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3079:本当に卑劣で最低の人間

2014/03/02 (Sun) 02:00
71:本当にあった怖い名無し:2005/06/24(金) 05:35:00 ID:IOhinHJi0
蒸し返すようで申し訳ないけれど、障害者(に接する人)の話。

私と幼馴染のAちゃんはいつも一緒に遊んでいた。
Aちゃんとは同い年で、背が高く、とてもかわいい子だった。
話し方と歩き方に少し特徴のある子だったが、明るく積極的な性格だった。
それに比べて、わたしは体も小さく、内気で人見知りをする子供だった。
Aちゃんはいつも私に気遣ってくれる姉のような存在だった。

小学校に上がり、私とAちゃんは同じクラスになった。
Aちゃんは人気者でいつもクラスの中心にいた。
なかなか友達のできない私をいつも輪の中に誘ってくれた。
教科書を順番に朗読する授業のときのこと。
大勢の前で話すのが苦手な私にとって、この授業が一番苦手だった。
Aちゃんの順番になると、担任の先生が、「じゃあB(=私)さん、次を読んでください。」と言った。
・・・なんで私なの? 私は泣きそうになった。
クラスの子たちも、不思議そうにザワザワとし始めた。

Aちゃんが、教科書を持って立ち上がったその瞬間、先生はもう一度、
「聞こえなかったんですか?Bさん、読んでください。」
Aちゃんが大きな声で、「わたしが読みます!」と言うと、
先生は、それを無視するかのように私の横に来て、
「Aさんは起立して本を読むことができません。
BさんはAさんの仲良しなんだから、代わりに本を読んであげてください。」と言った。

Aちゃんは、軽い吃音でやや呂律が回らないところがあった。
それに加えて、赤ちゃんの頃に股関節脱臼していてO脚だったので、
足を引きずるようにして歩いているようにも見えた。
とは言っても、本当に気にかけるほどの症状でもなかった。
しかし、先生にはAちゃんは障害児として映っていたようだった。
私もクラスの子も気にしてはいなかったし、
Aちゃん本人もそのことを病気であって、「障害」だとは思っていなかったのに。


72:本当にあった怖い名無し:2005/06/24(金) 05:36:26 ID:IOhinHJi0
これだけでもイヤな出来事なんだけど、
このことを思い出したのは、つい先日のある出来事。

Aちゃんは、以前から言語訓練と整形外科には通っていたようだったが、
Aちゃんは私を誘って、近所の朗読教室に通うことになった。
おかげで、私も人前で声を出すことに抵抗がなくなった。
それに加えてAちゃんはウォーキングスクールにも通っていた。
そのことがきっかけで、元々スタイルもよく美人だったこともあり、雑誌のモデルの仕事をすることになった。
その後、モデルを引退して、現在はファッション関係の仕事をしている。
それとは別に私自身も、幼い頃から人形の洋服を作ったりするのが好きで、服飾の仕事へと進んだ。
図らずも近い仕事につけたことで、Aちゃんとはより親しくなった。

で、先日、小学校の同窓会があった。Aちゃんと私は連れ立って参加した。
例の先生も出席していた。出産をきっかけに学校をやめて主婦になっていた。
先生はAちゃんがモデルになったことは知っていたようで、Aちゃんを見つけるなり、
「Aさん、まぁ、本当に立派になって。先生は本当に誇りに思うわ。」と言って駆け寄ってきた。
Aちゃんは苦笑いをしながらも、「ありがとうございます。」とお礼を言うと、
先生は少し声を落として、「その後、体の方は全然平気なの?お話もちゃんとできるようになったじゃない。
先生、あなたがあのまま大人になったらどうなるかと、本当に心配していたのよ。」と言った。
Aちゃんは口元だけ笑みをつくって、軽く会釈すると先生の前から立ち去った。

宴も半ば、昔話に花が咲いていたとき、先生がわたしのところにやってきた。
なぜか私の仕事のことも知っていた。「Bさん、お洋服を作るお仕事をしているんですってね。」
私が「はい。」と答えると、間髪入れずに、「そんな立派なお仕事につけたのね。Aさんの紹介で?」と言ってきた。
「いえ。違います。」と答えると、期待はずれといった表情を浮かべて、
「あら、そうなの~。」と気の抜けたような返事を返してきた。


73:本当にあった怖い名無し:2005/06/24(金) 05:37:40 ID:IOhinHJi0
アルコールが回っていた上に、イヤなことを思い出して気分が悪くなり、
少し頭を冷やそうとトイレに向かうと、先生は後を追うように隣の洗面台に立った。
そして鏡越しに私の顔を見つめるとこう言った。
「あなたって昔から優しくない子だったわよね。
その上大人になったら今度はAさんを利用しているのね。
Aさんが可哀想だわ。あなたって本当に卑劣で最低の人間よね。」

今になって思えば、先生は何かにつけAちゃんを過保護に扱い、どこか満足げな表情を浮かべていた。
Aちゃんはそのことをとても嫌がっていた。抗議したこともあったが、やめようとはしなかった。
後輩の話では、その先生は道徳の時間によくAちゃんの話をしていたらしい。
「Aさんは可哀想な人」「Aさんは健気な人」「Aさんのような人には優しく接してあげなくてはいけない」みたいなことを。
ヘレン・ケラーを引き合いに出して話していたこともあったらしい。(自分はサリバン先生のつもりだったのか・・・)

そして、守られるべきAちゃんに逆に守られていた私は、先生にとっては人間以下だったのかもしれない。
もしかしたら、自分が目をかけているAちゃんが、自分を慕わずに、何のとりえもない私と仲良くしていたのが
面白くなかったのかもしれない。

とりあえずこの人が教職から退いてくれていたことだけはよかったと思う。

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