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4227:出来すぎた子供

2015/12/07 (Mon) 06:00
『出来すぎた子供』


「おとうさん、おかあさん、さなえはりっぱなおとなになりました……」
「うん、わかってるんだぜ」
「そうだよ!」

二匹の通常種、れいむとまりさ、そして希少種であるさなえがいた。
さなえは言葉に深い感謝の念の込め、涙で瞳を潤ませている。
れいむとまりさの二匹はそれを笑顔で見守っていた。
春は別れの季節で出会いの季節。
今日もまた、ひとつのゆっくり一家が成体になったさなえの一人立ちを見送るようだ。

いろいろ言いたいこともあったが、これ以上は別れが辛くなると言葉を切り。
少しの間をもって、ゆっくりに送る言葉を発した。

「「「ゆっくりしていってね!」」」

さなえはついに涙をこぼし、先ほど言った言葉を別れの挨拶にその場を後にする。
ゆっくりは成長してもほぼ近場で完結するが、さなえは遠くへ行こうと考えていた。
遠くに行けば野生ではほぼ会うことはない、つまり今生の別れとなるだろう。

悲しくはあったが不思議と遠くに何か運命的なものを感じていた。

あのことも、そのこともきっと自身を強くして今を立たせている要因となっている。
いつだって、そんな何かが後押しするようにそれに従えばいいことが起こってきた。
今回もそれに倣おうと思ったのだ。

いってきます、そう心で唱え、さなえは歩みだした。



さなえの後ろ姿を見送り、れいむとまりさは自身の巣へと戻っていった。



「ゆゆ?ん、だめだめなさなえだったけど、どうにかひとりだちしたんだぜ」
「そうだね、そんなさなえをそだてたこそだてじょうずのれいむでごめんねっ!」

キリッとさりげなくないアピールをするれいむ。
この一家は、ちぇんじりんくでさなえが子供になった番であった。
一匹のさなえとその他通常種を孕んだれいむは特に考えることもなく出産。

違う種のゆっくりとはいえ潰すのは自身たちがゆっくりできないと、他の通常種のついでとして育てた。

しかし次々と死んでいく通常種の子供たち。
歩く死亡フラグとさえ呼ばれる赤ゆっくりたちは次々と死亡フラグを回収していった。

そして最後に残ったのはさなえのみ。

最後の一匹となれば流石に情も沸き、冬も越えれば愛情にもなった。
成体となったわが子との別れ。

ひと組の番として、やりきったと喜びに満ち溢れている今。

「ゆゆ?ん、おちびちゃんもちゃんとすだちできたし、まりさ?」
「ゆへへへ、こんやにでもしっぽりむふふといくんだぜぇ?」

と言っている間に、まりさの我慢がすぐに限界に達し、その場でしっぽりむふふと相成った。






「ゆゆ?ん、おちびちゃん?、はやくうまれてきてね?、ゆっくりしていってね?」

と額に生えた新た家族に、歌と言うのもおこがましい雑音を聞かせるれいむ。
もう5つほど実ゆが生り、しばらく経った後なのですぐにでも生まれてきそうなほど丸々と太っている。
先端かられいむ種とまりさ種、れいむ種と交互に生っている。

「ゆ?ん、ゆゆ?ん、ゆゆ?」

そうこうしているうちに、先端についているれいむ種の実ゆがプルプルと震えだした。
生まれる兆しだ。

「ゆゆ! まりさっ! うまれるよ! れいむとまりさのおちびちゃんがうまれるよおおおお!!!」

そう叫ぶが、まりさは所詮ゆっくりだ、ある程度近くで狩りをしているとはいえすぐには駆けつけられない。

「ゆっ」

そんな声とともに見ゆっくりはぱちりとこの世には自分が必要とされて生まれてきたと盲信している希望に満ちた目を光らせた。
自分はここにいるぞと主張するように、体を左右に振る。

「ゆっゆっゆー!」

そしてプチリと茎から外れる音とともに実ゆっくりから赤ゆっくりへとなった。
まるで蛹から羽化した美しい蝶々、そんなことを思いながら重力に引かれて落ちて行く。

「おぢびぢゃぁぁぁぁぁぁん!」

感激にむせび泣くような親の声が心地いい。
着地を決めたら、まず、言おう、そう餡子脳に刻まれたとてもゆっくりできる言葉を。
希望に満ちた、このゆん生の第一声を。

が、着地と同時にグチャリと赤れいむの底部が鳴る。

無駄なことを考えながらの最初の衝撃は、全てを粉々にするような激痛だった。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

親れいむの取り返しのつかないことをしたような声が響く。

「ゆ゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! ゆ゛っ、げっ? ??」

赤れいむには現状が理解できなかった。
赤ゆっくりは生まれた直後は非常に脆い、直後でなくても脆いが、実ゆっくりはそれこそ茎から生まれた瞬間親ゆがキャッチしなければ死んでしまうほどに。
植物性妊娠の場合、先端にはおさげは届かない。
それゆえに番が生まれおちた赤ゆっくりをキャッチする役割があるのだ。

底部どころか口が半ばまで潰れた赤れいむはまともに声も上げられない。

「ゆ゛が……」

ギョロギョロと涙が溢れる目を動かし、無造作に両方のおさげを振り回し、体は勝手に痙攣する。
全身いたるところから激痛のシグナルがかけ回る。
この赤れいむはもはや手遅れだ。

どうしてこんなにつらいのか。
どうしてこんなことになったのか。
どうしてこんなにゆっくりできないのか。

そんな考えがしている間に、赤れいむは息絶えた。

「お、おちびっ」
「れいむ、なんなんだぜ!」

生まれた直後に死んでしまった我が子を叫ぼうとしたら、まりさから横やりが入ってしまった。
まるでくしゃみの直前に止められたかのような感覚がれいむを襲う。

「ゆゆ! おちびがうまれそうなんだぜ!」

と、次の子がプルプルと震えだす。

「ゆゆ!」

さっきのことより目先のことだ、れいむは一瞬で死んだ我が子のことを忘れ。
次に生まれる我が子に全神経を集中した。




無事に、4匹の赤ゆが誕生した。
すでに最初の一匹は忘却の彼方である。

「ゆゆ?ん、れいむはせかいいちゆっくりしているゆっくりだよぉ?」
「まりさもだぜぇ?」

すでに二匹は絶頂の彼方である。
子供はゆっくりできる、子供は天使、そんな子供を産んだ自分は神とでも図式されているのだろう。

「「「「ゆっくちちていってにぇ!!」」」」

舌足らずな赤ゆ言葉で赤ゆ達はそういってくる。
そんな、人間が見たら一瞬で血圧計がぶっ飛びそうな光景すら、一家にとって幸せな一幕だ。

「ゆゆ?ん、おちびちゃんはてんしだよぉ?、まってね、いまごはんさんをよういするからね!」

そう言ってれいむは額から生えた茎を四匹に分け与えた。

「「「「ゆっくちたべりゅよ!!」」」」

そう四匹は叫ぶ、そうして食べると口をあけながら食べるものだからクッチャクッチャと音は漏れ、食べかすが飛び散った。

最初の食べモノである、茎を平等に分け。
赤ゆ達はすでに寝ぼけ眼である。

赤ゆはよく食べ、よく動き、よく眠る。
例に洩れずこの赤ゆ達も眠りに落ちそうである。

「ゆっ! さあ、まりさににたおちびたちまりさのあとについてかりにいくんだぜ!」

しかし、まりさは今から外へ行くぞと言う。

「ゆ? にゃんでしょんにゃこというんだじぇ! まりちゃはとっちぇもねみゅいんだじぇ!」
「しょうだじぇしょうだじぇ!」

たくさん食べて満腹で寝る、その至高の幸せが甘受できないことに、まりちゃ達は憤りを隠せない。

「ゆゆ? なにいってるんだぜ、まりさたちのおちびはできたんだぜ、ならちゃーんとできるはずなんだぜ!」

自分の子供を信じているとキリッとした表情でいうまりさ。
ここでいう、まりさの子供の基準はさなえである。
最初のまりさたちはもちろん、普通のゆっくり通り茎を食べさせた後、しっかり寝ていた、いやさなえ以外は赤ゆ時はずっとそうだった。
しかし、最初からこき使う気だったまりさはさなえを生まれた直後に狩りに連れていったのである。
そこで死ねば事故、生きて帰れば仕方がないそんな感じであった。

しかし予想を裏切り、初めての狩りでさなえは生き延びさらに虫一匹を狩るという大健闘を果たした。

もちろん、その虫はさなえ以外のゆっくりの口に入ったのは言うまでもない。
そんな赤ゆ離れしたさなえが子供の基準のまりさは、至高の種と信じて疑わない自分と同じまりさ種の赤ゆはさなえ種の赤ゆ以上の結果を出すと信じて疑わない。

「にゃ、にゃんにゃんだじぇ、まりちゃたちぎゃきゃわいくにゃいんだじぇ?」
「まりしゃもうにぇむいんだじぇ?」

まりちゃは泣き落しにかかったようだ、目を潤ませ必死に行きたくないと表現する。
すでに一匹は半分ほど寝ている状態だ。

「ほんきのほんきなんだぜ! さあ、いくんだぜ!」

まりさは子供たちは実はやる気満々だと思っている。
言葉はそう言ってもわかってるよ、とまりさ思うのは内心だ

まりさはもう有無も言わさず、まりちゃ二匹を外へ連れ出す。

「やにゃんだじぇぇぇぇ! おうぢでずーやずーやじだいぃぃぃぃ!!」
「やじゃぁぁぁぁぁ! じゅーやじゅーやじだぃぃぃいい!! ゆっぐぢぃぃぃぃぃ!!!」

甘えん坊だなと、全く見当違いなことを思っているまりさ。
この嫌がり様、通常種の赤ゆ一般的な反応だろう。
だが、まりさは気付かない。
きっと今はイヤイヤでも、自分のカッコイイ狩りの姿を見せて、現場に出せば機敏な動きと素晴らしい意志を持って狩りを大成功させるに違いない。
かつて、さなえが見せた以上になると、そう信じて疑わなかった。

まりさは頑張ろう、一緒にビックになろうと思いながら、二匹を無理やり連れていくのであった。





「……にゃんにゃにょ? ゆっくちちてにゃいよ?」
「しゅーやしゅーや」

そんな泣き叫びながら連れて行かれる姉妹を見送りながら、れいみゅは呟いた。
と言っても、殆ど眠気が回っていて、なんとも思わない。

ただ、叫ぶ声がうるさくてゆっくりしていなかったのだ。
すでにもう一匹のれーみゅは寝ている。

まあ、いいかと、夢の世界へ旅立とうとしたが。

「さあ! おちびちゃんたち! ゆっくりおきてね! おうたのれんしゅうをするよ!」

れいむもまりさに負けていられないとばかりに元気に声を出す。

「ゆぇぇ、にゃんにゃの? れいみゅ、もうしゅーやしゅーやしちゃいよ…… おはなしはあとでしてにぇ……」
「ゆぃぃぃ」

夢の旅立ち切符を直前で逃したれいみゅは苛立ちを込めてれいむをにらむ。
すでに寝ていたれーみゅは大声で起こされて、半べそをかいている。

「だめだよ! れいむのおちびちゃんは、かりにかえってきたあとでもおうたのれんしゅうやおうちをきれいきれいしてたんだよ! だからおちびちゃんたちもできるよね!」

れいむは自分の種であるれいむ種を究極の種と信じて疑わないゆっくりである。
さなえを立派に育て上げたつもりの自信がれいむを動かす。
まりさと同じように、さなえでも出来たのだ、出来て当然だと言わんばかりだ。

「おうたしゃんはゆっくちできりゅけど、いみゃはゆっくちしゅーやしゅーやしちゃいよ……」
「しょうだよ、れーみゅしゅーやしゅーやしたんだよ」
「ゆーん」

くっ、これほどまでにおちびちゃんと意識の差があるなんて、れいむ子育てしたくなくなっちまうよ、と言わんばかりの表情をするれいむ。

「ゆっ!」

だが、これも最初は仕方がないと割り切るしかないとれいむは判断した。
ゆっくりできるお歌を歌い、眠気を覚まし、家をきれいにする、これしかないと。

「そんなこといってもだめだよ! ちゃんとできるってれいむはわかってるんだからね! さあ、おうたのれんしゅうだよ! そのあとはおうちをきれいきれいしようね!」
「ゆ、ゆひぃぃ、にゃんでぇぇぇぇぇ! れいみゅたちしゅーやしゅーやしちゃいっていってりゅでしょぉぉぉ!!」
「や、やじゃぁっぁあぁ!!」

れいむ種と子育て上手のれいむが合わさって最強になる、と思っているれいむは今後の輝かしい未来が待っていると信じている。









まりさが目指すのは狩場だ、時刻はもう昼ごろ、日も高く虫も活発に動いているだろう。
ということで、あまり深くない茂みで狩を行うことにすることにした。
食べられる草と虫がそれなりに生息する、近辺でも絶好の狩場である。

「さあ、おちびたち、おもうぞんぶんかりをするんだぜ!」
「ゆぅぅぅ」
「どうしちぇなんだじぇ……」

二匹はそんな場所に連れてこられ、体力ももうほぼない、おまけに睡魔がずっと眠りにいざなおうと手を招いていて瞼はもう半開きだ。
しかし、まりさはそんなことお構いなしである。

「まりさはちかくでかりをしているから、おちびたちもかりをがんばるんだぜ!」

そういうと、まりさは狩場に入り、食べられそうなものを物色し始めた。
赤ゆに目を離すということはすでに育児放棄だ。
だが、まりさはさなえをそう扱っていたのだ。

「「ゆっ」」

しかし二匹は全く悲壮感などない、ようやく邪魔くさいのが消えたと言わんばかりの明るい表情だ。
二匹は顔を見合わせる。
これはチャンスではないかと。

「おとーしゃんは、もうみてないんだじぇ」
「そうだじぇ、おちょーしゃんがみてにゃいにゃら、しゅーやしゅーやできりゅんだじぇ!」

ここで目をようやく離された二匹は、これはいいとばかりに、その場で寝始めることにした。

「「まりちゃはここでしゅーやしゅーやしゅるよ!」」

二匹はそう宣伝すると、目をつぶり寝ることにした。
いきなり、こんな狩りに連れてきた、親まりさをぼこぼこにする妄想を頭に浮かべながら。





チクチクと何か痛いようなムズムズするような感覚がまりしゃを襲った。

「ゆぅ?ん、ゆぅぅ」

しかしまりしゃは少し寝心地が悪そうにするだけで全く動こうとしない。
だがそのチクチクとした感覚は徐々にその面積を増やしていった。

「にゃんにゃんだじぇ!」

さすがに目を覚ましたまりしゃの目に映ったものは。

「ゆ……?」

黒い何かだ。
まりしゃのあんよが黒く蠢く何かに集られていた、よくよく見てみるとそれは蟻だ。
何十。何百という蟻がいる。

「ゆ、ゆんやぁぁあああ!!」

ぷしゃ! と思わずしーしーを漏らす、しーしー穴付近の数匹がしーしーに流されたがすぐにそのしーしーに蟻たちは群がった。
自分の汚らしい排泄物をなめとる醜悪な生き物の存在に恐怖で震え、まりしゃは歯をカチカチと打ち鳴らした。

「や、やめるんだじぇ……」

弱々しい声でようやく絞りだした嘆願だが蟻は一切耳を貸す様子はない。
まりしゃはただされるがままに蟻に集られた。
どれほどまりしゃはじっとしていたのか、まりしゃはついに動き出した。

「ゆびゃああああ!!!」

激痛によってだ。
まりしゃの薄皮を食い破った蟻がついに餡子に到達したのだ。
恐怖で小さな痛みを忘れていたまりしゃも神経の塊のような餡子への接触はさすがに無視することはできなかった。

「ゆぎぃぃぃぃ!」

あまりの痛さにまりしゃはお下げを振り乱して暴れた。

「やじゃぁぁああ!! いじゃいぃいい!!」

バタバタと必死におさげを振り回し蟻を振り落とす、しかし蟻は諦めず何度も何度もやってくる。

「やめじぇぇぇぇ!! まりじゃいじゃぎゃっでるんだじぇぇぇぇ!!」

悲痛な声をあげて必死にまりしゃは逃げようとする。
そんなことを2,3回やると赤ゆっくりであるまりしゃの体力はすぐになくなり、あとはもう蟻の独壇場であった。
あんよを覆い、顔や頭にかぶりつき始め、すぐにまりしゃは黒い塊になってしまった。

「や、やべ…… ばりじゃ、じじんじゃ……」

うわごとのようにつぶやくまりしゃの口の中に駄目押しのように蟻は侵入し始める。

「ゆやぁ…… ゅ、ゅ」

ついにうわごともつぶやけなくなった。
蟻も噛み潰せないほど弱ったまりしゃはもうさめざめと泣くしかない。
そんな涙すら、蟻は喜んですするのであった。







「……ゅ」

そんな気持ちの悪い音でまりちゃは起きた。
あまりにゆっくりしていないが、その音は、まりちゃの妹の声に聞こえる。

「ゆひゃぁ?、にゃんにゃんだじぇ?、うるしゃいんだじぇ?」

大きな欠伸を一つ、それでもまりちゃの眠気は覚めない。
注意を促したため、まりちゃはもうひと眠りしようとする。

「ゅん、ゃぁ……、ぅ……ゃ……」

それでもまりちゃは聴覚は気持ちの悪いゆっくりできない声をとらえた。

「ぷきゅ?! まりちゃのいっちぇることがききょえにゃいの! まりちゃおこりゅんだじぇ!」

ゆっくりの怒りの表現、ぷくーをしながらまりちゃは妹のまりちゃのほうに顔を向ける。
と、まりちゃの視界に黒い塊がうつった。

「ゆ?」

ぷくーの姿勢を崩さないまま、疑問の声を上げる。
なんだかよくわからない物を、まりちゃは観察するためにじっと見つめた。
するとどうだろう、その塊は蠢いている。
蟻だ。
蟻が何かに集っているのだ。

「ゆゆ?」
「……ゅ」
「も、もしきゃして、まりちゃのいみょーと?」

と、茫然とした表情でつぶやいた瞬間。

「ゆ、ゆわぁぁぁぁっぁぁぁ!!」

まりさの声が響き渡った。
まりちゃは声の聞こえるほうを向くと、まりさがものすごい勢いでまりしゃであろう塊に向かっていく。

「まりさの、まりさのおちび! だいじょうぶなのかだぜ! ありさんたちはどっかいくんだぜ!」

遠目ですぐに事態を把握したのか、蟻に集られたまりしゃを救出しようと奮闘する。

「このこの! やめるんだぜ!」

おさげで払い、舌で舐めとり蟻は徐々に数を少なくなっていった。





「ゆひー、ゆひー、だいじょうぶなのかだぜ、おちび……」

蟻が大体いなくなったころには、まりさも蟻に噛まれて痛さで転げまわってせいで土まみれでぼろぼろである。
必死になって救出したまりしゃの姿は。

「ゆ、ゆんやぁぁぁぁぁぁ!! きょわいぃぃぃぃぃ!!!」
「ゆひぃ!」

実の姉妹や親も目をそむけるような姿であった。
体中の薄皮は蟻にほとんど持って行かれ中身の餡が露出している、まりさと同じ金髪はぼろぼろでところどころ禿ができている。

「……」

ふるふる震えるその異形の姿、瞼のない目から砂糖水の涙がとめどなく流れ、力なく開かれた口には唇もなくただむき出しの歯と歯茎がのぞき、砂糖水のよだれが見れるだけである。

「お、おちびぃぃぃぃ!!!」

頭にポツンと乗った黒いボロボロのとんがり帽子だけが、蟻に集られほとんどの表皮を失ったまりちゃをまりさの娘と理解させるものだった。

「ゆんやぁぁぁぁぁ! ゆんやぁぁぁあああ!!」

あまりに凄惨な姿に、まりちゃは泣き叫ぶ。
妹の姿を憐れんだわけでも同情したわけでもない、ただ怖かっただけだ。

もはや、この姿になっては野良ゆっくりであるまりさたちに出す手はない。

「おちびぃぃぃぃ! おちびぃぃぃぃ!!」
「ゆんやぁっぁぁぁ!! ゆんやぁぁぁあああ!!」

そう叫ぶだけで何もせず、蟻に集られたまりちゃはなにもされないことの絶望しながら。

「……っ……ょ……ゅ……、……ゃ……ゃっ……」

とすぐに息を引き取った。



「ば、ばりざのおぢびがぁぁぁぁぁ!!!」

まりさは嘆いた。
華麗な狩りのデビューを決めるはずだったのに、ふたを開けてみれば腹の足しにもならない、油断しなければ赤ゆっくりだって撃退できる蟻に最強で無敵であるはずのまりさ種の赤ゆが殺されてしまったのだ。

「どぼぢでぇぇぇぇぇっぇ!!!」

子供が死んで悲しい気持ちももちろんあったが、大半がなぜ、どうして、とあり得ないことが起こったことに対しての嘆きであった。
さなえでさえ、狩りをきちんと終えたのに。
そんな気持ちさえ湧きあがった。

どれほど嘆いただろうか、まりちゃも悲しむのに飽きて寝始めたころ、まりさは動き出した。

「まだ…… まだなんだぜ、おちびはまだいるんだぜ……」

あれは偶然起こった事故で、たまたまであり、それはもう極まれにしか起きない出来事だと。
そういう風にまりさは自分を慰め、顔を上げる。
きっと、先に死んだまりちゃよりも生き残ったまりちゃは選ばれたゆっくりであり、輝かしい英ゆん足りうるまりさ種の一匹なのだからと。

「おちびのいもうとはしんじゃったけど、まだまだおちびはだいじょうぶなんだぜ!」

わきゃったんだじぇ! と声が返ってくることを期待して眉をあげ、キリッ! とする。
しかし返事は返ってこない探してみると、疲れて寝たのか大口を開けて寝ているわが子の姿がある。
何かがふっと冷めるような感覚に陥った。

まりさは無表情でまりちゃをおさげでたたくと、おうちにかえるんだぜ! とちょっと言葉を強めるのであった。





れいむの教育はすでに困窮を極めていた。

「さあ、うたおうね! ゆっくりのひ?まったりのひ?」
「ゆぷぅ?」
「ゆぷゅ?」

さっきから、ずっとこの調子である。
二匹はむくれて碌に歌を歌おうとせず、れいむは困っていた。

「ゆ?、おちびちゃんたちがぜんぜんいうこときいてくれないよ」

れいむの予定では天上に響く歌声にかんっどうしたれいみゅたちが歌姫のように歌い出すはずだったのだ。
しかし現実はれいむのやる気だけが空回りする、音程の外れた歌を冒涜するような音にやる気のかけらのないれいみゅ達の琴線に全く響かないのだ。
さなえはれいむのお歌を聞けば、必ず耳を傾け笑顔でいてくれたというのに、しかしその笑顔もさすがのさなえを以てしても引きつっていたことにれいむはついぞ気付かなかった。

ゆっくりとは自分勝手ななまものだ、自分のしたいようにする。
大体反射運動のように思ったままに行動するものである、今回のように意に反することはまったくしない。

「ゆぅ??」

れいむは足りない頭をひねってれいみゅ達をやる気にさせる方法はないか考える。
そんな頭から煙が出そうなれいむを横目にへそを曲げるのに飽きたれいみゅ達は家を物色し始めた。

家のまりさの宝物のがらくたが置いてある一角の隣にれいみゅの目を引く輝くものがあった。

「ゆゆっ!」

れいみゅはその輝きに一瞬で魅了された。
なんて奇麗なものなんだろう、こんな奇麗なものは自分のものにするべきだ! 絶対そうするべきだと、れいみゅは確信する。
れいみゅは自身の半分ほどの大きさのあるその輝くもの、ビー玉に抱きつくよう飛びついて、両もみあげで抱え込み高らかに宣言した。

「このきらきらしゃんはれいみゅのもにょにすりゅよ!」

言った言いきった、れいみゅはこの輝きを独り占めできることに非常にゆっくりした。
しかし、そのことに異を唱える存在がいた。

「なにやっでるのぉおおおおお!!!!!」

元の持ち主のれいむだ。

そのビー玉はかつてさなえが拾ってきたものである。
もちろんれいむが無理やりさなえから奪い取り、れいむのものにしたものだ。
れいむは自分にこそふさわしいと思い、もらってあげたという認識である。

「それはれいむのきらきらさんだよ! かえしてね! いまならゆるしてあげるよ!」

そういいながらもれいむの目には怒りが燃え盛り今にもとびかかりそうな勢いだ。
れいみゅは急いでどうすればこの宝物をれいむに奪われないか考え、餡子脳に記憶されるさいっきょうの保護術を使った。

「きらきらしゃん、れいみゅのおくちにひにゃんしてにぇ!」

とれいみゅはビー玉を口に含みビー玉をれいむから隠した。
どうだこれで手も足も出まいとばかりに、ドヤッとした顔を見せつけるれいみゅ。

れいむ種が人間などに襲われたときに子供をかくまうために使うお口避難というやつである。

しかし、当たり前だがゆっくりの考えで起こす術など破滅的な結果しか現れない。


「れいむのきらきらさんかえしてねっ!!」
「ゆひぃっ!」

れいみゅのドヤ顔もなんのその、れいむの容赦のない一撃がれいみゅに見舞われた。
それでもかたくなにれいみゅは口を閉じている。

「かえしてね! かえしてね! あれはれいむのものなんだよ!」

いら立ちを隠さず、れいむはすさまじい形相で二発目、三発目と立て続けにもみあげをたたきつける。
れいみゅの口の中が切れたのか固く閉ざした口の端からはあんこが流れている。

「かえしてっていってるでしょおおおお!!」

れいむの渾身の一撃がれいみゅに炸裂すると同時に、ごくりと音が鳴る。
殴られた拍子にれいみゅが何かを飲み込んだのだ。

折れた歯や切れた舌ならまだいい、だがビー玉なら、れいむはさっと顔を青ざめさせ、焦りの表情を浮かべる。
れいみゅを見ると、体に不自然な出っ張りが生まれている。

「……」
「……!」
「きらきらさん! きらきらさんだいじょうぶ!」

れいむはれいみゅの口をもみあげでこじ開ける。

「びゃ、びゃべべ!! いびゃいぃぃぃ!!」

無理やりこじ開けた口の中をれいむは舐めるように見つめるが、ビー玉は影も形もない。

「ぎらぎらざんんんんん!!」

ビー玉を飲み込んだことを悟ったれいむは大声で泣きながられいみゅを殴ると、れいみゅは吹き飛ばされ家の外へ出る羽目になった。
そのあとを追うようにれいむはれいみゅの元へ行き、必死でれいみゅのでっぱりをたたき始めた。

「ゆわぁぁぁぁああ!! だぜぇぇぇぇぇぇえ!! でいぶのだがらもののぎらぎらざんがえぜええええええ!!」

成体ゆっくりのもみあげが容赦なく振り下ろされる。

「ゆわぁぁぁぁぁぁん!!」
「ゆべっ、ゆぎっ、ゆごっ、ゆがっ!」

何度も何度も、力一杯にれいむはれいみゅをたたく。
何度も何度も。
何度も何度も。

「ゆひぃー、ゆひぃー、どぼぢでぇ……」
「ぁ……がぎ……ゅっ……」

れいみゅが力尽きたころ、れいむももみあげをあげる力すらなくなった。
しかしビー玉は出てこない。
たまに出てきたのは、れいみゅの餡子だけだ。

「ゆっぐゆっぐ……」
「……」

大切な大切な宝物が出てこないのだ、れいむは嗚咽を漏らす。
その間にれいみゅは静かに息を引き取ってしまっている。

ただ、その音だけが響いた。









「ただいまなんだぜ……」
「……」

疲れた声でまりさが帰ってきた、その後ろに続くまりちゃもだ。
疲れきっているのかまりちゃは声も上げない。

おかえりの声がないことに気付き、まりさは家の中をよく見る、そこには暗い顔のれいむとおびえきった顔のれーみゅがいるだけだ。

「どうしたんだぜ?」

そんな惨状にまりさは疑問を投げかける。

「れいむのきらきらさんがなくなっちゃったんだよ……」
「そ、そうなのかだぜ……」

あんなに奇麗なものがなくなってしまったなんて、れいむの落胆する気持ちもよくわかった。
まりさもあのビー玉は大好きだったし、れいむも毎日のように手入れするほどの気に入りようだった。

「しかたがないんだぜ」
「ゆっぐゆっぐ……」

この雰囲気を打開するため、まりさはれいむに教育の成果はどうかと聞くことにした。

「れいむ、おちびたちはどうだったのかだぜ?」
「……」

れいむは押し黙ると、震えるれーみゅをにらみつけた。

「……おちびちゃんはれいむのおうたをおしえようとしたけどぜんっぜんだめだったよ! これはおしおきするしかないよ!」

思い返せばこの子供たちが自分の命令を聞かなかったことが始まりだったのではないかと思いだしたれいむは、怒りを込めてれーみゅをお仕置きすることにした。
究極の種であるれいむ種のくせになんというざまなのだろう、さなえでさえ歌を歌いすぐに家を掃除したというのに。

「ゆゆっ、れいむもなのかだぜ、じつはまりさのおちびもぜんっぜんだめだったんだぜ……」

至高の種であるまりさ種だというのにさなえでさえできた虫一匹以上の捕獲ができなかったのだ、ため息しか出てこない。
しかしかんっぺきにできると思い込んでいた二匹はお仕置きなんて全く考えていなかったのだ、できの悪い子供だと思わざるを得ない。

「ゆぅ、おもいつかないし、つかれたしこんばんはすーやすーやするんだぜ」
「そうだね…… れいむもつかれちゃったよ……」

れーみゅは恐怖でまりちゃは無理やりで取れなかった睡眠がようやく取れる、二匹の赤ゆはそう安堵して、眠ろうとする。

「まりちゃもしゅーやしゅーやしゅるんだじぇ……」
「れいみゅもしゅーやしゅーやしゅるよ……」

しかしそこでまりさの冷徹な一言を放った。

「ろくにかりやかじもできなかったおちびたちはおそとではんせいするんだぜ! おしおきはまたあしたんだぜ!」

「しょ、しょんにゃぁぁぁ!!」
「どぼぢでぞんなごというにょっぉおぉ!!」

そんな泣きごともつかの間れーみゅとまりちゃは家の外へ追い出されたのであった。






「しゃむぃぃぃ!!」
「ゆぴぃぃぃ!!」

二匹は家の近くで身を寄せ合っていた。
時折ふく夜風はまるで切り裂くように寒く、二匹の体温を奪う。

そしてたまに揺れる草木が恐怖を呼ぶ。

「ゆひゃあああ!!」
「きょわいぃぃぃぃ!!」

二匹は寒さと恐怖でガタガタガチガチと震えながらただ時がたつをの待つしかない。
体は疲れ眠いのに恐怖と寒さはそれを許してくれない。
二匹が眠れるようになるのは、体力を使い切り気絶するように寝るときしかないだろう。

「ど、どぼぢでぇぇぇ!!」
「れーみゅわるいことにゃにもぢでにゃいのにぃぃぃぃ!!」

再び草木が揺れる。

「ゆびぃ!」
「ゆきゃあああ!!」

今度は風に揺られて草木が揺れたわけではなかった。

「うー、うー」

「「れ、れみりゃだぁぁぁぁあぁ!!」」

一匹の補食種れみりゃがやってきたのだ。

「うー、なんだかうるさいとおもったらこんなとこにでぃなーさんがあるどー」

夜は補食種れみりゃ達の時間だ。
こうやってまぬけな通常種をとらえるために、れみりゃたちはこの時間を動く。
本能的な恐怖に二匹は体が動かなくなってしまう。

「ゆわぁぁあっぁ!! れーみゅおいしくにゃいよぉぉぉ!! まりちゃのほうがおいしいよぉぉお!!」
「どぼぢでぞんなごどいうのぉぉぉぉ!!!」

れーみゅはとっさに自分を守るためにまりちゃを売った。

「うー」

れみりゃはいつものにこにこ顔でその様子を見続ける。
補食種である自分を目の前にしてこう他ゆんを盾にするもの、命乞いをするもの、恐怖で何もできないもの、そんなは食事の数だけ見てきたのだ、もはや日常の一部である。

「まりちゃおいしくにゃいんだじぇ……、ほんとなんだじぇ……」

ガタガタと夜の寒さとは違う、恐怖によって盛大に震えながらまりちゃは失禁してた。
下半身はをぬらす液体は、すぐに外気によって冷え、さらにまりちゃの体温を下げる。

しかしそんなことなどかまわず、れみりゃは二匹に近づいた。
まずはれーみゅだ。
どうせ動かないだろうとまりちゃは後回しにし、れーみゅににじり寄る。
もちろん狙っての行動だ、ゆっくりゆっくりとかりっすまを発揮するように近づくことによって、れーみゅの恐怖は最高潮に達する。

「や……やみぇ、ちぇ、やめ、ちぇね」

がたがたと体を震わせ、恐怖で呂律のまわらない舌を必死に動かし懇願する。

「うー」

れみりゃはれーみゅの後ろに回るとかぷりとその後頭部をかみつき持ち上げた。

「お、おしょりゃとんでりゅみたいぃぃぃ!!」

れーみゅは悲しいかな、本能に刻まれた言葉を涙を流しながら叫ぶ。
まりちゃは自分には回らないと確信し安堵の表情を浮かべた。
しかし、れーみゅをくわえたれみりゃはまりちゃに見せつけるようにれーみゅの餡を吸い始めた。

「ゆ、ゆぎょおおおお!!」
「ゆ、ゆひぃ!」

れーみゅは凄絶な表情をしながら餡を吸われる痛みを叫んだ。
れみりゃの捕食種としての本能か、ゆっくりゆっくりと吸うことで徐々に甘くなっていく餡を楽しんだ。
まりちゃに見せつけているのもそうしたほうがあとで食べるときにおいしいと知っているからだ。
しかしいくらゆっくり吸ってもれみりゃの口で軽くくわえられる赤ゆあっという間に吸い終えてしまった。

ペラペラとなったれーみゅはまるでこの世の地獄を見たかのような表情で息絶えていた。
ペッとれいみゅだったごみを捨てると続いてまりちゃに近づいた。

「にゃ、にゃんでぇぇっぇぇ!!」

自分には来ないだろうと心のどこかで思っていたまりちゃには青天の霹靂であった。
れーみゅと同じように後頭部をカプリとかじる。

「うー♪ うー♪」

れみりゃは珍しく手に入った二匹目の赤ゆにご機嫌である。

「い、いじゃいぃぃ!! どびょじでぇぇえ!!」

れみりゃはそんな活きのいい獲物に喜び、軽く甘噛み程度に力を込める。

「いじゃあああああ!!」

あまりの激痛に叫ぶ、れみりゃはゆっくりがゆっくりできなくなれば出来なくなるほど甘みが増すということを知っている。
ゆえに非常に余裕がある今のような状況では一気に殺さず、ゆっくり殺すのだ。
その後も何度か軽く力を込めるたびにまるで甘くなっているよ! と告げるようにまりちゃは大声で叫ぶ。
餡子が大量にでるか中枢餡がよっぽど傷つかない限りゆっくりは割と死なないのである。

「ゆ、っゆぐっ……」
「うー」

もっとまりちゃを苛めてもよかったのだが、そろそろ我慢の限界だちょうどいい区切りだと思う。
おうちに帰って味わって食べようとれみりゃはその場を飛ぶことにした。




「ゆひぃ……ゆひぃ……どぼぢで……どびぼじでばりぢゃがごんなめに……」

思えば碌でもない生誕の一日であった。
生まれていきなり狩りをさせられて、目の前で妹を失い、家で安眠することもできず、今、れみりゃに襲われている。
初めてゆっくりしていってね! と言ってゆっくりした瞬間がまるで遠い彼方のようだ。
ぼろぼろとまりちゃの目から砂糖水の涙がこぼれおちる。

「にゃんで……」

そういった瞬間まりちゃの視界が浮かび上がった。

「おしょらとんでるみたいだじぇ……!」

痛みすら忘れるその絶景、まりちゃは空を飛んだのだ。

「ゆわぁああ……」

あれほど寒く辛かった、冷たい夜風がただ爽快感に変わる。
ただ暗かった視界は人家の光がある程度見える高さまで変わりまるで星の海が広がるようだ。

地をはいつくばって生きているまりちゃでは永遠に見ることはできなかった光景であった。

それをみたまりちゃは決意する。
絶対に生きて帰ると。
そのために宣言する。

「まりちゃは! ぜったいに! いきのこるんだじぇ!」

キリッ! そんな音がつきそうなほどまりちゃは精悍な顔つきをしている気分で宣言した。
なんでもできる! もう何でも来い、まりちゃはそう思った。

瞬間。

「ゆぎょぎゃああああ!!」

餡子が吸われる感触、まりちゃたちゆっくりの生命の塊であり、すべてを司る餡子が吸われている。
それに伴う激痛、そして喪失感。
先ほどまであった万能感は何処か。

なんで、どうして、やめて、いたい!

凄まじいスピードで餡子は吸いつくされ、ついに中枢餡が吸われる。
ゴリゴリとなにがが自分の大切なものを削られている。
同時に内臓を鑢でかき乱されるような痛み。

「!!!!!」

まりちゃは壮絶な表情を薄皮に残して死んでしまった。
もう薄皮となったまりちゃはれみりゃの唇に張り付くだけである。

「うー、おうちまでがまんしないとりっぱなれでーになれなくなっちゃうんだどー」

空を飛びながら、思わず我慢しきれず食べてしまったれみりゃ。
飛びながら食べるという行為がちょっとはしたないと思ったのかその頬はちょっぴり赤い。

それでも食べた二匹の赤ゆは極上でまるで生まれて間もなかったようだ。
つまりとてもおいしかったのだ。

ペッと唇に張り付いた搾りかすのまりちゃをはずすと、すぐにいつものにこにこ顔に戻ったれみりゃは今夜も空を飛んでいる。







「おちびちゃんどこー!」
「おちびー! かくれんぼしてないんででてくるんだぜー!」

夜も明けたころ、親ゆの二匹は、家の外に出した赤ゆ二匹を探していた。
どうせそこらへんで寝ているだろうと高をくくっていたのだが、影も形もない。
まりちゃたちは今回の件を深く反省し、親ゆである自分達を見直しさらなる高みへ飛び立つであろうという計画があったのだ。

「ゆわぁあああ!!」

れいむの叫び声が響く。

「どうしたんだぜ!」

まりさが慌てて現場に行くと、そこには二個のしなびた何かがあった。
その何かの前でれいむは震えている。

そのしなびた何かを観察すると、小さい赤いリボンと小さい黒い三角帽子が乗っかっていた。

「ゆ、ゆわああ、そ、それは……」

まりさはそれがわが子だと認識する。

「おちびぃぃいいいい!!」

まりさは二匹の死を確信した。








二匹はその後も数度、子作りをし子育てをするもそのことごとくが全滅していった。
すべては二匹の教育のせいだ。

しかしさなえ基準に教育を施そうとするまりさとれいむの教育についていけるれいむ種やまりさ種の子供はいなかった。
さなえをちぇんじりんくで生み出し、送り出した恩恵が残っているように二匹は死ぬことはなかったが子供は容赦なく死んでいった。
究極の種れいむが至高の種まりさが死んでいく、なんでどうして、二匹には理解できない現実が幾度となく迎えることになる。
何度嘆いても、どんな教育しようとしても死んでいった。

「「どぼぢでぇぇぇぇ! ゆんやぁっぁぁあああ!!」」

二匹は幾度も子供を作り、何度も何度も失敗をするのだろう。
ちぇんじりんくの恩恵さえあれば、普通のゆっくりを大人にできる程度はできるだろう。
しかし、苛烈な期待を二匹はやめない。
やめられない。

最初で最後の出来すぎた子供を忘れられずにいる。
二匹の終わりはちぇんじりんくの恩恵が消えるまでか、寿命を迎えるまでか。
終わりが来るまでこの二匹の子供は無意味に死に続けるのだろう。








「おとうさん、おかあさん、あなたたちはいまどうしていますか?」

さなえのつぶやきは風に溶けていった。
遠く遠く離れた地、ゆっくりの足でどれほどの時間をかければ届くのか。
そんな地にさなえはたどり着いたのだ。
そしてその地で幾何かの時を刻んだ。

番に、たくさんの子供たち。
良き隣ゆ達に素晴らしい長。
たくさん辛かったことがあった、たくさんいろんなことがあった。
それでも、きっと。

「わたしは、とてもしあわせです」

今の幸せが続くように、いつかの辛さで今があるように。
今生きていて、どこかで幸せを感じるのならいつかの辛さも幸せだったのだ。

「……ありがとうございます」

その呟きは風に乗り、遠くへ遠くへ届くようにさなえは祈る。
幸せがあるように、と。




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ゆっくりいじめSS・イラスト ※残虐描写注意!コメント(0)トラックバック(0)|

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