やびぇで!!!やびぇで!!!まりざはゆっぐりじだいだげだよぉぉ!!!」
「おでがいだがらいじわるじにゃいでぇぇぇぇ!!!!」
「ゆっぐりざぜでぇぇぇ!!!ゆっぐりじだいよぉぉぉぉ!!!!」
赤まりさ達の悲鳴と子れみりゃ達の楽しそうな声がケースの中に響いた。

「うー……」
「すぅー……すぅー…」
子れみりゃ達との共同生活最終日が終わった。子れみりゃ達が寝静まったのを確認してからケースから子れみりゃ達を回収した。
「どうするんですかそれ?」
「今更売り場には戻れないよ。だからここで用済みさ。丁度良い、夜食で食べちゃおう」
夜勤の職員が蒸し器をどこからか持ってきた。
「どこにそんなのあったんだよ?」
「研究部から借りたよ。ゆっくりの美味しい食べ方とか研究してんだろ」
「そんなことより早く肉まん食おうぜ」
蒸し器をセットしてから子れみりゃ達を蒸し器の中に入れた。
「うー…うー…」
子れみりゃ達は起きなかった。そのうち蒸し器の中が熱くなり子れみりゃ達が起き出した。
「あ…あづいんだどぅ!!!!」
「うぎゃぁぁぁ!!!あづい!!!あづいぃぃぃ!!!」
「ここがらだずんだどぅ!!おぜうざまはあづいんだどぅ!!!」
しかし蒸し器の蓋は開く気配が無い。
「うぁぁぁぁ!!!!あづい!!!あづいんだどぅぅぅ!!!!!」
「だじでぇぇぇ!!!!じんじゃうぅぅぅ!!!!」
「うぁぁぁぁ!!!ざくやぁぁぁ!!!!ざくやぁぁぁぁぁ!!!!」
蓋は重く子れみりゃ達では持ち上がらない。
「お?なんか音がするぞ」
「中で暴れてるんだろ?まだ早いから開けるなよ」
蓋の中では蒸された子れみりゃ達が次々と倒れていった。
「う……う…ぁ……ぼ…う…だびぇぇ……」
「おぜ……うざば……を…だずげ……ろ…ぉ…」
「ざぐ……やぁ……ざぐやぁ……」
もう音はしなくなった。
「音しなくなったな?じゃあ火は消しとけ。あとは余熱で蒸らせば美味いぞ」
皿を用意してから蓋を開けた。
「夜食だぞ!!冷めないうちに食えよ」
皿に盛られた子れみりゃ達からは肉まんの美味しそうな匂いが漂っていた。
「羽はどうするんです?」
「不味くはないが食べなくていいよ。簡単に取れるから…ほら」
慣れた手つきで子れみりゃの羽をもぎ取った。
「うぎゃっ!!!……ぅ……ぅ…」
羽をもぎ取られたときに子れみりゃが少し反応したがすぐにぐったりとしてしまった。
「あ、結構美味い」
「肉が一杯詰まってますね」
職員達は舌鼓を打って子れみりゃを平らげた。
「よし、腹も膨れたところでこいつらを隣室に運ぶぞ」
赤まりさがケースで目覚めてから3週間後、ケースから研究室の隣室に引越しすることとなった。大きさはもう子ゆっくりだ。
ここからは赤まりさを子まりさと呼ぼう。子まりさ達の引越しは夜中に行われた。

「どうも、おはようございます」
翌朝、研究室に小さな女の子がやって来た。いや、彼女は人間ではない。
「やぁ。よく来たね」
「あ、この子ですか」
「はじめまして。ふらんです」
彼女は人間ではなく正真正銘の胴付きゆっくりだ。ゆっくりふらん。それが彼女の名前だ。
「近くで見るとゆっくりって分かりますね」
「時どきまちがわれます。でもゆっくりなんですよ。わたし」
外見は幼稚園児くらいの背丈だ。そしてふらんの胸にはバッジが付いていた。金でもなければ銀でもないし銅でもない。
ここにいる職員達と同じ加工所の職員バッジだ。つまりふらんは加工所の職員の一員なのだ。
「仕事内容は分かってるよね」
「はい。同じことやってましたから。だいじょうぶです」
ちなみにこのふらんは小学校中学年程度の知能は持っている。
「チーフ、奴ら起きましたよ。少し戸惑ってますね」
「そうか。餌は食ってるか?」
「まだ気付いてません」
「餌を食べてから降らせてやれ」
「分かりました」
隣室にいる子まりさ達は急に広くなったおうちに最初は戸惑っていたが広々とした空間にすぐに慣れていった。
「ひろくてゆっくりできるね!!」
「ここならゆっくりできそうだね!」
部屋は殺風景だった。透明な箱が1つだけ置いてあり中にはゆっくりではなくモニターが入っていた。
「ゆ!?ごはんさんがおいてあるよ!!」
早速餌に気付いたようだ。嬉しそうに食べ始めた。
「チーフ、食べ始めました」
「じゃ、餌食べ終わったら頼むわ」
「分かりました。ふらんに任せてください」
「食べ終わりましたよ」
「じゃ、降らせてやれ」
隣室に変化が起こった。
「ゆ!!?なにかふってきたよ!!」
「なにこれ?まっしろいね!」
子まりさの頭上から真っ白い粉が雪の如く降ってきた。隣室の空調を少し改造しており風と共に粉が舞い降りてきた。
「ゆぅぅ!!!ま…まえがみえないぃぃ!!」
「な…なにごれぇぇ!!?」
粉が吹雪のように降ってきた。あまりの量の多さに前が見えなくなってしまった。
「…ゆっ!!!ゆぅぅ!!ゆかさんがまっしろになっちゃった!!」
粉は雪のように床にかなり積もっていた。やがて粉が降り止んだ。
「ほらほら!!仕事の時間だよ!!!」
戸惑う子まりさ達のいる部屋に突然の来客がやってきた。
「ふ……ふらんだぁぁぁぁ!!!!」
「ごわいよぉぉぉぉ!!!!ごっぢごないでぇぇぇぇ!!!!」
「なんぢぇぇぇぇ!!!!?まりざ…なにぼわるいごどじでないよぉぉぉ!!!」
初対面のふらんに対してこの慌て様。れみりゃ同様本能的に捕食種であるふらんにも恐怖を抱いているのだ。
「あんた達には今から仕事してもらうよ!!!」
ふらんは子まりさ達の前に小さな箒を投げ出した。
「じ…じごと?」
「たべないぢぇぇぇ……ゆっぐぢさせでよぉ……」
ふらんへの恐怖からかふらんの説明を聞いていた子まりさは僅かだった。
「話を聞きなさい!!!話聞かないなら本当に食べるよ!!!」
ふらんは傍にいた子まりさを掴んだ。
「や…やべでぇぇぇぇ!!!まりざはおいじぐないよ!!!たべないでぇぇ!!!!おろじでぇぇぇぇぇ!!!!」
「じゃあ話を聞け!!」
ふらんは子まりさを放り投げた。
「ゆびゅっ!!!…ご…ごわっがだよぉぉぉ!!」
「まりざぁ!!じっがりじでぇ!!」
「は…はなじっでなに!!?ゆ…ゆっぐりでぎないのはやだぁぁぁ!!」
「ご…ごっぢごないでぇぇ!!ふらんはゆっぐりでぎないぃぃ!!!」
どう考えてもふらんが話を出来る状況ではない。
「静かにしろ!!」
ふらんは子まりさを蹴飛ばした。
「ゆぎぇ!!!」
「いぢゃい!!」
「ゆぎゃぁぁ!!!」
胴付きとはいえ背の小さなふらんの蹴りはそう強くは無い。子まりさ達に丁度良い痛みを与えることが出来た。
「い…ぢゃいよぉ…」
「ごわいよぉ…」
漸く静かになった。
「今からお前達にはそうじをしてもらうよ!!」
「そ…そうじ?…ま…まりさがやるの?」
「そうだ!!今からこの部屋をきれいにするのがお前達の仕事だよ!!」
「な…なんで……まりさがぁ…」
「つべこべ言うな!!!いやだったら今すぐ食べてあげるよ!!」
ふらんが子まりさ達に近付いた。
「わ…わがりばじだぁぁぁ!!!」
「やりばず!!ぎれいにじまずがらぁぁぁ!!!」
子まりさ達は慌てふためいた。
「簡単な仕事だぞ。この箱の中にゴミを捨てればいいだけだからね!!」
ふらんは部屋の隅に持ってきた透明な箱を置いた。元々部屋に置いてあった箱とは別物だ。
「いい!!?この坂を上ってゴミを捨てるんだよ!!分かった!!!?」
箱はお風呂の排水溝のような蓋がされていた。子まりさが箱の中に落ちるのを防ぐためだ。
だがこのままでは子まりさはゴミを箱の中に入れることが出来ない。そこで箱に木で作った坂が取り付けられていた。
子まりさは坂を上りゴミを箱の中に入れるのだ。
「き…きれいにするっで…なにをきれいにじだら…いいの?」
「この白いのだよ!!この白い粉がゴミなんだよ!!今から白い粉を箱の中に入れるんだよ!!分かったね!!」
「ゆぅぅ……」
「ゆ…っぐりぃ…」
「返事してね!!!ふらんの話は聞いたの!!!?」
「は…はいいぃぃぃ!!!!」
「わがりまじだぁぁぁ!!」
子まりさ達は慌しく動いた。が、投げ出された小さな箒は無視していた。
「そ…そうじするよ…」
「ゆぅぅぅ……」
子まりさ達は白い粉を口の中に入れていた。ゆっくりにとってはこれが一般的な運搬方法なのだ。
「ゆぅぅ……ゆぎぃ!!!ゆぎぇぇぇぇ!!!!」
「ご…ごりぇ!!!どくはいっでるぅぅ!!!」
「おぎぇぇぇ!!う……っぐ…ゆぎぇぇぇ!!!」
だがすぐに吐き出してしまった。
「馬鹿だね!!だからほうきを持ってきたんだよ!!」
ふらんは箒を拾い子まりさ達に投げた。
「ご…ごれつがうの?」
「ゆぎぇっ!!ゆぎぇっ!!ご…ごれっ!!ど…どうやっで…ゆぎぇっ!!づがうの?」
子まりさには箒の使い方が分からない。
「口でくわえるだけだよ!!そんなことも分かんないなんて馬鹿だね!!」
「ゆぅぅぅ……」
「づ…づがいにぐい…よぉ……」
使いにくそうに箒を使って掃除を始めた。
「ふぅ……つかれた……」
ふらんは呟いた。
「ゆぅぅぅ!!!ゆぅぅぅ!!」
「ゆひぃぃ……づ…づがれるよぉ…」
まず箒を使ってゴミを集める事が出来ない。粉は部屋中に撒き散らかるだけだ。
「ゆっ!!ゆっ!!ゆっ!!……むずがじいよぉぉぉ!!!」
「ゆっぐりでぎないぃぃ!!!」
「じゃあ口の中に入れて運んだら?出来たらの話だけどね。うふふ」
「ゆぐ……ゆぅぅぅ……」
白い粉の正体。これは食塩と重曹を混ぜたものだ。しょっぱいし苦い。これがただの小麦粉だったりしたら口の中に入れて運んでお終いだ。
それでは面白くない。そこで口の中に入れられないようにゆっくりの苦手とする塩辛いものと苦いものを使った。
結果箒を使うしかないのだ。
「ゆっ!!ゆっ!!ゆっ!!」
「ゆぅぅぅ!!ゆぅぅぅ!!!」
「づ…づがれだぁ……やず…まぜでぇ…」
子まりさ達は必死に箒で粉を掃いていた。
「ゆぅぅ!!ゆぁぁぁ!!!こ…こなざん!!おぢないでぇぇ!!まりざにいじわるじにゃいでぇぇぇ!!!」
漸く1匹の子まりさが坂を上りながら粉を掃き始めた。が、掃く度に粉は飛び散り頂上に付く頃にはほんのちょびっとしか残っていなかった。
「ま…まだ…あんなにあるぅぅぅ!!」
雀の涙ほどの粉を箱の中に入れた子まりさは蓋の上から部屋を眺めて愕然としてしまった。
「い…いづになっだら……ぎれいになるのぉぉ!!?」
「ぼうづがれだぁぁぁ!!やずまぜでぇぇぇ!!!!」
掃除は全くはかどらない。するともう1つの透明な箱の中に入っていたモニターに映像が映った。
『ゆ~ん。ぼーるさんはゆっくりできるね!!』
ボールで遊ぶまりさつむりだ。突然の声に子まりさ達は映像に釘付けとなった。
「なんであのごはじごどじでないのぉぉぉ!!!?」
「ずるいよぉぉぉ!!!まりざだっであぞびだいのにぃぃぃ!!!」
「ばりざだっでゆっぐりじだいよぉぉぉぉ!!!」
「あぁ。この子ね。この子はゆっくりするのが仕事なの。お前達はそうじをするのが仕事なの。分かった?」
ふらんがさらりと答えた。
「な…なんでぇぇぇぇ!!!!?まりざだっで……まりざだっでゆっぐりなのにぃぃぃ!!!」
「ずるいぃぃぃ!!!ばりざだっでゆっぐりじだいのにぃぃぃぃ!!」
「この子は特別なゆっくりなの。で、お前達はふつうのゆっくり。だからだよ」
「やぢゃぁぁぁ!!まりざだっでゆっぐりじだいぃ!!ゆっぐりさぜでよぉぉぉ!!!」
「じゃあ少し手伝ってあげようか?」
その一言に子まりさ達が目を輝かせた。
「ほ…ほんど!!?」
「てつだっでぐれるの!?」
「お前かな?手伝ってほしいのは」
ふらんは適当に子まりさを摘み上げた。
「ゆ…ゆっぐりじないでてづだっでね!!まりさもゆっくりしたいよ!!」
子まりさの表情は少し嬉しそうだった。
「じゃ、入れてくよ」
「ゆぎぃっ!!な…なに!!?ゆぎょぉぉぉぉぉぉ!!!」
ふらんはスプーンを取り出すと粉をすくっては子まりさの口の中に入れていった。
「ゆぎぇっ!!ご…ごれっ!!ゆぎぇぇぇ!!!!ど…どく…どくだよっ!!……ゆぎゃ!!」
「口開けないと入らないでしょ。めんどくさいなぁ…」
ふらんは無理やり子まりさの口を開けると粉を入れていった。
「ゆぶっ!!!……おぇ!!や…やびぇっ!!!……ぐ……っむ……ぅぅぅぅ!!!」
子まりさの口の中では壮絶な塩辛さと苦さが走り回っていた。目を白黒させて吐き出そうとしたがふらんが押さえつけているため開かなかった。
「もう無理だね」
粉でパンパンとなった子まりさを見てふらんが呟いた。そのまま箱の前まで歩き子まりさの口を開けて中の粉を吐き出させた。
「ゆぎぇぇぇぇぇ………ぇぇぇぇぇ……………」
子まりさは失神していた。顔色もとても黒くて死んだように見えた。
「ほい!!次はだれが手伝ってほしいの?」
ふらんは子まりさを放り投げた。
「ゆぎぃっ!!い…いやでずぅぅぅぅ!!!」
「てづだわなぐでいいでずぅぅぅ!!!やりばず!!!」
「ひどりででぎばず!!!だがら…ゆぎゃぁぁぁぁ!!!ごっぢごないでぇぇぇぇ!!!!」
子まりさ達は箒を咥えると一心不乱に粉を掃き始めた。
「えんりょしないでいいんだよ。ふらんが手伝ってあげるよ」
適当に子まりさを摘み上げた。
「やだぁぁぁぁ!!!お…おろじでぐだざい!!!やりばず!!ひどりででぎばず!!」
「手伝ってほしいんでしょ?」
「て…てづだわなぐでいいでずぅぅぅぅ!!!ぜ…ぜんぶやりばず!!まりざがぜんぶやりばずぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
「あっそ」
ふらんは子まりさを放り投げた。
「………ゅ………ゅ……ゅ……っ………ゅ……」
気絶していた子まりさにふらんが近付いた。
「さぼるな!!!」
ふらんは粉を摘むと子まりさの目をこじ開けその中に塗した。
「………ゅ………ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
突然の痛みに子まりさが覚醒した。
「ゆぅぅぅぅ!!!ごわいぃぃ……」
「ゆっ……ゆっ………ゆぅ……」
その悲鳴を聞いていた他の子まりさ達はもう生きた心地がしなかった。
「あれ?動かなくなっちゃった」
どうやら目に粉を塗りつけたのがとどめになってしまったようだ。子まりさはぐったりとして動いていなかった。
「捨てちゃおうっと」
ふらんは蓋を開けて子まりさを箱の中に捨ててしまった。
「ひ……ひぢょいぃ……」
「まりざぁ………っぐ」
「ゅ………っぐ……ゆ……ぅ……」
初めて仲間の死というものを目の当たりにしてしまった。子まりさ達は涙を流しながら必死に箒を動かしていた。
「ヒマだなぁ。ゲームでもしよっと」
ふらんは携帯ゲームを取り出し遊び始めた。子まりさの監視はこれでも充分出来る。サボり始めたら蹴飛ばす。それだけでいい。
「ゆぅぅぅ…ゆぅぅぅぅ!!」
「ぺ…ぺーりょ……ゆぎぃぃぃぃ!!!やっばりがらいぃぃぃ!!!!」
「うばぐでぎないぃぃぃ!!!ゆぅぅぅ!!!!ゆぅぅぅぅ……」
子まりさ達は泣きながら掃除を続けた。

「ご…ごはん…ごはんちょうだいぃぃぃ!!!」
「おなが…ずいだぁぁぁ!!!」
「ご…ごはんにしようよ!!ね!!!ねぇぇ!!!」
気付けばもう夕方になっていた。子まりさ達はまだ箒で掃除していた。まだまだ粉は集まりきってない。
「何言ってるの?まだ仕事が終わってないじゃない。仕事が終わったらだよ」
ふらんは素っ気無く答えた。
「ぞ…ぞんなぁぁぁぁ!!!おながすいで…うごげないよぉぉぉぉ!!!」
「おでがいじばず!!!ごはんぐだざい!!ごはんだべないど…はだらげないよぉぉぉぉ!!!」
「私はお腹空いてないもん」
「ばりざ…ぼうだべぇぇ!!!おながずいだぁぁ!!!おでがいじばず!!なにがたべざぜでぇぇぇ!!!」
ふらんは面倒臭そうな顔をした。
「じゃあその粉でも食べればいいじゃん!!食べさせてあげるよ!!」
一番うるさかった子まりさを掴みスプーンで粉を掬って口の中に入れようとした。
「やだ!!ぞれはどくだよぉぉ!!!やべで!!!じんじゃうぅぅぅ!!!」
「お腹空いたんでしょ?」
「ぢ…ぢがいばず!!!ごべんなざい!!ごべんなざい!!ずいでばぜん!!!おながずいでばぜん!!!」
「遠慮しないでね」
「や…やびぇ!!!…ゆぎぃ!!ゆがっ!!!が…がだいぃぃぃ!!!おぇぇ!!!ゆぎぇぇぇ!!」
無理矢理口をこじ開けて粉を食べさせた。
「どう?まだお腹減ってるの?」
「ゆぎぃっ…ず…ずいばでん!!おぇ!!ず…ずいばぜんでじだぁ…」
子まりさ達は黙ってしまい仕事を続けた。
「お…おわっだよぉ…ぎれいになっだでじょ…」
「ぼう…ぎれいだよぉ……ゆひぃ……おなが…ずいだぁ…」
それから暫く経って漸く部屋が片付いた。粉は全て箱の中に収まった。
「ご苦労さん。じゃ、えさあげるよ」
ふらんは餌を取りに部屋を出た。すぐに餌を皿に乗せて部屋に戻ってきた。
「んじゃ今日はこれでおしまい。また明日」
ふらんは部屋を出て行った。
「ゆ…ゆっぐりでぎるよぉぉぉ!!」
「むーぢゃ!!むーぢゃ!!じあわぜぇぇぇぇ!!!」
「ゆっぐりじでいいんだよね!!?ゆっぐりじでいいんだよねぇ!!?」
「うめぇ!!ちょううめぇ!!!じあわしぇぇぇぇ!!!」
子まりさ達は餌に殺到し一心不乱に食べ始めた。
「ゆっぷ……ゆっくりー!!」
「ゆはぁ……もう…だれもじゃましないよね…」
満腹になった子まりさ達はごろんと横になりゆっくりしていた。
「ゆ……ゆ!!?な…なにこれ!!?」
「なにかふってきたよ!!?なに!!?なにこれぇ!!?」
突然白い粉が舞い降りてきた。
「ぺーろ……ゆぎぃっ!!!ご…ごれどくだよ!!」
「な…なんでぇぇぇ!!ぢゃんどそうじじだのにぃぃぃ!!!」
白い粉の正体は食塩と重曹だ。今日必死になって掃除したあの白い粉と同じだ。
「やべで!!おでがい!!こなざん!!ごっぢごないでぇぇ!!!ふっぢゃだべぇぇぇ!!」
「ゆ…ゆわぁぁあぁぁ!!!ま…まだそうじじだぐないぃぃぃ!!!」
「やんでよぉぉ!!ごなざんやんでぇぇ!!!おでがいだがらまりざをいじめないでよぉぉぉ!!!」
子まりさ達は泣きながら上を見上げた。
「やぢゃぁぁぁ!!ぼうやぢゃぁぁぁ!!!」
「どまっでよぉぉぉ!!!ごなざん!!ごなざんもゆっぐりじようよぉぉぉ!!!」
「ゆあぁぁぁあ!!!つぼっでぎぢゃっだぁぁ!!まだぞうじじなぐぢゃいげなぐなっぢゃうぅぅ!!!」
粉は徐々に床を隠していった。そしてついに今朝と同じくらいの高さまで積もってしまった。
「そんなぁ…ぞんなぁぁぁ!!」
「ぜっがぐ……っぐ…そうじじだのにぃぃぃ……」
「ゆびぇぇぇぇぇぇん!!!ゆっぐりでぎないぃぃ!!!ゆっぐりざぜでよぉぉぉ!!!」
次の日も子まりさ達はふらんの監視の下箒で掃除をすることとなってしまった。

「ここまで育ったけど…こいつらつむりへの憧れはあるんかね?」
「だよなぁ…」
「確かめようにも方法が無いもんな」
次の日隣室の様子をモニターで眺めながら職員達が呟いていた。
「どうした?何を話してるんだ?」
「あ、チーフ」
「実はですね…まりさがつむりに憧れを抱いているのかどうか少し不安でして…」
「そのことか。大丈夫。ちゃんと考えてあるよ」
「え?考えてあるんですか」
「だったら教えてくださいよ」
「俺もな、結構最近まで悩んでたんだよ。これ失敗したら1からやり直しだからな。え~っと…」
チーフはパソコンに取り込んだつむりの映像の一覧を眺めていた。
「これだ、これ。この映像見て思いついたんだよ」
「これですか?」
「これって公募したやつですね。…あ!このつむりって」
「銅賞を受賞した作品ですね。これでどうするんですか?」
「もうそろそろやってみようかと思っててね。君達の不安をサッパリさせるためにも今日にもやってしまおうか」
「「「???は…はぁ…」」」
夜になった。チーフはまだ帰宅せず研究室に残っていた。
「そろそろかな?……よし、全部寝てるわ」
モニターを見て隣室の子まりさが全て寝ているのを確認してからチーフは隣室へ向かった。
「ゆぅ……ゆぅ……ゆひっ………ひぃぃぃ……」
「ゅ……ゅ……ゅ……ぅ……」
隣室は子まりさ達の寝息しか音が無かった。1匹として安らかな寝顔はしていない。いつ、何が起こるかわからない。
見る夢も悪夢なのだろう。悲しそうな寝言を呟く子まりさもいる。
「………。………」
チーフは少し大きめの子まりさを手に取り隣室を出た。
「さて、ちゃっちゃとやっちゃおう」
研究室に戻ったチーフはピンセットを持っていた。
「おっと、忘れてた」
チーフは机から大きな黒い山高帽子を取り出して被った。
「起こした方がやりやすい…な」
右手にピンセット、左手に子まりさを取った。
「ゆぅぅぅ………っひ………ゆ……ぅ……ゆ…ぅ……」
この子まりさも悪夢にうなされているようだ。
「ほれ、起きろ。パッチリ目を覚ましてくれよ」
チーフはピンセットを子まりさの顔に突き刺した。
「ゆぎゃっ!!ゆぅぅ!!!!?なに!!?こんどはなに!!!!?」
子まりさが起きた。
「ゆぎゃっ!!い…いだい!!!いだいぃぃぃい!!!!やべっ!!!おべべいだい!!!!いだいよぉぉ!!!!」
子まりさの右目をピンセットが摘んでいた。チーフは僅かに何かがぷちぷちと千切れる感触をピンセットから感じていた。
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!い…いぢゃいぃぃぃぃぃ!!!!ゆびぇぇぇ!!!!!やべでぇぇぇぇ!!!!!」
目玉は簡単に取れた。複雑な構造はしていないためポロッと取れてしまった。
「び…びえないよぉぉぉ!!!!おべべぇぇぇ!!!!まじさの!!!まじざのおべべざんがぁぁぁ!!!」
右目からは餡子が溶けた黒い涙が流れていた。
「どぼじでぞんなごどずるのぉぉぉ!!!!いぢゃいよぉぉ!!!ゆっぐぢさぜぢぇよぉぉ!!!!……っぐ…っゆ…っぐ…」
チーフは注射器を取り出した。
「ゆぴゃっ!!!」
注射液を子まりさに注入した。
「ゆぎぃぃぃぃ……い…いぢゃ………ぃ…………ゆ………ぅ……」
子まりさは眠ってしまった。注射液はラムネを溶かした液体だ。何故だかゆっくりはラムネを食べると眠ってしまうのだ。
そのためゆっくりの手当てをするときにラムネで眠らせてから手術をすることがよくあるという。
「ご苦労さん。じゃ、戻っていいよ」
チーフは子まりさを隣室に戻した。

「ゆ…っくり…おきたよ……」
「ゆぅ……もう…あさ…なのぉ…」
朝になり子まりさ達が起き出した。
「ゆ……ゆぅ………っ!!!!ゆ…ゆわぁぁぁぁぁああ!!!!!」
突然叫び声がした。
「ゆべじゃながっだあぁぁぁ!!!おべべがぁぁぁ!!!まりざのおべべがぁぁぁぁぁ!!!」
叫んでいたのは昨夜片目を摘出された子まりさだった。
「ど…どうしたの?ゆぁ!!?」
「お…おめめさんがないよ!!どうしぢゃったの!!?」
片目の無い子まりさの周りに他の子まりさ達が群がった。
「ゆっぐ……ぎのう……ごわいゆっぐりが…っぐ…ばりざのおべべどっぢゃっだぁぁぁぁ!!!」
チーフは黒い帽子を被っていたため子まりさは彼を人間だとは思わず大きなゆっくりだと勘違いしていたのだ。
「なにぞれぇぇぇ!!!?」
「ごわいよぉぉぉ!!!まりざ…まりざもおべべどられぢゃうのぉぉぉ!!!?」
「ぞんなのやだぁぁぁぁ!!!ごわいよぉぉぉぉ!!!」
片目の無い子まりさの話に恐れおののく子まりさ達。おそろしーしーまで漏らす子まりさもいた。
「何やってんだぁ?」
ふらんが部屋に入ってきた。
「ゆあぁぁぁぁぁ!!!」
「ばりざのおべべはどらないでぇぇぇぇ!!!!」
「ごわいよぉぉぉぉ!!!ぼうやぢゃぁぁぁぁぁ!!!」
突然入ってきたふらんを片目の無い子まりさの言う怖いゆっくりと勘違いして子まりさ達がパニックとなった。
「仕事の時間だよ!!」
子まりさ達はすぐにふらんだと気付いた。
「ぎょ…ぎょうはじごどじだぐないぃぃ!!!」
「おでがいじばず!!ぎょうはやずまぜでぐだざいぃぃ!!ごわぐで…ごわいよぉぉぉ!!!」
「ばりざはおべべどられだぐないよぉぉぉ!!!ゆわぁぁぁああんん!!!」
「うるさい!!!仕事しないんだら…ここでお前達を全員殺すからね!!!」
ふらんは子まりさを捕まえるとどんどん床に投げつけた。
「ゆぎっ!!」
「ゆぎぇっ!!」
「いだい!!」
「ゆぐっ!!………ゆ…ぁぁ……わ…わがりばじだぁぁ!!じばず!!おじごどずるがらいだいのはやべでぇぇぇ!!」
泣きながら箒を咥え粉の掃除をし始めた。

「ゆ?ま…まりさがいないよぉ!!」
更に次の日、起きると片目の無い子まりさがいなくなっていた。
「ゆぅぅぅぅ!!ど…どごいっぢゃっだのぉぉぉ!!?」
「まりざぁぁぁ!!!まりざぁぁぁ!!」
生まれてからずっと辛苦を共にしてきたせいかこの子まりさ達は仲間意識が強い。片目を無くした子まりさの失踪をすぐに理解した。
「どこぉ!!!?まりざぁぁ!!!!」
「いないよぉ……まりさがいないよぉぉ!!」
残りの子まりさ達は必死に部屋中を探し回った。しかし子まりさは見つからなかった。
「仕事の時間だぞぉ!!」
ふらんが入ってきた。
「ゆぅぅぅ!!!……ま…まりさ…は?」
「まりさが…いないんだよぉ……」
ふらんは答えた。
「ああ。あいつならずっとゆっくりするって。ずっとゆっくりすることになったからここにはいないよ」
「ゆぅ……ゆっくり?」
「ずっとゆっくり……ど…どこいっぢゃっだの?」
「お前達には関係無い話だよ。ほら!!そんなことよりさっさと仕事しろ!!!!」
「ゆひぃぃぃぃ!!!!」
「わ…わがりばじだぁぁ!!!」
この日も辛い掃除仕事が始まった。

そして翌朝、子まりさが朝食を食べているときだった。
『みんな!!ゆっくりしていってね!!まりさはつむりになったよ!!』
「「「ゆ!!?」」」
「「「ど…どこ!!?」」」
食事をしていた子まりさ達は声がした方向を向いた。なんとなく聞き覚えのある声がしたのだ。
「ゆ!!?お…おめめさんがないよ!!」
「も…もしかしてまりさ!!?まりさなの!!?」
『そうだよ!!まりさはまりさだよ!!でもいまはつむりだよ!!』
声はモニターから聞こえていた。そしてそのモニターに映っているのは片目の無いまりさつむりだった。
「まりさ!!?ほんとうにまりさなの!!?」
「まりさのこえがするよ!!で…でも…かざりがへんだよ?」
確かにこの声は数日前に姿を消した子まりさのものだった。
『これ?これはね!!つむりになれたからもらえたんだよ!!』
「つ…つむり?」
「つむりって…ゆっくりできるの?」
『ゆん!!!ゆっくりできるよ!!いままでぜんぜんゆっくりできなかったけどいまはすっごくゆっくりできるよ!!』
「ゆ…ゆぅ……」
「つ…つむり………ずっと…ゆっくりしてたもんね…あのこもそうだったよ…」
子まりさ達の脳裏には赤まりさの頃から見せ付けられていたまりさつむりの映像が浮かんでいた。
走り続けていた時もうんうんまみれでゆっくりできなかった時もれみりゃがいた時も掃除している時もあの変な飾りを付けていたゆっくりはゆっくりしていた。
「い…いいなぁ…まりさ…」
「まりさも…ゆっくりしたいよ……」
子まりさ達がつむりへの憧れを抱き始めた。
さてこの映像のまりさつむりだが、これは正真正銘のまりさつむりの映像である。公募したビデオから選ばれたものだ。
数日前に姿を消した子まりさは声だけ本物だが映像は全く別のゆっくりのものなのだ。
通常ゆっくりは飾りで個体認識をする。だが片目が無い、という身体的特徴は子まりさ達にとって大きなインパクトとなっていた。
このため何の疑いも無く映像のまりさつむりをあの子まりさだと信じ込んでいるのだ。
「ま…まりさは……つむりになりたかったの?」
『そうだよ!!まいにちまいにちつむりになりたい!!つむりになりたい!!っておねがいしたらつむりになれたんだよ!!』
「ゆ…っくりできるの?つむりは…ゆっくりできるの?」
『ゆん!!!すっごくゆっくりできるよ!!!こんなにゆっくりできるなんておもわなかったよ!!』
「ゆぅぅ……いいなぁ…」
「ひとりだけ……ずるいよぉ……」
『みんなもはやくつむりになってね!!またいっしょにゆっくりしようね!!』 
その一言が終わると映像は消えてしまった。

「う……うぞ……ぢゅ…ぎ……ぃ…」
ちょうどその頃研究室にはフライパンの上で呻き声を上げる片目の子まりさがいた。
「嘘なんかついてないよ。約束通りゆっくりさせてあげるよ。ずっとね」
「ち…ちが……ぅ………ごん…な…の…ゆっぐ……ぢ…でぎ……ない…」
この子まりさこそ数日前に姿を消した、そして映像の声の主であるあの子まりさなのだ。
「や…ぐぞぐ…ぅ……じだ…の…にぃ……」
「だーかーら、ずっとゆっくりさせてあげるって言ったじゃん。もうそろそろゆっくりできるんじゃない?ずっとな」
子まりさは姿を消した後研究室で延々とアフレコをやらされていたのだ。
『もっと嬉しそうな声で喋れよ!!!』
『ゆぎゃんっ!!!!!いだいのはやぢゃぁぁぁぁ!!!!』
『だったらもっと良い声をだしな!!!ずっとゆっくりしたいんだろ!!!』
『ゆっぐ……ぐすっ……つ…つむりに…なり…ゆぎゃぁぁぁ!!!』
『泣き声じゃねえか!!!!あと噛むな!!!!!!』
『だ…だっで……まりざはまりざだもん!!!!つぶりじゃないよぉぉぉ!!!!』
『口答えするな!!!!お前は今まりさつむりなんだよ!!!!』
『ゆぎぃぃぃぃ!!!!!…わがっだがらぁぁ!!わがっだがらべじべじじないでぇぇぇぇぇ!!!!』
片目の無いまりさつむりの映像に子まりさの声をあてさせたのだ。報酬は"ずっとゆっくりさせる"というものだった。
「ゆ……っぐり……ざぜ……ぢぇぇ………」
「そう慌てなさんな。仕方ない、一気にゆっくりさせてあげよう」
職員はフライパンをガスコンロの上に乗せ火を点けた。
「あ、お前はつむりだったな。そう言ってたもんな」
子まりさの帽子を取り上げた。
「ゆぎゅっ!!!が…がえじぢぇぇぇぇ!!!それは……まりざの!!まりざのだよぉぉぉ!!!」
「お前はつむりになりたかったんだろ?そら、これでお前もつむりだよ」
子まりさに前回の研究で余ったフェイクの貝殻を乗せた。
「ちが…ぢがうぅぅ!!!ごん…なのまりざのがざりじゃないぃぃ!!!……ゆぎぃっ!!!」
フライパンに熱が伝わったようだ。
「あぢゅいぃぃぃ!!!やぢゃ!!あづいのはゆっぐりでぎないぃぃぃ!!!!だじぢぇぇぇ!!!ごごがらだじでぇぇぇぇ!!!」
「おめでとう!もうすぐゆっくりできるよ。ずっとね。ずっとだよ」
「ゆぎぃぃぃぃぃ!!!!ぢ…ぢぎゃうぅぅぅ!!!そ…ぞれじゃ…じんじゃうぅぅぅぅ!!!じにぢゃぐない!!ごろざないぢぇぇぇ!!」
ゆっくりは死ぬことを"えいえんにゆっくりする"と表現する。"ずっとゆっくりする"と"えいえんにゆっくりする"。
"ずっと"と"永遠"。似ているような似ていないような。だが今更気付いても遅い。
「あづいよぉぉぉぉぉぉ!!!!あ…あんよじゃん!!!!うごいぢぇぇぇぇ!!!あづいのはゆっぐりでぎないぃぃぃぃ!!!」
既に子まりさはフライパンで軽く一度焼かれていた。もうその時には既に子まりさの底部は殆ど機能しなくなっていた。
「ほーれ、もうそろそろでゆっくりできるぞー。どうだ?何が見える?お花畑?それとも美味しいご飯?」
「ゆぎぃ!!!やびぇでぇぇぇ!!ゆるじぢぇ!!だずげでぇぇぇぇ!!!まぢゃ…まぢゃじにぢゃぐないぃぃぃ!!!」
「どうして?もう少しでゆっくりできるんだよ?」
「いやぢゃぁぁぁ!!!ごごでゆっぐりじだい!!!おぞらでゆっぐりなんがじぢゃぐないぃぃぃ!!!ゆぎぃぃぃぃぃ!!!」
子まりさの底部から黒い煙が上がってきた。引っ繰り返すまでも無く底部は真っ黒に焦げている筈だ。
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!もうだびぇ!!!ぼうじんじゃうぅぅ!!!!!やぢゃ!!!ごんなのやぢゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
「お空でゆっくりしていってね!!」
「ゆぎぃ!!ゆぎぇ!!!ゆっ……ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!……っぎぇぇ…………」
ついに子まりさが沈黙した。最後の最後までゆっくりすることは出来なかった。
「ちょっとー!!窓開けてよね!!」
「悪い悪い。換気扇も回しとくか」
ちょうどその頃隣室では変化が起きていた。
「まりさもつむりになるよ!!!」
「まりさもつむりになってゆっくりするよ!!」
子まりさ達がつむりになりたいと騒ぎ出したのだ。
「どうしたらつむりになれるの?」
「ゆっくりしないでまりさをつむりにしてね!!」
モニター越しにその様子を見ていた職員達はほっとしていた。
「上手くいきましたね」
「単純な奴等で良かったですね」
「じゃあいつも通りのメニューいくか。ふらんちゃん。よろしくね」
「はーい」
ふらんが隣室へ向かった。
「ゆ!!?どあさんがひらいたよ!!」
「つ…つむりにしてくれるの!!?」
子まりさ達は目を輝かせた。
「何してるんだぁ!!!!?さっさと仕事の準備をしろぉ!!!!」
入ってきたのはふらんだ。
「ゆぎぃっ!!!」
「どぼじでつぶりにじでぐれないのぉぉぉ!!!?」
「ぢゃんどおねがいじだのにぃぃぃ!!!」
「うるさい!!さっさと仕事しろ!!!!」
子まりさ達はこの日も泣きながら掃除をしていた。




続く

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2012/07/27 00:18 | # [ 編集 ]

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