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2131:冬のゆっくりキリギリス

2012/10/22 (Mon) 07:20
 秋が深まるにつれて、街もしだいに色彩豊かになってくる。緑一色だった街路樹も鮮やかに紅葉し、大通りを通る人々が思わず見上げたくなるほどだ。
 どこかにぎやかな雰囲気を感じさせる、そんな季節だ。住宅地からやや離れた公園も、落ち葉やどんぐりで色とりどりになっていた。
 そんな静かな公園の、切り整えられた植え込みから、一匹のゆっくりまりさが飛び出した。
 ゆっくりぴょんぴょんするよ! と宣言して、落ち葉の絨毯の上を、ゆっ、ゆっ、と跳ねて進む。

「ゆわあぁ……ゆっくり……ゆっくりだよぉぉ! ゆっくりした、たいようさんだよぉぉっ!!」

 涼しい秋風に吹かれ、暖かな陽射しに包まれたまりさは、じーんと感動したような顔になり、空を見上げて叫んだ。
 よほど嬉しいのだろう。うっすらと目に涙さえためながら、ぽいんっぽいんっと飛び跳ね、喜びを全身で表現した。

 昨日は雲さんが意地悪をして、ゆっくりした太陽さんをずっと隠してしまっていた。
 そのうえ一昨日は怖い怖い雨さんがずっと降ってきて、狩りにさえ行けなかった。
 ゆっくりは雨に打たれ続ると死んでしまう。まりさだけに限らずゆっくり全てにとって、雨の日にできることはあまりにも少ない。
 結局その日は、寒さと溶けるかもしれない恐怖に震えながら、ゆんゆん泣くおちびちゃんたちを慰めつつ、ひたすら晴れ間を待つだけで一日が終わってしまった。
 ゆっくりできなかった日々の反動で、餡子のなかが「ゆっくり」でいっぱいになったまりさ。よほど感極まったのだろう、ゆっくりしていってね! と天高らかに声をあげた。

「ゆーっ! ……ゆゆっ! れいむ、おちびちゃんたち、ゆっくりでてきてね! きょうはまりさと、『ぴくにっくさん』にいこうねっ!」

 久しぶりのゆっくりできる日。ゆっくりはゆっくりするからゆっくりであり、こんな日に思う存分ゆっくりしないなんて有り得ない。
 餡子の底から湧き上がるそんな考え。居ても立っても居られず、まりさは半ば衝動的に口を開いていた。

(ゆ? でも、まりさはかりにいかなくちゃ……ゆゆっ!? すごいよぉぉ!! ゆっくりしたごはんさんが、いーっぱいはえてきているよっ!)

 思いつきで宣言をしてから、自分は狩りをしなくてはならない、と思い直しそうになったまりさ。
 しかし秋は、実りの季節。公園には赤い木の実も、葉っぱさんもちらほらと見えて、そこらじゅうに生えている。
 草さんもたくさん生えているし、大きな大きな木の下には、どんぐりも生えていた。
 固い固いどんぐりさん。そのままではとても噛めたものではないが、割れて中身がとれるようになったものもたくさんあるはず。
 これだけのごはんさんがあれば、ちょっと狩りに出ただけでおぼうしの中がいっぱいになるに違いない。
 そう考えはじめると、まりさの餡子の中はあっという間に、先程思い描いた「ゆっくり」でもう埋め尽くされた。

「ゆっくり! まりさはきめたよ! きょうはかりにいかなくても、ゆっくりしたごはんさんがいっぱいあるよ! きょうは、みんなでゆっくりしようね!!」

 振り返って呼びかけると、植え込みからゆっ? ゆゆっ?と声が上がり、やがてそれは嬉しそうな歓声に変わる。
 少しすると、みかんサイズの子ゆっくりが二匹、植え込みのおうちから元気に姿を現した。

「ゆわぁぁい! ぴくにっく! ぴくにっくしゃん! ぴくにっくしゃんはゆっきゅりできりゅよ! ゆっきゅりしちぇっちぇにぇ!」
「ゆっくち! ゆっくち! まりちゃ、おしょとでゆっくちしゅるのじぇ! ゆんゆーん! ゆっくちしちぇいっちぇね!!」

 笑顔でもみあげさんをぴこぴこさせている、れいむ似のきゅーとなおちびちゃん。ふっくらとしたほっぺに、くりくりのおめめが愛らしくて仕方がない。
 得意そうに眉をキリッとさせる、まりさ似の凛々しいおちびちゃん。同じまりさとは思えないほど賢く、数だってたくさん! 以上に数えられる。
 油断すれば卒倒しそうになるほどの、あまりにも可愛らしいえんじぇるたちだった。
 ぽーかぽーかした陽射しの中、ずーりずーりと這ってくるその姿は、まりさの何よりも大切なたからものだ。

「ゆっ! ゆっ! れいむは、けっかいっをはったよ! れいむとまりさのおうちは、これであんっぜんっ! だよ!」

 おちびちゃんたちに遅れて顔を出したのは、まりさの番のゆっくりれいむ。
 まりさが狩りに出かけるときも安心して留守を任せられる、とてもゆっくりしたゆっくりだ。
 背の低い植え込みに、ビニール袋と草の屋根を編みこんだまりさたちのおうちは、れいむのけっかいっにより、完璧に姿を隠している。
 生まれた時から一緒に過ごしてきた、幼馴染みのれいむ。巣立ちと同時につがいになり、ちゅっちゅをし、らぶらぶすっきりーをした。
 常にまりさと共にあった、かけがえのないパートナーだ。
 最初の頃は失敗もあったけれど、いまはすっかり一人前の主婦ゆっくりだと言わざるを得ない。

 そんなれいむの、いちばん得意なのがこの「けっかいっ」である。
 枯れ葉や木の枝で作った見事なカモフラージュには、子ゆっくりの頃から大人ゆっくりがが舌を巻くほどだった。
 まりさまで誇らしい気持ちになり、餡子さんがぽーかぽーかしてくるのだった。

「ゆゆっ、おきゃーしゃん、おとーしゃん! しゅーりしゅーりしちぇにぇ!」
「ゆぅっ! まりちゃも! まりちゃもしゅーりしゅーりしちゃいのじぇ!」
「ゆふふ、おちびちゃんたちはあまえんぼうだね! ぴくにっくさんのまえに、ゆっくりすーりすーりしようね!」
「まりさのおちびちゃん! おとーさんとおかーさんで、だぶるすーりすーりだよ! すーりすーりすーり!」
「「ゆわぁぁい! ゆわぁぁぁい!!」」

 おでかけの前におねだりをして、思う存分のしあわせー!を堪能したおちびちゃんたち。
 頃合いを見計らったまりさがうながすと、また元気に這いずりはじめた。
 キラキラした目で前進する後ろの地面、うれしーしーの跡が点々と続いている。
 まりさはれいむと顔を見合わせて、しょうがないね!と無言で笑いあうのだった。

「ゆっ、ゆっ……まりさ、ひさしぶりのぴくにっくさんだね! れいむ、とってもたのしみだよ!」
「まりさもだよ! さいきんはかりさんでいそがしかったからね! でもきょうは、ゆっくりしたごはんさんがいーっぱいだから、ゆっくりできるね!」
「ほんとうだね! きっとゆっくりしたおちびちゃんたちにたべてもらいたくて、はえてきてくれたんだね!」

 そんなことを話しながら、可愛らしいおちびちゃんたちを見守りつつ進む。
 餡子の底からぽーかぽーかする日差しを感じながら、ゆふふ、ゆっくり、とまりさとれいむは笑いあった。
 向かう先には、短くてふさふさな芝が広がる大草原――人間の視点では、公園の広場がひろがっている。
 通りに面したその広場で、まりさがゆっくりついたよ! と宣言をする。
 待ちきれなかったと言わんばかりの活発さで、子まりさと子れいむははしゃぎはじめた。

「れいみゅ、ゆっくちきょーそうしゅるのじぇ! ゆぅぅぅ、ゆっくちー! ろけっとすたーとしゃんなのじぇー!!」
「ゆぅっ! おねーしゃん、しゅごいよ! れーみゅも! ろけっとしゃんで、ゆっきゅりおいかけりゅよ!」

 さっそく競走をはじめて思い思いに駆け回るおちびちゃんたち。
 見守るまりさの小麦粉の肌に、れいむが「ゆんっ♪」とほほを寄せた。

「ゆっくりだよ……まりさたち、ゆっくりしてるよ……!」
「まりさ……れいむ、しあわせーだよ。こんなにゆっくりしてて、いいのかな……?」
「ゆふふ……いいんだよ! だってまりさたちは、ゆっくりなんだからね……!」

 すーりすーりをしてくるれいむに、まりさもすーりすーりを返す。
 子供の頃から思い描いていた、ゆっくりした家庭がここにある。
 そんな実感に包まれた、圧倒的な「しあわせー」の真っただ中にまりさたちはいた。
 昨日や一昨日のように大変なときもあるけれど、それを乗り越えればゆっくりには、こんな最高のゆっくりが約束されているのだ。

 こんな時が永遠に続けばいいと、まりさは餡子の底から思っていた。

 れいむもきっとそれは同じだろう。まりさにはそんな確信があった。
 しかしまりさやれいむがそうだったように、おちびちゃんたちはおちびちゃんのままではいられない。
 いつかゆっくりしたゆっくりになるべく、日々ゆっくり成長しているのだ。
 つい最近赤ゆっくりを卒業し、子ゆっくりと呼べるサイズになったところだ。これからは少しずつ、ゆっくりしたゆっくりになれるように教育していかなければならない。
 ただゆっくりさせているだけでよい赤ゆっくりの時期とは、また違った子育てが求められるのだ。
 ゆっくりはいつしか、変わっていってしまうものである。
 しかしそれは悲しいことではないのだと、れいむとまりさはおちびちゃんたちを見つめながら思うのだった。







「ぴょーんぴょーんしゅるよ! …………ゆゆっ? これにゃーに?」

 そんなゆっくりした、ぴくにっくさんの最中。ぴょんぴょんと跳ねていた子れいむがふと、体をかしげて声をあげた。
 何かを見つけたらしい。子まりさも跳ねるのをやめて、子れいむの方にずーりずーりと這い、何事かと顔を突っ込む。

「おにぇーちゃん、みちぇ! ありさんが、ゆっくりわっしょいしちぇるよ!」
「ゆっ? ……ゆわぁぁぁ、ほんとーなのじぇ! ありしゃんが、ばったしゃんをわっしょいしてりゅのじぇ!」

 ありさん。ばったさん。まりちゃとれーみゅ。
 単純な思考のゆっくり、まして等しく自己中心的な子ゆっくりたちである。
 状況を餡子脳に照らし合わせて、導き出された答えはひとつだった。

「ありしゃんが、ごはんしゃんをもってきてくれちゃよ! れーみゅたちが、ゆっきゅりしてりゅからだにぇ!」
「しょーなのじぇ! これは、れーみゅとまりちゃへの、みちゅぎものなのじぇ! ゆっくちー!」

 それを聞いて肝を冷やしたのはまりさとれいむだ。
 バッタさんはいい。バッタさんはゆっくりできる、ゆっくりのためのごはんさんだ。
 しっかりした歯ごたえと柔らかさ、口の中に広がるジューシーな風味は、子れいむと子まりさの好物のひとつだ。

 だがアリさんは駄目だ。アリさんは、ゆっくりできない。
 まりさとれいむは小さい頃、おうちを抜けだして遊んだことがある。
 そのとき一緒にアリさんを食べようとして、仲良く舌を噛まれてしまったのだ。
 勝手におそとに出たことに大目玉をくらうわ、ひーりひーり、ずーきずーきとした痛みがなかなか引かないわ。その時の記憶は大変ゆっくりできないものとして残っている。
 そんなことを思い出している間に、おちびちゃんたちは今にもバッタさんに、アリさんごと食らいつこうとしている。
 まりさとれいむは肝を冷やして顔を見合わせ、慌てておちびちゃんたちのもとへ跳ねていった。

「おちびちゃんまってね! ありさんはちーくちーくしてゆっくりできないよっ! ゆっくりはなれてね!」
「ゆっ? しょーにゃの? ……よくみちゃら、ありしゃんはゆっきゅりちてないにぇ!」
「ちーくちーく……ゆううう? ありしゃん! まりちゃ、ばったしゃんたべちゃいのじぇ! どーちて、いじわるしゅるのじぇぇ!」
「おちびちゃん、あんしんしてね。ありさんがもってきてくれたごはんさんは、おとーさんがとってあげるよ!」
「「ゆゆっ!?」」

 体をかしげたおちびちゃんたちの前に躍り出ると、まりさはバッタを運ぶアリの群れに向かって、おさげを勇ましく突き出した。
 そうして器用にバッタを掴むと、ぱっぱっと何度も素振りをした。振り払われたたくさんのアリが、放物線を描いてどこかへ飛んでいく。
 最後にバッタを地面に落として、おさげを箒のように使い、取りきれなかったアリを払いのける。
 やがて綺麗になったバッタを、アリが残っていないか確かめてから、二つにちぎっておちびちゃんたちに差し出した。

「……ゆ、ゆわぁぁい! ばったしゃん! おちょーしゃん、ありがちょぉぉぉ!!」
「ゆうううう!? しゅごいのじぇぇ!! まりちゃのおとーしゃんは、ゆっくちさいっきょーなのじぇぇぇ!!」

 鮮やかな手際を見せられてぽかーんと呆けていたおちびちゃんたちは、差し出されたバッタを見、まりさの顔を見て、大喜びで跳び上がった。
 子れいむはしーしーをうれしゅっきり! し、子まりさは父親を尊敬のまなざしで見上げている。その様子にまりさも満足して、ゆっくりした笑顔で返した。

「ゆふふ、それほどでもあるよ! さあおちびちゃん、ゆっくりめしあがれ!」
「おちびちゃん、おとーさんにゆっくりかんしゃしようね!」
「「ゆわぁぁい!! おちょーしゃんありがちょー!! むーちゃ、むーちゃ! ……し、し、しあわしぇぇぇええ!!!」」

 ゆっくりしたバッタさんをたべて、しあわせー! でいっぱいのおちびちゃんたち。
 れいむが寄り添ってきて、一緒にその様子を見守るまりさ。何度かのむーしゃむーしゃを経て、バッタさんはおちびちゃんのぽんぽんにおさまった。

「ありしゃんはゆっくちしてにゃいけど、ありしゃんのごはんしゃんはゆっきゅりしちぇるにぇ! ……ゆゆ?」
「おちょーしゃん、おかーしゃん。どーちてありしゃんはゆっくちしてにゃいのじぇ?」

 バッタさんを食べ終わった子まりさと子れいむは、体を左右に折り曲げてれいむとまりさを見た。
 バッタさんは、美味しいごはんさんだ。それに比べて、アリさんはゆっくりしてない。
 さっきのようにごはんさんをもってきてくれるアリさんは、ゆっくりできる存在のように思えた。だが現実は、ゆっくりしてない。
 ゆっくりしてるけど、ゆっくりしてない。そのことが不思議で、子まりさと子れいむはゆんゆん唸りはじめた。

「ゆぅ……」

 まりさは感動と、一抹の寂しさを感じながら、おちびちゃんを見つめた。
 ゆっくりしていればそれでよかった、純真そのものの赤ゆっくりだったおちびちゃん。
 そのおちびちゃんたちが今、世界のいろんなことについて知ろうとしている。ゆっくりにとってゆっくりできる、ゆっくりした成長。その一端を窺わせる、わずかな変化であった。
 だがそれは、おちびちゃんたちがおちびちゃんを卒業し、ゆっくりした大人になりはじめた証であり――
 まりさは振り返る。嬉しそうな顔のどこかに、れいむもわびしいような、なんともいえない感情をにじませていた。
 視線を交わして、まりさは向き直る。その隣に、れいむが跳ねてきた。
 そうして、まりさたちは教えはじめた。いつかおとなになるおちびちゃんたちのために、ゆっくりできる世界の真実を。

「それはね、おちびちゃん。ありさんが、ゆっくりじゃないからなんだよ」
「「ゆゆっ?」」
「おちびちゃん、ゆっくりは、ゆっくりできるよね。でもありさんは、ゆっくりじゃないから……だから、ゆっくりできないんだよ」
「ありさんは、ひなたぼっこでぽーかぽーかもしないし、ぴくにっくさんもしないよね?」
「まいにち、いちにちじゅうはたらいてばかりだよね? ゆっくりできてないよね? ……かわいそうだけど、しかたないんだよ。ありさんたちは、ゆっくりじゃないから……」

 子れいむと子まりさは、少ない餡子脳で、ゆんゆんと過去に思いをはせた。
 この子ゆっくりたち、アリを見るのは初めてではない。
 いつもせかせかと外をうろついて、ごはんさんを探しまわっているアリさん。
 おとうさんとおかあさんの言う通り、とてもゆっくりできるとは言い難かった。

「だから、ゆっくりできないありさんのかわりに、まりさたちがゆっくりしてあげるんだよ! それがせかいの、せつりっ! なんだよ!」
「ありさんがどんなにゆっくりしてても、ゆっくりよりゆっくりはできないんだよ。ありさんは、ゆっくりがうらやましくてしかたないんだよ」
「さっきのありさんたちは、おちびちゃんたちがゆっくりしてるから、ちょっとだけゆっくりできるようになったんだね。おちびちゃんたちゆっくりりかいできるよね?」

 ゆっくりしてるゆっくりを見れば、みんながゆっくりできる。
 ゆっくりが世界でいちばんゆっくりできる。だからゆっくりはゆっくりしなければならない。
 そうすればみんながゆっくりできて、しあわせー! になれる。
 まりさとれいむが紡ぐ言葉は、古くからゆっくりの餡子に受け継がれてきた、世界の真実そのものだった。

「……ゆっくりりきゃいちゃよ! れーみゅ、ゆっくちしゅるにぇ!」
「ゆっくちりかいしちゃのじぇ! ゆっくち! まりちゃはゆっくちだから、ゆっくちできりゅのじぇ!」

 そのゆっくりできる教えは、餡子脳にうっすらと残っている記憶に結びつきはじめた。
 キリッとりりしく眉をつり上げた得意げな表情で、子まりさはぷるぷると震える。
 子れいむはニコニコとした満面の笑顔で、ゆらゆらと体を振りはじめた。
 その様子を、まりさとれいむは懐かしいものを見る目で見つめた。
 かつての自分たちも、そうやって両親から真実を教わったのだ。あの時の自分たちはどうだったっけと、こっそり視線を交わして笑いあうのだった。

「ゆゆっ! おとーしゃん、あっちににんげんしゃんがいるのじぇ!」

 ふと、体を振っていた子れいむが気付いた。
 まりさたちのいる公園の広場は、比較的敷地のすみっこにある。見ようと思えば、通りから公園を、あるいは公園から通りを覗くことは容易だった。
 それでも夏までは、植えられた低木の葉が遮って、子ゆっくりたちから通りの様子は窺えなかった。
 だから公園の外の様子を眺めるのは、子まりさと子れいむにとって初めての経験であり。せかせかと通りを抜けて行く人の流れを見るのは、ゆん生初の経験であった。

「ゆぅぅ……なんだか、ゆっくちしてにゃいのじぇ……」
「おちょーしゃん、おかーしゃん。にんげんしゃんも、ゆっきゅりできにゃいの?」

 子れいむと子まりさは、可哀想なものを見る目であわただしい人の波を見た。
 れいむとまりさはそんな様子を見て、残念だけど、その通りなんだよ。という憐みさえ含んだ声色でゆっくりと答える。

「そうだよ。だからにんげんさんは、ゆっくりにしっとして、たまにいじわるをするんだよ。かわいそうだね……」
「ほんとうはゆっくりにうまれたかったのに、ゆっくりになれなかったから……みてごらん。ぜんぜんゆっくりできていないよね? むしさんより、ゆっくりしてないよね?」
「ゆぅ……」
「ゆっくち……」

 子れいむと子まりさはもう一度、行き交う人の群れを眺めた。
 時計を覗きながら速足で歩いて行くお兄さん。電話に向かってしきりに話しかけるお姉さん。落としてしまった通勤かばんに書類を詰め込んでいるおじさん。
 誰もかれもが、みんなゆっくりしていなかった。今までにも見たことのないくらい、ゆっくりしていない生き物。それが人間なのだ。
 人間はゆっくりしてない。ゆっくりはゆっくりしてる。両親からのその教えは目の前の光景と合わさり、自然なものとして受け止められた。
 子れいむと子まりさの若い餡子にしっかりと刻み込まれ、自然の摂理として吸収されていく。

「「ゆっくりりかいちたよ!!」」

 そうして高らかに、元気な声で宣言するのだ。
 先ほどよりも自信に充ち溢れた声色に、れいむとまりさは、ゆんゆん! とうなずいた。

「ゆゆんっ! じゃあおちびちゃんたち、みんなでいっしょにゆっくりしようね!!」
「おなかがすいたら、おひるにしようね! おちびちゃん、ゆっくりしていってね!」
「ゆわぁぁい! おきゃーしゃん、しゅーりしゅーり!」
「ゆうぅっ! まりちゃも! まりちゃもぉぉ!! ちゅーりっ、ちゅーりっ!」

 ほんの少しおとなになり始めた、可愛い可愛いおちびちゃんたち。
 その成長に確かな「ゆっくり」を感じながら、まりさとれいむはすーりすーりを繰り返すのだった。













 寒い寒い冬の休日、粉雪の舞う冷たい朝のこと。
 久々に夜更かしをした俺は、乗る予定のバスを寝過ごした。ものの見事に寝過ごした。
 念のために二つセットした目覚まし時計を、二つとも止めて二度寝をするという徹底振りであった。我ながら惚れ惚れするような寝過ごし方である。
 旅行に出ている親がもし家に帰って来ていて、親切心を発揮して起こしてくれていたたとしても、それさえスルーして三度寝を決めていたかもしれない。
 とはいえ用事は大したものではなく、後回しにしてもさして問題はない程度であった。なんといっても、今日は休日なのだ。
 最近寝不足気味だった頭は、今はとてもすっきりしている。寝過ぎてしまったことにまったく後悔はなかった。休日さまさま、二度寝万歳と言えよう。

「……おに……じゃ……だじゅ…………げ……」
「ちゅぶ……れ…………じゅ…………びゅ…………びゅ……」
「あーあ。どうせ二度寝するなら、目覚ましなんてセットしなくてよかったか。まったく」

 加工所のゆっくり新商品、アラームに最適な『目覚ましまりちゃ』。
 時刻とともに針でつつかれて悲鳴を上げさせられたまりさ種の子ゆっくりは、寝ぼけた俺がボタンを押したときから今に至るまで、平べったく圧迫され続けている。
 咽喉をうまく圧迫することにより発声をほとんど止められた量産品ゆっくりは、よくよく耳をすますとかすかに悲鳴を上げていた。
 休日の油断と布団恋しさで、とうとう土をつけてしまったことになるか。しかし友人に勧められて、この時計を使い始めてから、平日の用事を寝過ごしてしまったことは一度もない。
 無力、脆弱、馬鹿と三拍子揃った役立たずであるゆっくりを人間の役に立てることにかければ、加工所の右に出るものはまだまだ現れそうにない。
 その知恵をもっと別の方向に……と思わなくもないけれど、こうしてその恩恵にあずかっている以上は何も言えないか。

 さて昼食には微妙に早いが、俺にとっては朝食に遅すぎない時間である。
 潰れたカエルのようになっている目覚ましは放っておいて、人気のない家の階段をとんとんと降りる。
 冬の朝は寒くてしょうがない、と心の中で愚痴りながら、降りて歩いて、ガスストーブの前に立つ。ボタン一つで気持ち良い温風が吹きだした。一生ここにいたいと心から思う。

 とまあそんなわけにもいかず、のそのそと歩いて歩いて、台所へ。
 休日にまで仕事が入らないよう、全てきっちり片づけてやっと得られた休日だ。何にも邪魔されずに……と思うとなんだか気分もノってきて、食べものもいろいろ食べたくなった。
 食パンを一切れ、オーブントースターに放り込む。ダイヤルを回して放っておき、その間に卵を割って溶いておく。
 油を熱したフライパンに注いでかき回せば、あっという間にスクランブルエッグの出来上がりだ。
 思わずケチャップで模様なんかを描いたりして、赤と黄色が目に映える。とんとん。

 そういえばレンジでチンするだけで飲めるスープがあったな。癖でパチンと指を鳴らして、冷蔵庫を覗きこむ。
 マグカップに注いで温めれば、あっという間にコーンスープの出来上がりだ。
 横着者の俺には最適だ。こういう便利な商品は是非とも開発を進めていただきたい。とんとん。
 白い湯気が立ち上るマグカップを傾け、とんとん、少しだけ味見をしてみる。温めすぎたかとも思ったが、このくらいでちょうどよかった。

 あとは残りものの野菜サラダがある。とんとんとんっ。レタスをちぎってミニトマトを乗っけただけだが、とんとん。とんとん。ぽゆんっ。まあ朝にはこれでいいだろう。ぽいんっぽいんっ。
 食卓の一番奥の席、ストーブのすぐ前に陣取ると、丁度トーストがいい具合に焼けていた。ぽゆん。ぽゆんっ。とんとん。
 それをぽんぽん、並べぽいんぽいん、いただきまゆっゆっ、ゆっゆっぽゆんぽゆん!! 

 うるっさいなあ。

 さっきから華麗にスルーしていたが、いいかげん鬱陶しいので目線だけ向ける。
 食卓から見える窓の向こう。はらはらと降る雪を背景に、4匹のゆっくりの姿があった。大まりさ、大れいむ、小まりさ、小れいむという組み合わせだ。
 食卓のすぐわきにある窓は、ゆっくりが覗くこともできないような高さにつくられているのだが。
 しかしよくよく思い返すと、そういえばあの位置にはエアコンの室外機があった。
 そこらへんのものを踏み台にして室外機の上にのぼり、そこから覗きこんでいるのだろう。

 野良ゆっくりの例にもれず、4匹は薄汚い饅頭そのものといった風貌をしている。
 特に小さいまりさとれいむの方は、ひどく頬がこけていた。薄汚い饅頭がさらに惨めな汚饅頭になっているという有様だ。
 こちらから向けた視線に気付いたのか、成ゆんらしき汚らしい饅頭たちがこちらを見て、汚らしく唾を飛ばしながら汚らしく何かを訴えている。
 小さな方は、薄汚れて褐色になったリボン付きがなにやらぐったりしている。飢えのために弱っているのだろう。
 また、ゴミのついた汚帽子の方は、汚らしい涎をだらだらと垂らしている。その目は食卓にくぎ付けだった。
 先程からとんとん、とんとん、としていた音は、大まりさと大れいむが、おさげやもみあげを窓ガラスにぶつけている音だったらしい。
 ぽんぽん、ぽゆんぽゆん、という間抜けな音は、こいつらの窓硝子への体当たりの音であった。

「めんどくさいなぁ。汚いし、外は寒いし、汚いし、汚いし……」

 しきりに何かを訴えているらしい大饅頭たちから視線を外し、俺はふぅとため息を吐いた。
 このゆっくりたちが人間の家を乗っ取ろうとやって来たのか、それとも単に通りがかった飢えゆっくりなのかは分からない。
 だがいずれにせよ、同じことだった。日本の標準的な窓ガラスは、ゆっくりが絶対に割ることができないように出来ているからだ。
 ゆっくりが出すことのできる力、使い得る道具。多くの検証で得られたデータを元に、ガラスの耐久度は法律により定められている。
 もっともゆっくりたちがその数字に与えた影響も、本当は微々たるものらしい。
 実際はそういう質の低いガラスを作る業者が自然と淘汰されただけだ、と聞いたことがある。
 なるほど確かに、と思ったものだ。「ゆっくりに割られるガラスの製作所」という評判は、ガラス工場からすれば「悪質業者」の四文字に等しい。
 なので問題は目下、外に出ること。その一点にある。
 季節は冬。寒い寒い冬である。しかもゆっくりゴミの回収BOXまでは近くない。
 億劫なのだ。ただそれだけ。

「……あ。ま、いいか」

 すっかり面倒な気持ちで胸がいっぱいになった俺だが、そんな気持ちも十数秒で晴れた。
 どうせ窓ガラスを汚す以外、何もできやしないのだ。加えて庭には、ゆっくりに汚せるものは何も無い。荒される心配もゼロだろう。
 それに汚れた窓ガラスも、さして気にならない事に気付いた。
 ゆっくりによる汚れにもよく聞くと評判のクリーナーを、先週買ってきたばかりだったのだ。
 何ならこの際、窓ふきくらいやってしまってもいい。
 午後には少しくらい暖かくなっているだろう。どうせ暇で、やることは無いのだ。ちょっと早めの大掃除も悪くない。

 それに今、俺の目の前には、美味しい美味しい朝ごはんがある。
 さらに窓の外には、いかにもお腹がすいていますと言わんばかりの害虫が4匹、寒い雪の中で踊っている。
 空腹は最高のスパイスと、偉い人は言った。
 しかしその空腹とは何も、食べる当人に限った話ではないのだ。





 初冬。
 秋にはしあわせー! で一杯だった、ゆっくりできるまりさたちの家庭。
 それが今は、おちびちゃんの泣き声で一杯であった。 

「ゆえええん!! しゃむいよおお!! おなかしゅいたよおおお!! ゆっくちできないよおおおお!!」
「ゆっぴぃぃぃ!! もういやなのじぇぇぇ!! ゆっくりしちゃいのじぇぇぇ!! ゆじぇぇええん!!」
「ゆぅぅ……! ごめんね、おちびちゃんたち……すーりすーり、すーりすーりだよ……」
「ごめんね……ごめんね……もう、ごはんさんがないんだよ……ほんどうにごべんね……!」

 お腹がすいた。寒い。ゆっくりできない。
 その三つを訴え続ける子れいむと子まりさに、両親であるれいむとまりさはすーりすーりをして慰めることしかできない。

「まりざぁ、どうしてごはんさんがないのぉ……?」
「ゆぅぅ……こうえんさんにもはえてないし、ゆきさんでそとにでられないんだよぉぉ……!」

 まりさは目に涙さえ浮かべて、番いのれいむに答えるしかない。
 まりさ一家の食事は、一家の大黒柱であるこのまりさの「かり」の成果に完全に依存している。
 一家の主食は公園の植物、木の実。それに動きの遅い昆虫やその死骸、あとは人間が時おり捨てて行くゴミなんかであった。
 秋までは豊富だったどんぐりや木の実、色とりどりの草花も、いつの間にかすっかり姿を消してしまっていた。おまけに、時折降って来る白くて怖い「雪」の恐怖。
 日本人なら「ああ、今年も冬だなあ」という程度の、当然起こる季節の変化だ。
 だがまりさには、どうして食べものがないか分からない。
 まりさもれいむも、生粋の野良ゆっくりである。
 野良れいむと野良まりさの間に初春に生まれ、夏に独立し、秋に子を作ってここまでやってきた。
 だから寒い冬など知らない。分かるはずもないのだ。

『おちびちゃん。ふゆさんはゆっくりできないから、あきさんのうちに、ごはんさんをいっぱいためておくんだよ』
『ゆっくりりかいしたよ!』

 実のところ、まりさの親であるゆっくりまりさは、若ゆっくりだったころのまりさに、しっかりそう教えていたはずなのだが。
 ゆっくりできること以外は、三歩跳ねれば忘れるのがゆっくりである。おちびちゃんが出来る頃には、そんなものはすでに忘却の彼方だった。
 秋に生えてきた、たくさんのごはんさん。これだけあれば大丈夫、と目先のゆっくりを優先して、狩りをおざなりにしてしまった結果がこれである。

 現在、植え込みのおうちの中に食糧の備蓄は無い。ほんのわずかな苦い草と、捨ててあったポテトチップスのカスがひとつまみだけ。
 おちびちゃんたちの成長も遅れており、まだ舌っ足らずな赤ゆっくり言葉が抜けきっていない。成長に必要な栄養が、餡子に足りていないのだ。

「ぴぃぃっ! しゃむいぃぃ! もうやぢゃああ! しゃむいのやぢゃやぢゃやぢゃああ!!」
「しゃむいのじぇぇぇ!! ゆじぇぇぇん! ゆじぇぇええん! ゆっぐちぃぃぃ!!」

 枯れ葉で作ったベッドさんも、冬の寒さには敵わない。
 冷たい風がびゅうびゅう吹くたびに、子れいむと子まりさは悲鳴を上げた。
 いつもゆっくりできた植え込みのおうちは、風を遮るものが何もない。ひっきりなしに吹く北風に、子ゆっくりが耐えられるはずもなかった。

(ゆうっ……どうしてゆっくりさせてくれないの? このままだとまりさたちも、おちびちゃんも、ゆっくりできなくなっちゃうよ……)

 公園で餌が取れないのなら、公園の外のゴミ捨て場に――という発想は、まりさには無い。
 防鳥を兼ねたネットや、倉庫のように作られた堅いドア、コンクリートブロックの厚い壁。
 つくりは様々だが、どれもゆっくりが荒すことは決してできない。ゆっくりに長年悩み続けた、この国の対策の一環である。
 日本という国に、ゆっくりの狩り場となるゴミ捨て場は、もうほとんど残っていなかった。
 過去ゴミあさりを繰り返すゆっくりたちがいた時期もあったが、現在ではそうした害は滅多にない。
 餌の取れないゴミ捨て場に行く習慣は、野良ゆっくりたちからはとうの昔になくなっていた。
 ただでさえ都合の悪い事を忘れやすいゆっくりである。食べものが生えて来なくなった狩り場のことを、いつまでも覚えている個体の方が少ない。
 まりさもその例に漏れなかった。まりさにとっての狩り場は、この公園の敷地内だけなのだ。公園に餌が無いとなれば、その時点で完全に手詰まりなのであった。

「れいむ……おちびちゃん……ゆっくりしていってね……」
「ゆぅぅ……まりさぁ、このままだとおちびちゃんが、おちびちゃんがぁぁ……」
「ゆっくり……だいじょうぶだよ。きっと、たいようさんやごはんさんが、ちょっとつかれちゃっただけだよ。すぐにまた、もとどおりになるよ」
「ゆっ……そうだね。あしたはおちびちゃんも、ゆっくりできるよね……」

 今日はゆっくりできなくても、きっと明日は必ずゆっくりできる。
 根拠の欠片も無い希望的観測を口にするまりさに、れいむはゆっくりを感じて微笑んだ。

「ゆ……ぐ……おど、じゃ…………おにゃか……しゅいた……ゆっぐぢ……」
「おぢびぢゃんじっがりじでええ! おがあざんだよ! おがあざんがごごにいるよっ!!」
「ぺーろぺーろ! ぺーろぺーろぺーろおおお!!」

 しかし現実はそう優しくなかった。
 公園に捨てられたゴミと、わずかな苦い草でなんとか食いつないでいたまりさたち一家。一か月と経たず、まず子れいむが体調を崩した。
 目を半分も開けていられず、ぐったりと枯れ葉の上に横たわっている。

「いもーちょ、ゆっくち……ゆぅぅ、しゃむいのじぇぇ……まりちゃ、おなか、ぺーこぺーこなのじぇ……」
「ゆっ! おちびちゃん! おがーさんがすーりすーりしてあげるよ!」
「ゆぅぅ? い、いやなのじぇ……おかーしゃんのほっぺしゃん、ちゅめたいのじぇ……ゆっくち……」
「ゆぐっ……ごべんね、ごべんねぇぇ……!」

 まりさ種はれいむ種よりも、活動的であることが多い。そんなまりさ種であるおちびちゃんの方は、まだ子れいむよりもマシな状態だ。
 だが、もう丸一日なにも食べていないのは、子まりさの方も同じことだ。頬はこけ、訴える声にも元気が無い。
 まりさもれいむも食事を抜きはじめて二日になるが、子ゆっくりの餡子の貯蔵はそれ以上に少ないのだ。

「ゆぐっ……まりざぁ、どうじよう……」

 れいむは悲しさと不安で、まりさを見上げた。
 れいむには、何もわからない。
 今までは子供たちを守っているだけで、他のことはすべてまりさに任せれば上手くやって来れた。これからもそうだと、ずっと信じてきていたのだ。
 救いを求めるような番いの視線を受けて、まりさはぐっと唇を噛んだ。

「……れいむ、おちびちゃん、よくきいてね。ここはもう、ゆっくりできないよ。ごはんさんもないし、とってもさむいさむいだよ」

 そして、ぐいっと帽子をかぶり直すと。潤んだ目をおさげで払って、静かにそう切り出した。

「ゆっ……」
「ゆっくち……」
「だから、ゆっくりおひっこしをしようね。あたらしいゆっくりぷれいすを、さがしにいこうね」
「ゆぅぅ……ゆっくり、りかいしたよっ……! おちびちゃん、がんばってね!」
「お、かー、しゃ……ゆっきゅり……」
「まりちゃ、ゆっくちできりゅのじぇ……? ゆっぐ……ゆっくちしちゃい、ゆっくちしちゃいのじぇ……」

 そうしてまりさたちは、住み慣れた公園を後にした。まりさの帽子の中に子供たちを入れて、思い入れの深いゆっくりぷれいすを、とうとう後にしたのである。








 公園の外に出たのは初めてだった。
 敷地内からは見たこともない、びゅんびゅん走る巨大なすぃー。
 思わずしーしーを漏らしそうになりながらも、れいむとまりさは公園のすぐ外を、外周にそってずーりずーりと這う。
 帽子の中におちびちゃんたちを入れる、という選択は正解だった。寒い寒い北風も、帽子をひとつ隔てるだけでだいぶ楽だ。
 それでもときおり、帽子からは「しゃむいよぉぉ」や「おにゃかしゅいたのじぇぇ」といった声が聞こえてくる。
 ゆっくりできていないおちびちゃんのために、まりさとれいむはただひたすら、ゆっくりせずに進み続ける。

(ゆぅぅっ……にんげんさんは、どうしておなかがすいたり、さむそうにしてないの? ゆっくりしてないにんげんさんなのに……)

 途中、まりさはふと思った。休日のため人通りはまばらだが、見上げればそこかしこに人影がある。
 首におかざりを巻き付けた人間さんや、手を何かで覆った人間さん。
 相変わらずゆっくりしないで行きかっているが、寒さで凍えたり、飢えで苦しんでいる人間など一人もいなかった。

(ずるいよ……どーして……まりさたちのほうが、ゆっくりしてるのに……ゆゆっ! そ、それどころじゃないよっ、いそがないと……!)

 理不尽さを声に出して訴えたかったが、そんなことをしていればまりさのおちびちゃんたちが危ない。
 ゆっくりせずに、まりさは跳ねた。跳ねて、跳ねて、すぃーに驚き、跳ねて跳ねて、跳ね続けた。

「ゆっ、ゆっ、ゆっ……ゆゆっ? なに、これ?」
「ゆっ……おっきなはこさんだよ……」

 横断歩道を渡る事も知らないしできないゆっくりたち。通ることのできる道は少なく、たどり着く場所もほぼ限られていた。
 見たこともない色の壁にかこまれた、大きな大きな、人間の家。
 二階建ての一般的な家屋も、ゆっくりたちの目にはお城のように映る。
 まりさとれいむはぽかんと口をあけて、しばらくその家を見上げていた。 
 お帽子がずれそうになり、慌ててまりさは顔を戻した。そしてれいむと顔を見合わせる。

「ゆぅっ! まりさ、このおうちなら……!」
「ゆぅ、れいむ……でも、こんなおっきなおうち、だれかがつかってるにきまってるよ……」
「ゆっ、で、でもぉ、でも、まりざぁ……」

 そんな事は言っていられない、切羽詰まった状況なのはまりさにも分かっている。どうするべきか分からず、ゆんゆんと唸り始めた。
 しかし事態に拍車をかけるものが現れた。
 まりさとれいむの目の前に、白くて冷たいそれが、はらはらと降り始めたのだ。

「ゆゆっ! ……ゆきさんだああああ」
「ゆわぁぁっ! ゆきさんはこないでね! れいむ、ぷくーするよ!」
「ゆわぁっ……ゆきしゃん……いやなのじぇぇ……まりちゃ、きょわいきょわいなのじぇぇ……!!」
「ゆぴ……しゃむいの、やぢゃ…………もう、やぢゃぁぁ……っ」

 雨で溶けてしまうように、雪もゆっくりにとっての数多い天敵のひとつだ。
 公園でも雪の降る日はガタガタと震えるしかなかった。だがおうちでは幸いなことに、ビニール袋や落ち葉の屋根がほとんどを防いでくれていた。
 だがここは公園の外、屋根などない。雨宿りできるような場所も、右にも左にも見当たらない。
 「ゆきさん」という言葉に、帽子の中のおちびちゃんたちにも恐慌が走った。子まりさの悲鳴と、子れいむの嘆きの声が上がる。
 可愛い可愛いおちびちゃんたちの声が、ようやくまりさの背中を押した。

「し、しかたないよ! れいむ、このおうちであまやどりしようね!」
「ゆっ! ゆっくりりかいしたよ! それがいいよ! だれもつかっていなかったら、ゆっくりおうちせんげんをしようね!」
「ゆん! だれかがすんでても、ゆっくりしたおちびちゃんをみせたら、いえのなかにいれてやすませてくれるよね!」
「そうだね! ゆっくり!」

 怖い怖い雪が降る中、まりさとれいむはそんなことを言いながら、おちびちゃんとともに敷地内へと侵入する。
 普段は門が堅く閉じられていて、入ることなど不可能なのだが。しかしこの家の持ち主は、息子を置いて旅行中。
 要するに車庫が開いていたのだ。まりさとれいむにも運が残っていた。
 しかしその幸運も、ここで売り切れ。店じまいになってしまったらしい。

「ゆーしょ! ゆーしょ! ……どーしてはいれないのおおお!!??」
「とうめいなかべさんがじゃまずるよぉぉ! ゆっぐりいれてね! ゆっくりさせてねえええ!!」
「ゆ……まぢゃなのじぇ? まりちゃ、おうちにはいりちゃいのじぇぇ……ゆじぇぇぇぇん……」
「ゆぴ……ゆっぐぢ……ゆっぐぢさせで……」

 家に入ろうにも、透明な壁が立ちはだかる。家の中の光景は見えるものの、どんなに進んでも入ることができない。
 雪は先程から、徐々に勢いを増し始めている。粉雪だった白い粒は、粒の大きいぼたん雪へと変わりつつあった。
 こうしてはいられない、と慌てに慌てる。バケツからエアコンの室外機に昇り、そこでおちびちゃんを外に出した。
 そしてまだ試していない窓から、先程以上に力を入れてぐいぐい進もうとする。しかし一向に状況は変わらなかった。そのための窓ガラスなのだ。

「ゆっぐ……どぼじで……まりざぁ、どぼじではいれないのぉぉ……?」
「ゆぅぅっ、いじわるなかべさん、ゆっくりどいてね、まりさたちを、おうちに…………ゆっ?」
「ゆゆっ?」

 そこで、まりさたちは見つけた。
 おうちのなかを不意に、人影が横切ったのだ。

「に、にんげんさん……」
「ゆぅぅ……ここはやっぱり、にんげんさんのおうちだったんだね……」

 まりさが先程言った通りである。こんな立派なおうちに、誰も住んでいないわけがないのだ。
 このおうちは人間が先に住んでしまっていた。まりさたちより先に、おうちせんげんを済ませていたのだろう。
 もしかしたら……と思っていたれいむとまりさは、がっかりと落胆した。
 しかし。少しすると、ふつふつと心が沸いてくる。

「ゆぅっ! ずるいよ! にんげんさん!! ゆっくりしてないくせに、こんなおうちにすんでるなんて!!」
「ゆゆっ! ……そうだよ! れいむたちのほうがゆっくりしてるのに! こんなのおうっぼうっだよ! ゆっくりぷんぷん!!」

 まりさからすれば当然の主張であり、れいむもすぐに追従した。
 中の人間には声が届いていないらしく反応が無かったが、それでもまりさたちは止まらなかった。
 ゆっくりはゆっくりしている。人間はゆっくりしてない。それが世界の摂理であるはずなのに、どうして人間の方がゆっくりしているのだ。

 人間からしたら失笑ものの主張である。いちいち耳を貸すのは暇人か、よほどの物好きくらいだろう。
 しかしそんなまりさとれいむの叫びは、強制的に中断された。
 家の奥から戻って来た人間が、いくつもの皿をテーブルにならべたのだ。

「ゆわっ……ゆわわわわ! なにあれ! なにあれ! なにあれええええっ!!」
「ゆわぁぁ!! にんげんさんのごはんさん、すっごくゆっくりしてるよおおおおお!! れいむ、あんなのみたこともないよおおお!!!」
「ゆゆっ! ……ごはんしゃんなのじぇ? ゆわあああっ! ごひゃんしゃん! ごひゃんしゃんがいっぴゃいありゅのじぇえええ!!!」
「ゆっ……ごひゃん…………れーみゅ、……むーちゃ……むーちゃ、しゅるよ…………」

 トーストにスクランブルエッグ。鮮やかな黄緑のレタスのサラダ。湯気の立ち上る、暖かいスープ。
 今までのゆん生で見たこともないもの。しかし本能で、それらが人間の食事だと、ゆっくりたちにはわかるのだ。
 ゆっくりは、ゆっくりできることだけを餡子に受け継いでいる。空腹と目の前の光景が、餡子の中でピタリと結びついたのである。

「れいむ、おちびちゃんたち! きょうはにんげんさんに、ごはんさんをもらおうね!」
「ゆっくりりかいしたよ! おちびちゃん、もうすこしまっててね!! もうすぐだよ! よかったね!!」

 異を唱える者がいるはずもない。子れいむに至っては空腹と寒さでぐったりしている。
 寒くて寒くて仕方のないのは他の三匹も同じだが、ゆっくりしたご飯さんをしっかりと目に焼き付けている。
 俄然やる気を出しており、疲れも寒さもなんのそのだ。

「ちょうだいね! ちょうだいね! まりさたちに、ごはんさんちょうだいね!」
「人間さん! れいむたちはゆっくりしてるでしょ? ゆっくりしたゆっくりに、ごはんさんをちょうだいね!!」
「まりちゃ、むーちゃむーちゃできりゅのじぇぇ……! しあわしぇーなのじぇ……!」
「ゆっくち……ごひゃんしゃん……ゆっくち……」

 おさげでとんとんと叩く。ぽんぽんと体をぶつける。一歩下がって反動をつけて、透明な壁さんに体当たりをする。
 口の中いっぱいによだれを溜めながら、まりさとれいむのアピールはしだいにエスカレートしていく。
 家のなかの人間さんはまだ気付いていないようで、こちらを見てもくれないのだ。もっと強く、もっと激しく、音を立てなければならないのが分かる。
 子まりさは家の中の光景に目が釘付けだ。口からよだれをだらだらとたらして、キラキラしたおめめに涙さえ浮かべている。
 丸一日何も食べていない状況は、子ゆっくりにはそれほど辛いのだ。こけてしまった頬も、にっこりとほほ笑みに吊りあがっていた。
 そして子れいむはというと、ぐったりと横たわったままだ。だがごはんさんが目の前にあるのは、親や姉の会話からわかる。
 うわごとのように食事を催促しながらも、心なし口元には笑みさえ浮かんでいた。

「ゆっ? ……にんげんさん?」
「ゆゆっ! にんげんさん! れいむたちにごはんさんをちょうだいね! ちょうだいねぇぇ!!」
「にんげんさん! おちびちゃんがおなかをすかせているよ!! はやく、ごはんさんをちょうだいね!!」

 そこで、待ち望んだ人間からのリアクションがあった。
 家の中から視線を向けて、たしかにまりさとれいむを、お腹をすかせたおちびちゃんを見たのだ。
 ゆっくりしてない人間が、ゆっくりしているゆっくりにご飯を差し出すのは当然。
 餡子の底から響くそんな考えに、アピールと繰り返していたまりさとれいむはますます色めき立った。

「…………ゆ?」
「…………ゆゆ?」

 しかし人間は、ふとほほ笑んだかと思うと。
 そのまま視線を外し、食卓に座ってしまった。

 いっただっきまーす。

 窓越しにでも聞こえるほど、元気よくそう言って、トーストをつかみ上げたのだ。

「ゆっ!? にんげんさん!? きこえてるんでしょっ!? にんげんさぁぁん!? はやくここをあけてねえええ!!」
「にんげんざん!? おちびちゃんがさきっででしょおおお!!? なにやっでるのおおおおぉぉ!?」
「ゆぅっ!? どーちて、くれにゃいのじぇ!? にんげんしゃん! まりちゃもむーちゃむーちゃしちゃいのじぇ!! ゆっくちちょうだいにぇ!!」

 ぱりぱり。さくさく。もっちもっち。そんな音さえ聞こえてきそうな、ゆっくりとした食事風景が目の前で繰り広げられる。
 バターとジャムを塗り、もぐもぐと頬張っていく人間さんは、ニコニコと幸せそうに笑っている。
 美味しい美味しいごはんを食べているのだと、「しあわせー!」の一声がなくてもはっきりわかる。
 

「ゆうううっ!! にんげんざん!! どうしてあけてぐれないの!!? ゆっぐりざぜてね!! ゆっぐりざぜでよおおお!!」
「ちょうだいにぇ! ちょうだいにゃのじぇ! まりちゃにごひゃんしゃん! ……ゆじぇぇぇん! どーちてくれないのじぇええっ!!」
「おぢびぢゃんがおながをすかせてるでじょぉぉおお!? どうじでなのおおっ!! は……はやぐあげろおおおっ!!」
「まりざたちはゆっくりしたいんだよ!! ゆっくり……ゆううううっ! まりさ、ぷくーするよぉぉ!?」

 サクサクのトーストも。しゃきしゃきのサラダも。ほかほかの卵やスープも。
 起きぬけでお腹のすいている男の腹に、どんどんと消えて行く。
 まりさたちが知る由もないが、目の前の人間は生まれてこの方、朝食だけは抜いたことがなかった。
 おかげで朝から体はフル稼働。今年の秋も冬も、季節の変わりはじめの風邪とはとんと縁のない生活を送っていた。 

「ゆ゛う゛う゛う゛っ!! ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛っ!! ……ゆ? …………ゆ゛ゆ゛う゛う゛う゛う゛うっ゛!?!?」
「ゆ゛っ……ゆ゛あ゛あ゛あ゛あああ!!! どぼじでごはんざんがないのお゛お゛お゛お゛おお!?!? どぼじでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え!!!!」
「ゆ……ぁ……ま、まりちゃの……まりちゃのぶんは……? ……ゆ、ゆじぇぇぇん!! ゆじぇえええええん!!!」

 無駄な努力を尻目に、もくもくと朝食を平らげる男。終始笑顔であった。
 ごちそうさま! の声を高らかに上げると、すっきり食べつくされた食卓を見て、三匹は嗄れんばかりの声で叫んだ。

「れー、みゅ……ごひゃん……しゃん…………もう……にゃい…………ゅっ………ゅ………」
「ゆっ!? ゆ、ゆわぁぁぁっ!!」
「おぢびじゃん!! じっがり! じっがりじでねえ゛え゛え゛ぇ!!」
「……にゃん、で……ごひゃん……しゃん…………だべ……ちゃ……ぃ…………………………………………」
「おぢびぢゃあ゛あ゛あああああ゛あ゛あん! おでぃびじゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」
「ゆあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああ!!! あ゛あ゛あ゛っ!! あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

 目の前にあった食事が無くなったのを知ると、子れいむは絶望を顔に貼り付けて死んだ。
 ごはんがたべたい。ごはんがたべたい。それだけを訴えて、訴え続けて死んだのだ。
 大粒の雪が降りしきる。もう二度と動かなくなった我が子を前に、れいむとまりさは慟哭した。







「あっ、死んだ。片づけが一つ楽になったわ」

 ゆっくりの視線をスルーしつつ食事を終えて、少しすると一際うるさい叫び声が聞こえてきた。
 食事中に向けなかった目をそこでようやく向けてみると、子汚いリボン饅頭がころん、と完全に倒れていた。
 こいつらの子供なのは一目で分かる。
 子ゆっくりを失って叫んでいるあたり、子を見捨てるゲスではないようだが。それでもこちらにとっては、同じことだ。

 さっきまで「ちょうだいね!」と叫んでいたのも、ちゃあんとこちらには聞こえていた。
 寒い上に空腹で苦しんでいるのも、言われなくてもすぐに分かった。
 だが俺は何もしなかった。
 当たり前だ。害虫に施しなどあるはずもない。
 庭に侵入し、厚かましくも食事を要求し、あまつさえ窓を汚すような存在に、くれてやるものなど何もないのだ。
 こいつらの悲鳴をBGMにした朝食はいつも以上に、それはそれは美味しく感じられた。ああうまかった。

「おでぃびじゃあああああん!! な゛んでえ゛え゛え゛ええ!!!」
「どぼじでええええ! どぼじでどぼじでどぼじでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」

 ふぅ満腹。と一息ついたところで、さすがにやかましくなってきた。
 台所の流しに食器をおいて、ついでにゴム手袋と、大きなゴミ袋を取って来る。
 車庫をしっかり締めておかなかった以上、この糞ゆっくりどもの害はうちの責任だ。自分でしっかり始末をつけねばならない。
 そうして窓を開けた。すぐに網戸でゆっくりの侵入を防ぐ。
 雪の降る冬の空気が、顔や腕に冷たく吹きつけた。つべたい。

「ゆう゛う゛う゛う゛う゛!!! ゆ゛う゛う゛……ゆ゛!! に、に゛ん゛げん゛ざん゛!!」
「ゆ゛ゆ゛う゛!! どぼじで!! どぼじであげでぐれながっだの゛!? おぞずぎるでじょお゛お゛!!」
「にゃんで……まりちゃに、ごはんしゃんくれにゃかったのじぇ……? どーちて、まりちゃをゆっくちさしぇてくれにゃいのじぇ……?」
「に゛ん゛げん゛ざん゛!! に゛ん゛げん゛ざん゛のぜいで! おぢびぢゃんが!! おでぃびぢゃんがぁぁおぢびぃぃ……!」
「れいぶにのおぢびぢゃん……どぼじでぇぇ……どぼじでぇぇぇぇえぇえぇ……」
「ゆ……? ま、まりちゃの、まりちゃのいもーちょがぁぁ!! どーちて、ゆっくちしちぇるのじぇぇぇ!!??」

 害虫がなんか言ってら。
 というか小さい黒帽子の方は、妹らしい子リボンの死体に今更驚いているのが何とも。
 正直さっさと駆除して、ストーブの前に陣取りたいところだ。害虫とおしゃべりする趣味は無い。
 だがこうまで俺のせいだ、お前が悪いと言われると、こちらとしても何となく気分が悪い。

「お前らにやるものなんて、この家には何もねーよ。何勝手なことほざいてんだか」
「ゆ゛っ……ゆ゛う゛う゛う゛!!?」

 なんで。とかどうして。とか、そういうものを全部ひっくるめた顔をする親ゆっくり。
 しかし野良ゆっくりって、本当に汚いな。臭いを嗅いだらキツそうだ。顔を近づけるのも遠慮したい。

「まりざだちのほうが、ゆっぐりしてるでじょおおお!??」
「ゆっぐりしてないにんげんは、ゆっぐりじてるゆっくりをゆっくりさせなきゃいけないんでしょおおおお!?」

 はぁ。と俺はため息を吐いた。
 ゆっくりとは話が通じない。だから絡まれたら、さっさと回収ボックスへ。加工所がお引き取りします。
 そんなことは小学校でも教えているほどの常識だ。しかし俺は生まれてこの方、まともにゆっくりと話した事が無い。
 ここまで絶望的に話が通じないとは。異文化コミュニケーションってレベルじゃぁねえぞ。

「知るか。どうせ冬になって、食い物が無くなって困ってたってクチだろ。なんで恵んでやらなきゃいけねーんだ」
「まりさたちはゆっくりだよ! ゆっくりはゆっくりしてるから、ゆっくりなんだよおっ!!」
「ゆっくりしてたら、ごはんさんがはえてこなくなったんだよ!! ゆっくりさせるのは、とうっぜんでしょおお!?」

 のんびりしてたら飯が無くなるなんて、当たり前のコトだろう。
 そう言ってやりたいのは山々だが、なにしろこいつらは話が通じない。
 どうせ訳の分からんゆっくり語で、意味不明な言い訳をするのだろう。そう思うと自然と、ため息も出る。
 どうにかして、こいつらの自業自得ぶりを分からせられないだろうか。
 いつかこいつらの言語の翻訳機が出来たなら、試してみたい、と思わなくもない。
 多分1回試して、すぐリサイクルショップ行きだろうが。

「ゆっくりしてる方がえらい、ってか。怠けてサボってるお前らの方がえらいのか? 飯も満足に集められないのに」
「ゆぐっ……で、でぼぉ! にんげんざんもさっき……」
「俺は集めてるぞ」
「ゆっ!」
「ゆ……ぇ……?」
「俺は毎朝休まず仕事に行って、夜は遅くまで働いてる。そうやって食いものにありついてんだ。お前らみたいなごく潰しと一緒にすんな」

 理解できるかどうか分からないが言ってやった。
 正直、社会に出て、仕事に就いた人間としては当たり前のことだ。誇ったり偉ぶったりするような話ではないのだが。

「ゆっくち……ゆっくち……」
「でも……にんげんさん。ま、まりさたちは、ゆっくりなんだよ……?」
「そ……そうだよっ。ゆっくりは、ゆ、ゆっくりするんだよ……? りかい、できる……?」

 俺はため息を吐いて、窓に手をかけた。
 ゆっくりは現実逃避が大好きな生き物と聞いたけど、ここにきてまで俺のせいにするその性根が理解できない。
 世の中にはこいつらを好き好んで虐待する人もいる。物好きもいるものだと思っていたが、なんとなく理由がわかった気がした。
 とにかくこいつらは厚かましく、あさましい。そして何より、絶望的なほど馬鹿だ。
 もう会話をする気にはなれなかった。窓をするすると閉めながら、俺は言ってやった。

「そんなに言うなら、ゆっくり見てけよ」
「ゆっ?」
「ゆゆっ……?」
「今日は頑張って頑張って、ようやく取れたお休みなんだ。それに引き換え、お前らはただの、怠け者のキリギリスだ」

 本当は日曜日だから家にいるだけなのだが。まあ嘘は言っちゃいまい。
 親まりさはそれを聞くと、おずおずを俺を見上げて体をかしげた。きたねえ。

「まりさたちは、ゆっくりだよ……?」
「うるせえ。ただのたとえだ。働き者のアリの生活を見せてやるから比べてみな。ガキが死んだのも、自業自得だって分かるだろうよ」

 子まりさに言われて気付いた。自分で自分を「働き者のアリさん」だなどと、子供っぽくてしょうがない。
 自分のことを働き者だなんて、今までに思ったことは無いのだが。「そういやアリとキリギリスってこんな話だったな」と思って、気が付いたら口に出していたのだ。

「ゆっ……? ありしゃん……?」
「おう。アリくらいは見たことあるだろ?」

 なんとも言えないむず痒さを覚えた俺は、子まりさにそう言ってから奥に引っ込んだ。
 子まりさは何かが引っかかるのか、昔の記憶を思い出そうとしているように見えた。だがそれも、俺の知ったことではなかった。







 人間が奥に引っ込んでから、少しするとまた食卓へと戻って来る。
 そしてその言葉通り、三匹の観客の前で、「働き者のありさん」の生活ショーが始まった。

 コーヒーを片手にチョコレートを食べる人間さん。
 ふかふかのクッションに座り、流行りの携帯ゲーム機をいじる人間さん。
 ストーブの前を占領し、胡坐をかいてのんびりする人間さん。
 それらのコンビネーションが延々と繰り返されるだけのショーだ。だが自動リピートつきのその光景は、まりさ一家にとって衝撃的だったらしい。

「ゆぅぅ……まりざぁ……にんげんさん、どうして、あんなにゆっくりしてるの……」
「わ、わからないよぉ……ゆっくりのほうが、ゆっくりじでるのに……どぼじて……」

 ゆっくりはゆっくりしてる。
 人間はゆっくりしてない。
 だが目の前の人間は、どう見てもまりさたちよりゆっくりしていた。
 ゆっくりとしての根幹が、少しずつ揺らぎ始めている。それでも、目を離さずにはいられない。
 ゆっくりするために生まれたゆっくりは、ゆっくりした光景から目を外すことなどできないのだ。

「ゆっくち……ゆっくち……」

 特に子まりさは顕著だった。
 窓の向こう側、人間さんのゆっくりした雰囲気から、まったく目が離せない。瞬きすら忘れるほどに、子まりさは見入っていた。
 見たこともないあまあまさんやふかふかさん。ほかほかと湯気をたてる飲み物さん。
 どこまでもゆっくりした様子の、人間さんのあの表情!
 あれが人間の生活なのか。人間の、ゆっくりした。自分を「ありさん」だと言った、人間の……

「ゆっく、ち、ゆっ…………ゆ、ゆわぁぁぁっ!!!」

 そのうち子まりさは、突然大きな声を上げた。
 ぎょっとした目を向ける両親に向き直り、小さな口を限界まで開けて、大きな声で叫びたてる。

「うしょちゅきぃぃ! おちょーしゃんのうしょちゅきぃぃいい!!」
「ゆゆううううっ!!??」

 突然の嘘つき呼ばわりに、何がなんだか分からないと言った顔で、まりさは飛びあがる。
 そんなまりさに向かって、子まりさは叫んだ。

「ありしゃん!! ありしゃんなのじぇぇぇ!! どーちてぇぇ!! まりちゃ、どーちてありしゃんじゃないのじぇぇぇ!!」
「ゆぅっ!? おちびちゃん、おちついてね!」
「ゆっくりおちついてね! なかないでね、おちびちゃん……おちびちゃん?」

 良く分からないことを喚き散らすおちびちゃんに、れいむも寄って来て慰める。
 まりちゃ。ありしゃん。ゆっくち。どーして。そんな単語の羅列が続いて、まりさとれいむはほとほと困った。
 人間が聞いても伝わるかどうか分からないゆっくり語だが、同じゆっくりであるまりさたちにも、その意図がつかめなかったのだ。
 しばらく時間がかかったけれど、子まりさの言いたいことが概ね正しく伝わったのは、ほとんど偶然に近い確率であった。

「ありしゃんのほうがゆっくちしてるのじぇ! はたらきもののありしゃんは、とーってもゆっくちしてるのじぇぇ! ゆじぇええええん!!」

 その叫び声が、まりさとれいむの餡子脳に結びついた。
 働きもののアリの生活さん。ありさんのくらしは、ゆっくりしていた。
 働き者のありさんは、ゆっくりしないで働いている。何故なら、ゆっくりすると、ゆっくりできなくなるから。
 だからゆっくりは、ゆっくりできない。ゆっくりはゆっくりするから、ゆっくりなのだから。

 そんな風に現実を正しく認識できた子まりさは、ゆっくりの中でもかなり賢い部類の餡子脳の持ち主だったのだろう。
 ゆっくりはゆっくりしている。そんな理論に反する現実を、直視することは普通できない。
 親であるまりさとれいむは、本来後者に属するゆっくりだった
 だが、それを口にしたのが子まりさであったことにより、二匹の餡子は冷たく硬直する。

「ゆっ……」
「ゆ……おちびちゃん……」

 昔、まだ寒くなかった頃。おちびちゃんたちと出かけた、ゆっくり楽しかったぴくにっくさん。
 その時教えた言葉を逆手に返されて、まりさとれいむは絶望の淵に叩きこまれた。
 ゆっくりは、ゆっくりするもの。世界の真実だったその言葉は、何よりも大切な我が子によって、バラバラに砕かれた。
 まずまりさの体から。続いてれいむの体から、ゆっくりとしての大切なものが消えて行く。代わりに得たのは、後悔ばかりだ。

「ゆっくちしてたら、ゆっくちできなくなるのじぇぇ! どーちてぇぇ! どーちてゆっくちしてちゃのじぇぇぇ!!!」
「ゆ…………おちびちゃ……」
「…………ごべ……んね…………ごべん、ね…………」

 なおも叫び続ける子まりさに、すーりすーりをしようとするれいむ。しかしそんな力も抜けていき、寄せようとした体は動かなくなっていく。
 そんなれいむを見て、まりさはぽろりと涙をこぼした。
 流し始めると、もう止まらなかった。すぐにれいむも、ぼろぼろと泣きはじめる。
 力の入らない体の代わりに、涙だけがとめどなく流れる。

(……おちびじゃん……ごべんね………………れいむは……)
(まりさ、ありさんじゃなくて……ごめんね…………ゆっくりしたから……ごんなことに……)

 ゆっくりを奪われた体が、急速に力を失っていく。冷たい風が雪をまとって吹き付けると、二匹はあっという間に冷たくなった。

「……ゆっぐりじた……けっかが…………これだよ……」

 最期に涙交じりにまりさが言うと、二匹そろって動かなくなった。







 すっかり夢中になって読書に励んでおり、男は窓の外の様子を忘れてしまっていた。
 ふと思い出して、もうずっと静かになっているそこを、男はそっと覗いてみた。すると新たに親ゆっくり二匹も動きを止め、声も完全に止まっている。
 結局現実逃避から醒めたのかどうか、わからずじまいになってしまった。
 だがそれも、男にとってはもうなんだかどうでもよかった。死んでくれたぶん、手間だけは省けた。この国に住む人間にとって、基本的にゆっくりとはその程度の存在なのだ。
 死んでくれた。こいつぁラッキー。とばかりに、ゴミ袋を片手に窓を開ける男。
 その顔に向かって、弱弱しい声がかけられた。

「ゆ……にんげんしゃん……」
「あ?」

 子まりさが、カチカチになりかけた体を起こして見上げている。
 親ゆっくりたちが動かなくなった後も、まだ生き残っていたのだ。
 「ゆっくりはゆっくりしてない」という現実を知った子まりさが、何故絶望に死にゆかないのか?
 その理由は子まりさ自身の口から、目の前の人間に向けて語り始められた。

「ゆっ……きいちぇね。まりちゃ、まりちゃ……」

 子まりさは話した。
 昔連れて行ってもらったぴくにっくさんで、アリさんをみつけたこと。
 そのアリがバッタの死骸を、わっしょいわっしょいと運んでいたこと。自分たちに、みつぎものをしてくれたこと。
 そのみつぎもののバッタを、自分と妹で、仲良く分け合って食べあった、ゆっくりした思い出を。

「…………」

 男の方は「なに言ってんだこいつ」から、徐々に険しさすら孕んだ視線で子まりさを見ていたのだが、語るのに夢中な子まりさはついぞ気付かなかった。
 思い出を語り終えると、子まりさは続ける。

「ありしゃんは……ゆっくちしてるのじぇ……ゆっくちしてたから……みちゅぎものを、くれたんだじぇ……!」

 これこそ、子まりさの餡子が、生きることを選んだ理由であった。
 ありさんは、ゆっくりできる。その認識は子まりさの記憶と結びつき、子まりさの中に希望を見出したのだ。

「まりちゃに、みちゅぎものをくだしゃいっ……なのじぇ!」

 ゆっくりできるありさんは、ゆっくりにみつぎものをしてくれるのだ。だからこの、ゆっくりしていた人間さんも!
 子まりさは、そう確信したのだ。





「何が貢物だよずうずうしい。お前のそれはただの泥棒じゃねえか。蟻が『どうぞ、召し上がれ』だなんて言ったか? ああ?」
「ゆ…………?」
「自然ならまあその方が賢いのかもしれねーけどな。まあでも、ここは人間の家だから。薄汚ねーコソ泥にやるものはねえよ。そのまま苦しんで死ね」

 ぺっ、と子まりさに唾を吐きかけてから、男はぴしゃっと窓を閉めた。







「ゆっ……ゆっくち…………ゆっくち…………」

 冷たい雪風が吹いている。
 子まりさの弱弱しい声以外に、庭には物音ひとつしていない。
 雪は音を吸う。子まりさの声を聞くものは、何一つない。
 家の中の人間も、子まりさに興味を無くしたのか。今は手の中にある携帯電話をいじるのに夢中だ。
 声はおろか、視線さえ向けてくれない。

「にんげんしゃん…………たしゅけて……くだしゃい……おねがいしましゅ…………おねがい……しまちゅ…………」

 子まりさは家の中を見つめながら、男の背中に向かって小さく助けを求め続けていた。
 しかしそんな都合のよい救いの手など、男は持ち合わせてなどいない。 

「ゆ…………ありしゃん…………ごめんにゃしゃい……ごめんにゃ…………しゃい……」

 人間は助けてくれない。
 そう悟った子まりさの餡子脳には、いつかのアリたちのことが思い浮かんだ。
 目の前の光景が見えなくなり、アリたちで頭がいっぱいになる。バッタさんをわっしょいしていたアリさん。
 そのアリさんがまりさの目の前にバッタさんをちらつかせる。かと思うと、そのまま遠い彼方に連れ去ってしまう。そんな光景が浮かんだ。

「もう、ばかにしましぇん……ごはんしゃん……もう、どろぼーしましぇん……たしゅけて……」

 働き者のアリは、溜めた食糧で冬をゆっくりと生き延びる。
 怠け者のキリギリスは、冬の寒さと飢えで死んだ。その子供も、例外ではない。

「しゃむいよぉ……おにゃかしゅいたよぉ……たしゅけて…………ありしゃん……どぼちて…………たしゅけ……たしゅ………………た…………」

 最後にひとつ痙攣する。
 そして子まりさの声は、永遠に止んだ。
 その上に真っ白な雪が、風に吹かれて積もっていった。

 ある冬の休日、静かな昼のことだった。





 >おしまい<

ゆっくりいじめSS・イラスト ※残虐描写注意!コメント(18)トラックバック(0)|

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コメント

2140:

本当に『アリとキリギリス』状態。

地球上で最も優れた生命体である人間だって、何もせずに生きている訳じゃ無い。

人間がゆっくりしていないのは未来をゆっくりする為なんだよ。

2012/10/22 14:47 | ゲス専門の虐待お兄さん #- URL [ 編集 ]
2143:

なにもせずにゆっくりしつづけてるにんげんならここにいるよ!

2012/10/22 16:43 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
2144:

働きアリの管理人はさっさと新しいSS貢いできてね!

2012/10/22 17:19 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
2146:

何が働いてるだ。

2012/10/22 19:24 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
2150:

いいねー ゲスというよりは愚かものだねー こういう自分たちの間違いにきずかせて落胆して死の間際に謝罪する、すっきりするねー

2012/10/22 20:46 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
2152:

自業自得\(^o^)/

2012/10/22 21:27 | ... #- URL [ 編集 ]
2153:

こういう自業自得で死んでくのはスッキリするわ

2012/10/22 22:23 | 名無しさん #sSHoJftA URL [ 編集 ]
2158:

このSSを読んで自分の将来が激しく不安になってきたよ!?

2012/10/22 22:49 | 名無しの鬼意山 #- URL [ 編集 ]
2159:

おぉ、愚か愚かww

2012/10/22 23:34 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
2189:

そもそも純粋な野良ゆっくりの被害
で大変なのと、野良ゆっくりは越冬
できないという理論は矛盾してる。

2012/10/25 18:30 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
2209:

ゆっくりはかってにはえてくるんだよ!

2012/10/27 02:43 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
2214:

甘いもんしかまともに食えないくせに
野菜だけはしっかり貪るのがゆっくりです

2012/10/27 11:47 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
2261:

おお、こわいこわい(笑)




……明日はわが身か……

2012/10/30 21:28 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
2311:

上手に落ちてるよな。
蟻出したり蟻を例えに出したりくどいんじゃね?
どうせ最後蟻が正しいって気づくんだろ?
と思ったけど、蟻のエピが最終的に糞袋の気付きの限界っていう。
テーマとエピソードと落ちが見事に調和した、上質な話でした。

2012/11/03 22:08 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
3667:

子まりさ改心したか?なら助けてほしいなと思ってたら
「みちゅぎもの」とか言い出してビキィ
HAPPY END!!

2013/01/11 03:58 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
6266:

ゆっくりした結果がこれだよ!を久々に見た

2013/04/22 02:00 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
9213:

みちゅぎものとかふざけたことぬかした日にゃおれならあんよさん焼いてアリの餌にしてる

2013/07/22 04:21 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]
10760:

いやーこの一家に不思議とイラつきもしなかった。
俺っておかしいのかねぇ

2013/09/01 23:11 | 名無しさん #- URL [ 編集 ]

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