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4605:ゆんごくにいちばんちかいばしょ

2017/09/18 (Mon) 00:00
「おにゃきゃすいちゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「む~ちゃむ~ちゃしちゃいよぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「おちびちゃん、もうちょっとゆっくりしてねぇ……」
「もう少ししたらにんげんのゆっくりぷれいすなのぜ!」

 梅雨明けの森の中、れいむとまりさ、二ゆのゆっくりが頭に、
 これまた赤れいむと赤まりさをそれぞれ乗せてゆんゆんと這いずっていた。

 昨日まで降った雨で濡れた地面を避け、湿ってじくじくと痛むあんよを定期的に乾かしながら、
 一家は山の麓を目指していた。

 春先に生まれ、梅雨前に独立したニゆは出会ってすぐ一生ゆっくりすることを誓い合い、
 都合六ゆの赤ん坊に恵まれ順風満帆なゆん生を送るはずであった。

 だが、いささか軽率なこの二ゆ。
 これまた軽率な他の若ゆたちとともに、食料は豊富であるが、
 雨が降ると泥湿地になる場所に営巣してしまった。

 (むきゅ! ここを若いゆっくりだけのゆっくりぷれいすにするわ!)

 そう言ったぱちゅりーは梅雨に巣ごと雨で水没し溺死。
 この夫妻の四ゆのおちびを含め、大量のゆっくりが永遠にゆっくりしてしまった。

 事前に通りがかった物を知るゆっくり達どころか、山菜を取りに来た人間たちにすら、
 ここだけはやめておけと言われていたのにもかかわらずの惨状である。

 梅雨時までに強い雨が一度でも降れば嫌でもわかったのかもしれないが、
 運が悪いことに、梅雨時まで雨らしい雨に巡り合わなかった。
 そのせいで忠告を「しっとしてるんだよ!」で済まし、若群れの九割が土に還った。

「やぢゃやぢゃ! おにゃかしゅちゃ! おにゃかすいちゃ!」
「きにょみしゃんたべちゃい! いもむちしゃんたべちゃい!」

 頭の上で愚図る赤ゆ。
 つい最近まで、食べ物には事欠かず、兄弟友ゆんに恵まれ、暖かい気候に恵まれ、実にゆっくりした生活を送れていた。
 それが急転直下。友ゆんも兄弟も、ゆっくりしたおうちも失い、
 周りで知っているゆっくりが泣き叫びながら死んでいくという、
 実にゆっくりできないトラウマ光景を目の当たりにし死臭を浴びるというストレス。
 それは我慢を知らない赤ゆからなけなしの忍耐力を奪い去るには十分すぎた。

 今この二ゆの赤ゆには、手っ取り早いゆっくりとして腹を満たしたい。それだけしか餡子にない。

「おちびちゃん……。ゆっくりしてねぇ……」

 両親はただそれだけをつぶやいてゆっくり歩む。
 備蓄した食料は流され、植物は濡れ、雨が上がっても虫はまだ息を潜めていた。
 梅雨時の勢いのいい植物は赤ゆが食べられない苦く硬いものが多く、
 そうでなくとも長雨に濡れた食物を食べた赤ゆはゆ下痢になってしまう。

「もうすぐ! もうすぐにんげんの“はたけさん”なのだぜ! 
 “おやさいさん”をゆっくりむ~しゃむ~しゃするのぜ!」
「ゆぅ……。おやさいしゃんはゆっくちできりゅ?」
「できるのぜ! つよいつよいおとーさんがにんげんをおいだして、
 おやさいさんをぞんっぶんにむ~しゃむ~しゃさせてあげるのぜ!」

 お野菜。お野菜と騒ぎまわる赤ゆ。
 もはや背に腹は代えられぬ。ゆっくりには時に戦わねばならぬ時がある。
 正義は我にあり。そういう感じで、まりさは散々群れで忠告された“にんげんさん”と争うな。
 という謹言を流し、まだ見ぬゆっくりプレイスを目指してあんよを進めるのであった。

 ゆっくりの思考というのは万事短絡的で享楽的で楽観的である。
 何事も無く望むもの全てを手にしていると思っているうちは平和で、名は体を表すがごとくゆっくりしているのだ。
 だが一度自分の餡子脳の許容量を超えた出来事が発生すると、地道な再建より、確率の低い一発逆転に全てを賭けてしまう。
 家族、特に我慢という文字が辞書にない赤ゆがいると、無意味なプレッシャーから特にそうなりやすい。

「おやしゃいしゃん! れいみゅにむ~ちゃむ~ちゃしゃれてぇね!」
「ゆう! おとーしゃがでりゅまでもないのじぇ! まりちゃがにんげんなんちぇやっつけてやるのじぇ!」

 ゆっくりが家族の絆を謳いつつ、かなりあっさり家族を見捨てるのにはこういうわけもある。
 一発逆転に全てを賭けるくらいなら全部捨てて一から出直す。
 それもまた極端であるが。ゆっくりという脆弱な存在が生きるためには致し方無いといえば致し方無い。

「ゆ……。ほんとうにおやさいさんむ~しゃむ~しゃできるの? まりさ……」
「まかせるのぜ! まりさはさいっきょうなんだぜ!」
「そ……そうだね!」

 この夫妻。どうしようもないゲスというわけではない。
 狩りの腕や、主婦技能としては優秀な部類に属する。

(ゆふふ。いざとなったられいむのかわいさでのうっさつだよ!)

 惜しむらくは、危機感の足りないごくごく平均的な餡子脳であったことか。

 木の間隔がまばらになり、森が開けてくる。
 森を抜けると、眼前には――ゆっくりの感覚では――大平原が広がっていた。

「ゆわぁ……」x 4

 遠くに見えるのは青々とした水田である。
 等間隔に植わった柔らかそうな稲はゆっくりと背を伸ばし、
 ――この家族の視点では――ゆっくりに食べられるのを待っているかのように見えた。

 水田の合間合間に瑞々しい野菜が育っている。
 これもまた非常にゆっくりしており、――ゆっくり目線では――
 自分たちに食べて欲しいと訴えているかのようであった。

「すごいよぉ……。こんなゆっくりぷれいすがあったなんて……」
「ぐう……。ずるいのぜ、ひきょうなのぜ。にんげんがこんな……。こん――ゆ?

 ふいに、風が嗅ぎ慣れない匂いを運んできた。

「あみゃあみゃ?」
「ゆう! ゆっくちちちゃにおいしゃんだにぇ……」

 匂い。そう、匂いである。
 心が安らぐような……。実にゆっくりできる匂いがどこからか運ばれてきていた。

「まりさ、そこ!」

 れいむの揉み上げがさしたそこには、柔らかそうな草が密集していた。
 ずりずりと移動すると、むぁっとゆっくりした匂いを全身に感じ始める。

「ゆふぇ……」

 まりさがやに下がる。ゆっくりとした匂いにニヤニヤとだらしなく顔を崩す。
 れいむも横でだらしのない顔をしている。
 赤ゆたちに関しては描写する必要もなかろう。

「なんだろ~このくささん。すっごくゆっくりしてるねぇ……」
「ゆ! わかったよ! これがおやさいさんだよ!」
「ゆ! じゃあ、ここがはたけさん、なんだねっ!」

 そこは畑というには人の手があまり見えず,妙に雑然としていた.
 生えるがままといった様子の鬱蒼と生える草をお野菜と歌い、跳ね踊る饅頭二つ。
 いそいそと頭の上の一口饅頭を下ろす。

「ゆわぁじゃんぐるさんなのじぇ!」

 赤ゆっくりには背の高い草を目の当たりにし、
 しきりにゆんゆんと体を揺らし赤まりさは恍惚の表情を浮かべる。

「ゆっくちちたじゃんぐるしゃんだにぇ!」

 赤れいむがゆ~は~と深呼吸をしてトロンと目をたれさせる。

 体全体に嗅覚があるゆっくりが匂いを確認する場合、
 全体を揺らして空気に体を多く触れさせるか,
 特に嗅覚に対して敏感な口腔内に空気を取り込む。

 何を勘違いしたのか、街ゆなどには犬猫や人間のまねをしてすんすんと無い鼻を鳴らす
(実際はそう口で言ってるだけ)個体なども居る。

「ゆっ! おちびちゃん、おやさいさんでごはんにしようねぇ、いまおさらさんをよういするよぉ!」

 親れいむがいそいそとそこらを跳ねまわり、適当な葉っぱを探し求める。

「ゆ?」

 親れいむが“じゃんぐるさん”からすこし離れたところまでぽいんぽいんと跳ねてくると、
 大きな葉を茂らせた草がまるで用意されていたかのように姿を表した。

「ゆぅぅぅぅぅぅ! すごいよぉ! おさらさんにぴったりなはっぱさんだよぉ!
 りそうのゆっくりぷれいすだよぉ! かわいいれいむたちをかんっげいしてるんだよぉ!!!!」

 いそいそと大葉をむしりとる親れいむ。
 むしりとって口に加えた途端、口いっぱいに今まで感じたことがない香りが広がった。

「ゆう……ゆふぅ……む~し……ああ、ゆん、だめだめ、おかあさんがつまみぐいっしちゃめっだよねっ!
 れいむできるおかあさんでごめんねぇ!」

 いくつか大きな葉をむしりとると、萎れて隠れていた葉が現れた。
 その葉を見て親れいむは目をまんまるにしてキラキラと輝かせる。

「あまあまむしさんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 “あまあまむし。”読んで字のごとく。甘い虫である。
 背の低い草の、萎れた葉などによく付いている小さな虫。腹の足しにはならないが、食べるとほのかに甘い。
 野生に生きるゆっくりたちには貴重な“あまあま”である。
 器用なゆっくりの中にはこれを潰して食事にかける事により食事をよりゆっくりなものにしたりする。

「へぶんじょうたいっ! ゆんごくだよ! ここがゆんごくなんだよ! 
 えらばれたゆっくりだけのりそうのゆっくりぷれいすなんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 涙を流し叫び散らしながら大葉を咥えポインポインと跳ね戻る親れいむ。
 ゆんゆんとむせび泣きながら帰ってきた親れいむの有様を見て、何事かと構えた家族であったが、
 取り留めのない諸々の話を聞いて、よくわからないがとにかくすごいと理解し全ゆんでゆんゆんとむせび泣きはじめた。

「ゆっくりおさらをつくるよ!」

 親れいむは舌と揉み上げで器用に葉を加工し、たちまちのうちに浅い円錐状の受け皿を何個か作り上げた。
 その上にそこら中に生える“おやさいさん”を幾つか独創的な形に噛みそろえ、あまあま虫を添えて家族に出す。

「ゆわぁ! ゆわぁ! ゆわぁぁぁぁぁぁ!!!」
「しゅごいのじぇ! ゆっくち! ゆっくち! ゆっくち!」
「こんにゃでぃなーしゃんれいみゅはじめてだよぉぉぉぉ!!!ちあわちぇぇぇぇぇぇ!!!」

 並んでいるのは傍目にはただの草と小虫。
 ただその漂う香りは人間で言うところの醤油のかかった焼きとうもろこしのような食欲をソソる香り。
 小虫は小粒とはいえここ何十日も口にしていないあまあまである。

「ゆっくりいただきます!」x 4

「む~しゃむ……うっめ! これうっめ! ぱねぇ!」
「しししししししししししあわせ~~~~!!!!」
「あみゃあみゃ! あみゃあみゃ! ちちちちちちちあわちぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「む~ちゃ! む~ちゃ! む~ちゃ! む~ちゃ!」

 口の傍から涎とカスを飛び散らかし夢中で貪る家族。
 ゆっくりした草の、その餡子にツンと来る感覚、爽やかな刺激は、人間で言うところの清涼飲料水のような味わいを一家に与えた。
 あまあま虫の、口に含み噛み潰した途端、舌に広がる仄かな甘みがアクセントになってさっぱりとした味わいに変える。

 久々のゆっくりした食事ということもあって、はぐはぐと一心不乱に掻きこんだ。

 全く気づかぬうちに、お皿として使っていた大葉までパリパリと噛みしだく。
 “おさら”の草汁の僅かな渋みも、その香りが包み隠し、ゆっくりにとっては隠し味のような深みのある味わいに変えていた。

「しあわせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 x 4

 梅雨明けの空はまばらな木々の間を抜け、ゆっくり家族たちにぽかぽかとした陽気をそそぐ。
 辺りは“じゃんぐるさん”のゆっくりとした香りが辺りを満たし、ゆっくりした食事が腹を満たす。
 これだけゆっくりが重なってゆっくりできないゆっくりはいない。

「ゆう! もうまりしゃぽんぽんしゃんいっぴゃいなのだじぇ!」
「れ~みゅもおなきゃいっぴゃいだよ!」

 ころん、と仰向けになりぽかぽか陽気を浴びる二ゆの赤ゆっくり。

「ゆふふ……。おちびちゃんゆっくりしてるのだぜ……」
「……ゆん?」

 親まりさがニコニコとゆっくりする中、隣の親れいむが怪訝な顔をする。

「いいの……? おちびちゃん。まだあんまりむ~しゃむ~しゃしてないよ?」

 少ないのだ。食べる量が。
 普段でこの量ならおそらく愚図っている。
 本当に満腹で満足しているのであれば、この三倍か五倍は食べていないとおかしい。

「ゆ? まりしゃぽんぽんじゃんいっぴゃいじゃよ」
「ゆっくち~ゆっくち~」

 赤ゆたちはそう言うが不思議だと親れいむは首を傾げる。
 通常赤ゆが満腹になるまで食べた場合、体型は下腹部が膨れ、ナス状になる。
 だが目の前の赤ゆ二ゆは、ほんの少し下腹部が大きくなった程度で、
 この程度で何回も空腹で泣き喚かれた親れいむには何かの体調不良かと気が気でなかった。

「ゆ? おちびちゃん、うんうんさんはだいじょうぶ?」
「ゆん? れいみゅまじゃうんうんしゃんしちゃくにゃいよ?」
「まりちゃ、しゅ~やしゅ~やしちゃいのじぇ……」

 人間や動物でも、心因的なものから一日に必要なカロリー以上の食事を取る事がある。
 ゆっくりは特に“ゆっくり度合い”ともいうべき基準があり、これが満たされていないと過食に走る。
 食べてるうちは幸せな気分、つまりゆっくりできる。だから質の悪いゆっくりは食うだけ食って食べたいだけ食べる。
 赤ゆはくうねるあそぶくらいしか出来る事がないため、遊びの少ない赤ゆは必然的に食う量が増える。

「ゆぅ……。おちびちゃんゆっくりしてるよ……?」

 親れいむが訝しむのも無理は無い。ここのところのストレスを考えると、
 正直、もっともっと食べたいと言われることを想定していたのだ。
 幸い付近には食べられるものがたくさんあるのでそちらの心配はしていなかったが、
 食えば出るのが当たり前。食いながら出すのが赤ゆの当たり前。
 うんうんの処理も当然考えていたのだ。

「ここはすごくゆっくりしたばしょなんだぜ。だからほんのちょっとむ~しゃむ~しゃするだけでゆっくりできるようになるんだぜ」
 親まりさがあっけらかんとした笑顔でそう言う。近からず遠からずという所。
 今赤ゆが食べた量は一回の食事に必要とする食事量の最低限から少し多い程度。
 普通ならゆっくりするためにもっと飽食に浸る。

 実際の所、赤ゆは多数生んだほうが遊ぶ機会が増えるため、兄弟が多いほど一匹あたりのゆっくりするためだけの、
 うんうんか贅肉にしかならない無駄な食事量は減る。

 二ゆと六ゆの赤ゆで全ゆんが一日そこそこゆっくり出来る程度の総食事量がほぼ変わらないというあたり、
 赤ゆがどれだけ燃費が悪いかという証左といえる。
 無論満足しようと思えば何匹いようと青天井である。

「そうだね、ゆっくりしてるもんね」

 ゆっくり深呼吸すると、ゆっくりした香りを口いっぱいに感じる事ができる。
 たしかにこの香りを嗅げば、どんなゆっくりでもゆっくり出来るだろう。
 そう思うことにした。

「それにしてもふしぎだね。どうしてほかのゆっくりがいないんだろう」
「きっとだれもみつけていない、まりさたちだけのゆっくりぷれいすなんだぜ!」
「ゆ! すごいよぉまりさ! ここぜんぶれいむたちのゆっくりぷれいすになるんだよぉ!」

「ここを!」

「れいむとまりさとおちびちゃんの!」

「「ゆっくりぷれいすにするんだよ!!!」」

 決まった。誰一ゆ異論のない。渾身のゆっくりぷれいす宣言がなされた。
 彼女ら二人、これからの未来に輝かしいもの以外想像しようがなかった。

「そうときまればおうちをさがさないとね! まりさ!」
「ゆん! そうだぜれいむ! れいむはおちびちゃんをみておくのぜ。まりさがいっとうちっをみつけてくるのぜ!」

 たしったしっと浮かれるように跳ねまわりあたりを見回すまりさ。
 “ゆっくりしたおやさいさんのじゃんぐるさん”はどこまでも続いているように感じられ、
 どれだけ食べても、どれだけ子供を増やしてもびくともしない強靭なゆっくりプレイスに自然に顔が笑み崩れてくる。

「ゆうううううううううぅぅぅぅぅぅぅ」

 営巣できそうな場所はすぐに見つかった。
 成体ゆっくりが二ゆほどぎりぎり入りそうな幅で、奥行きがかなりある横穴が、
 ゆっくりプレイスと宣言した広場のすぐ傍の斜面にあったのだ。

「ゆう……? むれがあったのかのぜ?」

 そのような穴が、等間隔でいくつもこの斜面には存在した。
 だが人っ子一ゆいる気配もない。
 人間の感覚で言うとゴーストタウンのような印象である。

「ゆう! きっとまりさのためにゆずりわたしたのぜ! やっぱりまりさはえらばれたゆっくりなのだぜ!」

 ゆっくりはよく選民思想のような思考をすることがある。
 これはまりさ種に顕著な思考であり、脆弱な自分に対する自信の無さの裏返しの強がりと言われている。
 それが良き父親役を買って出るという良い面もなきにしも非ずなのであるがいかんせんゆっくりはゆっくりである。

「すごいよぉ! もうすごいよぉ!」

 たちまちのうちに家族が招集され、ひとしきりゆんやぁと騒ぎまわった後、
 巣に総出で乗り込み即座におうち宣言を終わらせ巣内の探検に出かける。

「おやねはいしさんなんだね! これならおみずさんでゆっくりできなくなることはなさそうだよ……」

 岩を角柱型に繰り抜いたような横穴を見て、親れいむは安堵する。
 以前は木の叉の土を掘って作った家で、
 雨が降ったら土砂崩れを起こしてしまった。
 それで赤ゆ四ゆを生き埋めにした事は未だに忘れられていない。

 地面はやや硬いが土のようだ。これなら赤ゆでも怪我をすることはあるまい。
 ただ穴の奥で急に天井が高くなっているのは気になったが、外が見えていないので雨は振り込まないと判断し、
 気にしない事とした。

「おちびちゃんたち! おうちをこ~でぃね~とするよ! ゆっくりてつだってね!」
「「ゆっゆっおー!」」

 四ゆは大葉や草を利用して、ゆっくり的にはたちまちのうちに巣の内装が終了する。

「れいみゅのおへやはここじゃよ! ゆっくちしちぇるよ!」
「ゆゆ~ん。まりしゃのおへやはわいるぢょにでぐちしゃんのしょばなのじぇ……。
 きょきょからえもにょをねらうのじぇ……」

 部屋といっても仕切りもなし。突き詰めるとテリトリー争いなわけであるが、
 色々なものが曖昧なゆっくりにさほど意味があるわけではない。
 要は気分の問題である。

「ふかふかさんはここだよ。もうすぐくらいくらいさんだからね。みんなです~やす~やしようね!」
「ゆゆ! まりしゃおにゃきゃすいちゃのじぇ!」
「ゆふふ。あわてんぼうさんなのだぜ。もうちょっとしたらごはんさんにして、みんなでゆっくりす~やす~やするのぜ」

 再び開催される饗宴。ゆっくりとした食事に舌鼓を打ち、
 存分に腹を満たすと、巣の外にあった溝にうんうんをひり出す。
 巣の中も草葉のゆっくりした匂いで充満しており、
 うんうんさえも日頃の悪臭を自分たちの為に抑えているかのような夢想さえし得た。

「ゆっくち……ゆっくちぃ……」

 うわ言のようにゆっくりを呟きながら、赤ゆっくり二ゆはこれまた良い匂いのする柔らかい草を布団に、
 うつらうつらと眠りにつきはじめた。
 ここしばらくの怒涛の展開に疲れ果てたのだろう。電池が切れたようにすぐ寝入ってしまった。
 その顔はゆっくりに満ちていた。
 それを見て両親もゆっくりしたものを胸の奥に感じつつ、家族寄り添って眠りについた。

 あれだけ不幸なことがあったのだ。これからは幸せなことしか無い。
 ずっと、そうずっと、これからずっとずっと……。



     □     □     □



 あれからしばらく経つ。あの家族はこの素晴らしきゆっくりプレイスの日々を堪能していた。

「おちびちゃ~ん。ゆっくりしてね~」

 親れいむは頭の上の茎に話しかける。
 一本の茎からは都合八ゆの実ゆが形成されている。
 あの晩さっそくすっきり~して植物型妊娠をした結果だ。
 すくすくと育ち、まもなく生まれようとしていた。

「いも~ちょ! れいみゅ、おね~しゃんになるんだね!」

 食事も家もある。今までの不幸を取り戻すように、たくさんの子供を作ると宣言した夫婦。
 ここはゆっくりプレイス。ゆっくりした草もあまあま虫も勝手に生えてくるのだ。
 子供はいくらいても問題ではない。

「ゆぴ~ゆぴ~」

 その証拠を持って帰ってきたのが、通常朝寝がちなゆっくりでも通常起きだす時間帯になっても寝こけている、
 少し大きくなった子まりさ。
 ある日両親のすっきり~の最中に起きてしまい、混乱した挙句に巣の外に転がりでて、
 そのまま夜の大冒険へと出かけてしまった。
 その際の事である。何と地面からにょきにょきと芋虫が湧き出てきたのだ。

 喜んでころこんで芋虫を夢中になって集め、翌朝ゆっへんと自慢げに見せた姿は自身に満ち溢れていた。
 親れいむは夜中に外に出たことを叱りつけたが、持って帰ってきた芋虫のゆっくり具合から強くは言えず、

(おちびはないとはんたーさんなのだぜ!)

 親まりさが褒め称えるものだからすっかりその気になって夜討ち朝駆けで“勝手に生えてくる芋虫”を狩り続けている。

「ゆふふ」

 その様子をみてゆっくりする親まりさ。
 ぽいんぽいんと巣から出ての~びの~びする。
 今日は狩りはお休みだ。それどころかひょっとするとこれからは狩りにすら行く必要もないかもしれない。

「ゆわぁ。ゆっくりしたいもむしさんだよぉ……」

 うんうんをいつもしている溝。その付近にかなりの数の芋虫が集まっていた。
 理由は全くわからなかったが、親まりさは、自分たちに食べてもらうために来ているのだと非常に前向きな思考に至った。

「ゆふふふふふふふふふふふ。まりさたちがゆっくりしたゆっくり。ゆっくりのかみさまだから、
 このゆんごくはこんなにもつくしてくれているのだぜ!
 これからもよろしくなのぜ! がんばってかみさまにつくすのぜ!」

 ゆんごく。ゆっくりの天国。
 気分は絶対神。ここは神の庭だ。
 全てが主たるまりさ一家に使えかしずき、ゆっくりさせるために鋭意努力している。
 “おやさいさん”も“あまあまむしさん”も“いもむしさん”も自分たちに食されるために勝手に争って生えてくる。

「まりさたちはつみつくりなんだぜ……そんなことしなくてもびょうっどうにむ~しゃむ~しゃしてあげるのぜ!」

 ちょうど風が吹き草がなびき、ゆっくりと歓声を上げる群衆のように揺れる。

「ゆん! そんなにまりさをたたえなくてもいいのぜ。はずかしいのぜ!」

 ゆんごくの象徴たるゆっくりした匂いが風にのって親まりさの饅頭皮を撫でる。
 皮の嗅覚器官はゆっくりした匂いを嗅ぎ取り、餡子が透き通るような爽やかな気持ちにさせた。

「おとーしゃん! うまれるよ! いもーちょ! うまれるよ!」

 いつの間にか起きていた子まりさがはね飛んできて親まりさに伝える。

 親まりさがすっ飛んで巣に入り込むと、親れいむの茎の実ゆがふるふると震え始めていた
 ついに神の子の神聖な出産が始まるのだ。

「ふかふかさんをしいたね! さぁ、みんな、おちびちゃんがうまれるよ!」
「ゆふふ。しっかりごあいさつするんだよ?」
「「ゆっくりりかいしたよ!」」

 茎の下にある“ふかふかさん”は、この日のために用意した、特にゆっくりして良い匂いのする柔らかい“おやさいさん”だ。
 これをこんもりと盛り上げてクッション状にしてある。
 ぶるぶると振動が激しくなり、ぷちっと茎の根元が切れ、ぽてんぽてんと次々に実ゆが“ふかふかさん”に落着し始めた。

「ゆっくちうみゃれちゃよ!」
「ゆゆ~ん! ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!」
「おきゃ~しゃんがおきゃ~しゃん? まいちゃはまいちゃじゃよ!」
「じぇんしぇきゃいのしゅくふきゅをうけちぇ! れいみゅがうみゃれるよ!」

 無事着地し、思い思いの最初の言葉を吐き出す赤ゆっくりたち。
 ぽふぽふと“ふかふかさん”に着地するたびに、良い匂いがあたりに広がり家族はそのたびにゆっくりできた。

「ゆわわわ! ゆっくりしたあかちゃんだよぉ!」
「おとうさんだよ? わかる?」
「いもーと! ゆっくりしていっちぇね!」
「まりしゃはまりしゃなんだじぇ! ゆっくりちていってにぇ!」

 ゆっくりした親兄弟に囲まれ、これからのゆっくりが確約されたも同然と確信した赤ゆっくり達は最高の笑顔で。

「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」 x 8

 とゆっくりした返事を返した。
 家族四ゆはもう狂喜乱舞感謝感激雨霰。
 親れいむと子れいむはあらそって茎を噛み砕き、小分けして赤ゆたちの前に出す。

「おいちいにぇ!」
「ちあわちぇ~~~~!!」
「む~ちゃ! む~ちゃ!」
「れいみゅみちゃいにゆっくちちちゃくきしゃんだにぇ!」

 はふはふ。くっちゃくっちゃ。と食いカスを撒き散らし咀嚼しながら、
 もるんもるんと尻を振る赤ゆっくりたち。
 その様子を家族たちは最大級のゆっくりした顔で見つめていた。

「ゆん、さ、そろそろおちびちゃんたちのうんうんさんのじゅんびをしようね」
「れーむもてつだうよ! おねーさんだしにぇ!」

 “おしめさん”と称するいつものゆっくりした匂いのする大葉を床に広げ始める。
 葉の上にさせれば後始末も楽という事だ。

「ゆう……おかーしゃだけでだいじょうぶなのかじぇ?」
「ゆふふ。おちび。おちびはいずれおとーさんになるのぜ。おとーさんはどーんとかまえるものなのだぜ」

 全て平らげて満足気にころんころんと赤ゆたちが転がり出す。
 すぐにそれぞれぽんぽんに違和感を感じたらしく、ゆっゆっともぞもぞ動き始めた。

「さあおちびちゃんたち、うんうんさんのじかんだよ。まりさ。みんなをおしめさんのうえにのせてね」
「ゆっくりりかいしたのぜ」

 夫婦でそれぞれ大葉の上に乗せ、うんうんを促す。
 だが赤ゆそれぞれは何かしなければいけないのかはわかっているが何をすればいいのかわからず、
 悶えるようにうねうねとうぞめいていた。

「ゆふふ。おかーさんがてつだうからね」

 そういうとおやれいむはあにゃるを舌でほぐしはじめた。
 子れいむもエ”ン”となりそうになりながら見よう見まねで妹のあにゃるをほぐし始めた。

「おちびちゃんたち、の~びの~びするんだぜ」
「の~びの~び! だじぇ!」

 そこまではやれない二ゆは、外からアドバイスをして励ます。
 その甲斐あって。むちっ、と赤ゆたちのあにゃる付近が盛り上がり始め、
 茶色い餡子が姿を現した。

「がんばれ! おちびちゃん!」
「ふぁいと! だじぇ!」

 そしてようやくそれぞれあにゃるからうんうんがもりゅ、もりゅ、とひり出され、
 べちゃりと赤ゆ特有のやや水っぽいうんうんがあにゃるから茶色い筋を引いて流れ落ちた。

「しゅっきち~~~!!」 x 8

 心底ほっとしたという顔の八ゆを見て、
 よくやった、感動したという表情の家族。
 親れいむにいたっては涙ぐんで居る有様であった。

 皆ゆっくりしたゆっくりになる。

 そう根拠もなく確信した。


 だから反応が遅れた。





「ぐっぢいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」
「ぐじゃべぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
「ごでぐじゃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」
「やめぢぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
「う”んう”んざんぐざびいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」
「じぶううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!」
「でいびゅじんじゃぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ!!!!!!!!」
「まじぐっざ! ぐっざ! ばねべ! ぐっざぐっざぐっざぐっざ!!!!!!!!」





「――ゆ?」x 4






 うんうんをすると同時に赤ゆたちは唐突に悶え苦しみ絶叫し始めた。

「ぐざぐざぐざぐざぐざぐざぐざぐざぐざぐざぐざぐざぐざいいいいいいいい!!」
「うっっぶ。ゆべぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 とうとう一ゆが吐餡し始めた。
 たちまちのうちに致命的となる量の餡を吐き出し。

「もっぢょ……。ゆっくぢしぢゃかっちゃ……」

 辞世の句を残しあえなく昇天してしまった。
 当然死んだゆっくりが出れば死臭が発生する。

「ぐぼげばぎぼがばげごがばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば」

 偶然近くに居た赤ゆが連鎖反応で吐餡しこれも辞世の句すら残せずあえなく死亡。

「れいむぅ! おちびぃ! うんうんとえいえんにゆっくりしたおちびをそとにだすのぜぇぇぇぇ!」

 いち早く反応できたのは親まりさであった。
 いわれるがまま子二ゆは“おしめ”にうんうんを包み、急いで巣の外のうんうん溝に放り投げた。
 親れいむは赤ゆのうんうんを必死で舐めとり、親まりさは死んだ子供の遺骸を持って暫定的に外に出した。

 そのかいあってか、八ゆの内五ゆが、かろうじて息も絶え絶えといった感じであったが、生き残ることができた。

「どぼじでごんなごとになっだのぉぉぉぉぉ!!!!」x 4

 家族の叫びはハーモニーとなって巣の中にこだました。



     □     □     □



「む~ちゃむ~ちゃ……。げろまじゅ~」
「どきゅ! きょれどきゅはいっちぇりゅ!」
「ゆわぁ! まいちゃもっちょむ~ちゃむ~ちゃしちゃいよぉ!!!」
「おにゃきゃすいちゃぁぁぁぁぁぁぁ! こんにゃにょちゃべちゃくにゃいいいい!!!」
「ふしあわちぇ~ふしあわちぇ~」

 死んだ赤湯の埋葬後、赤ゆがゆっくり不足による空腹を訴えたことにより食事が行われた。
 そこで出てきた“おやさい”にたいする赤ゆたちの不満の声が辺りに響く。

「お、おちびちゃんどうしたの……?」
「こ、こんなにゆっくりしたおやさいさんなのだぜ?」
「おいしいよ? れーむもむ~しゃむ~しゃするよ。しあわせ~!」
「い、いもむしさんがあるのじぇ。ゆっくりできるのじぇ」

 子まりさの芋虫と、あまあま虫を、ようやく赤ゆがお気に召す。
 む~ちゃむ~ちゃと徐々に勢いを増す食欲。

「もっちょちょうじゃいにぇ!」x 5

 多かった。ここに来た頃の子れいむと子まりさの食べる量よりはるかに多かった。
 親れいむは、ここにくる前の二ゆの食欲を思い出す。
 まさか、あのレベルで食べたいというのだろうか。このゆっくりプレイスで。このゆんごくで。

「しょ、しょくりょうこからだしてくるのぜ」

 確かに備蓄はしてあるのであるが、ここに来てから食事量は減衰していたため、そう数があるわけではない。
 あっという間に次々と備蓄食料が赤ゆたちの腹に収まり、あらかた食える分は食い尽くしたあたりでようやく、

「ぽんぽんしゃんいっぴゃいじゃよ!」

 などといってコロコロと転がり出した。
 姿は下膨れのナス状になっており、典型的な食い過ぎた赤ゆの様相を呈している。

「どういうことなのじぇ……」
「なに……。こりぇ……」

 子ゆっくりの疑問に両親は顔を見合わせる。
 そんなことしたって答えは出ない。
 そもそも両親だって答えがない。

 ゆっくりした匂いの漂うゆっくりプレイス。
 ゆっくりした匂いのする“おやさいさん”。
 それがあって、どうしてこんなに赤ん坊たちはゆっくりできていないのだろうか。

「ゆ! まいしゃうんうんしちゃくなっちゃ――ゆびゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 排便欲求に先ほどのトラウマがフラッシュバックし、おそろし~し~を吹き出す一ゆの赤ゆ。

「じぃじぃぐじゃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」
「ぐびゃぁぁぁぁぁぁぁぐじゃいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」

 飛散したし~し~の匂いに悶え苦しむ赤ゆたち。
 そしてその不快感と食い過ぎたことも相まって、各々おそろうんうんをひり出す。
 地獄の再演であった。息絶えたのが一ゆだけですんだのは奇跡とも言えた。



     □     □     □



「ゆぴぃ~ゆぴぃ~」 x 4
「ゆっぐ、ゆっぐ」
「どぼじで……。どぼじで……」

 ようやく寝かしつけた四ゆの赤ゆたちを前に、ゆんゆんと泣き崩れる両親。
 こんなはずではなかったのだ。もっともっとゆっくりするはずだったできるはずだった。

「ゆ~ゆ~」
「いも~ちょ……。ゆっくりしてにぇ……」

 妹達の世話で疲れ果てた子ゆっくりたちも赤ゆに寄り添って眠っている。
 目の端の砂糖水の涙の跡が両親の涙を誘う。

「どぼじで……。ここはゆっくりぷれいすなのに……ゆんごくなのに……」
「こんなのってないよ……。こんなのって……」

 まりさがゆん! と唐突に力強くの~びの~びする。

「ないてばかりじゃだめなのぜ! ようは、うんうんとし~し~をゆっくりしないでかたづければいいのだぜ!」
「そ、そうだよね! そうすればおちびちゃんたちもゆっくりできるね」
「まりさもかりをさいっかいするのぜ! まりさのうでならこれぐらいおやすいごようなのぜ。
 なにしろここはえらばれたゆっくりだけのゆっくりぷれいすなのぜ! ゆんごくなのぜ!」

 夫の力強い宣言に勇気づけられる親れいむ。

「ないてばかりじゃだめだめ。れいむ、ふぁいと!」
「ふぁいとだぜ! れいむ! さあ、あしたにそなえてす~やす~やするのぜ!」
「そうだね、あしたからがんばらないと!」

 そう言って両親は寝床に這い寄り、愛する子どもたちと肌を寄り添って、転げ落ちるように眠りに落ちていった。


 さて、繰り返し述べさせて頂くが、この両親、別段親としての能力や知識はある方である。ただいかんせん軽率であった。


 寝ている赤ゆっくりの一ゆのあにゃるがひくひくとひくつき始めていた。
 そう、人間動物に限らず、赤ん坊というのは尻の締りが悪い。
 ゆっくりは成体でさえ他の動物と比べても悪い。赤ゆっくりとなれば尚更悪い。

「ゆ……。ゆぅ……」

 あにゃるからもっこりと餡子が顔を出す。
 最初の山さえ超えてしまえば一瞬だ。
 もりゅん、とゆるいうんうんが排出され、
 嗅覚器官の存在する当ゆんの饅頭皮にべったりと張り付いた。


「ゆ……ゆ”……!?」


 翌朝目覚めた家族が見たのは、一ゆがおねうんうんで吐餡死。
 そのうんうん臭と死臭で連鎖死亡して全滅した赤ゆたちの四つの亡骸であった。



     □     □     □



「~♪~♪」
「機嫌が、よさそうですね」

 例のゆっくりプレイス。そこに一人の男性と一ゆの胴付きゆっくり“のうかりん”が居た。

「おう。うまぐいっだべさ」

 そういうと手近にあった大葉をむしりとり、男性の方に差し出す。
 しばらくかざして見ていた男性は、やがてその大葉を齧り食む。

「おや、柔らかくて風味がありますね」
「だべ? あまり日があたんねぇところだからよかったべ。シソも育ちすぎると硬くなっちまうべなぁ」

 ゆっくりたちが“おやさい”と呼んでいた草の内、皿やおしめに使用していた大葉の正体は紫蘇であった。

「連中、アリマキの付いてる分から食ってくべ。ちょうどええ感じに間引かれたべさ」

 “あまあま虫”アリマキ、つまりアブラムシのことである。紫蘇にはアブラムシが付くことがあり、
 割りと馬鹿にならない害が出ることがある。

「ヨトウムシ食っちまったときは驚いたべさ。やるもんだなぁ山のゆっくりってのも」

 ヨトウムシ。夜盗虫と書く。複数種の昆虫の幼虫で、日中は土中や物陰に潜み、
 日が沈むと這い出してきて地上の草を食い荒らす農家の敵である。
 退治方法にはいろいろ種類があるが、甘い匂いのするトラップを仕掛けておくと効果的である。
 甘い餡子や砂糖水であるであるゆっくりの排泄物にも集まって来るのだ。

「ミントの方は、どうですか?」
「ミントのほうは今はダメだべな。下手に虫がつかねぇもんだから、間引くっつうよりごっそり食われるって感じだべさ。
 まあでも、工夫次第だべな」

 ここはゆんごく。ゆっくりプレイス。そんなこと、そんなところ、あろうはずはない。

 ここはとあるゆっくりブリーダーの広い実験農場の一角である。
 駆け出しの頃から世話になった農家が引退する際に格安で引き取り、広大な農地を使用してゆっくりと人間の共存共栄と、
 主にその利潤を得るためにのうかりんと協力して様々なテストを行なっているのである。

 ここも、一見乱雑に生えていそうに見えて、わざわざ地面にプランターを埋めて繁殖し過ぎないようにするなどの工夫が凝らされている。

「それでもハーブ類は試す価値あんべな。まあなにしろ“勝手に生えてくる”べ」

 “勝手に生えてくる”とはゆっくりの草木に対する感覚である。
 無論、種を巻き世話をしないと植物、それも野菜は絶対に育たない。
 それを“勝手に生えてくるんだから寄越せ”と主張し貪るのだから、
 ゆっくりは農家にとって害饅頭以外の何物でもなくなるわけである。

 だが、植物の中には紫蘇やミントといったハーブ類のような、繁殖力旺盛過ぎて、
 確かに“勝手に生えてくる”といえる品種も存在するのである。

「ホテイアオイ、ボタンウキクサの方はどうでした?」
「ああ、水上まりさがみんな食っちまったべ。ボタンウキクサの方はまずい食えねぇって言ってたもんだから、
 飯食わさずに放っておいたら、泣きながら食ってたべ」

 く~すく~すと楽しそうにそう言うのうかりん。
 サドっ気の強いゆうか種の亜種であるのうかりんは、通常種と異なり基本的に農業さえしていれば温厚であるが、
 作物を害するゆっくりには実に容赦の無い行動をとる。

 ホテイアオイとボタンウキクサ。両方共浮き草の一種で、どちらも湖や川で大繁殖し生態系を崩すため、
 自治体が時に大規模な駆除に乗り出さねばならないほどの厄介な種である。
 ならば水上で生活をする水上まりさに食わせればどうかというのがこのブリーダーの考えであった。

「ホテイアオイの方は豆水上まりさと相性がよさそうだべ。
 水槽にぶち込んでほとんど放っておいとるけど、元気にゆっくりしてるべ。
 うんうんなんかはホテイアオイのいい養分だべなぁ」
「ホテイアオイは、めだかの飼育にも使われてますしね。豆ゆっくりの水上テラリウム、
 既にやっている人もいるかもしれません。ですが、キャンペーンして売りだしてみる価値、ありそうですね。
 通常種の方は、加工所と自治体と連動して、今度大発生した時に企画してみますか」

 淡々とそう分析するブリーダー。

「本当はゆ農薬農法を早く確立したいのですが……」
「今ん所シソだけだべ。さすがにシソじゃあんまりなぁ……」

 ゆ農薬農法。ゆっくりを使った農薬を使わない農法の事である。
 ゆっくりは虫や草を食べる。合鴨農法よろしく、それを利用して農業に利用できないかと考えた人は数多くいた。

 そして皆挫折した。

 雑草と野菜の区別がつかない。むしろ食べてはいけないといった方から食べる。
 では食べられない作物に導入すると大抵信じがたい嘘のような経緯で作物をダメにしてしまう。
 農奴のような扱いで奇跡のようにうまくいった例もあるが世代交代すると必ず破綻する。

「大規模にゆっくりを、農家に導入出来れば、かなりの需要が見込めるのですが……」

 ゆっくり産業には、加工所という研究力も生産力も桁違いの大御所が存在する。
 中小ブリーダーが利益をあげようとするならば、新しい事をいち早く初めて販路とブランドを確立するしか無い。
 加工所の後追いなどをしていては何時まで経ってもろくな飯が食えないのだ。

「今回うまくいったのは、やはり匂いですか」
「だべ。ゆっくりした匂いだべな。ゆっくりの食いっ気や色っ気が減ったべ。
 ここならバカは出てもゲスは出ねぇんじゃねえかねぇ」

 辺り一面に、紫蘇とミントの良い匂いが広がっている。
 前々から、飼いゆっくりがトイレをお気に入りの場所にしたり、
 野良ゆっくりが公衆トイレに居着くケースが知られていた。
 理由は芳香剤の香りである。彼女らが信仰する“あまあま”の匂いに近いため、
 ゆっくりは非常にゆっくりできるらしい。

「ゆっくりの食欲は、食べたいだけ食べるです。それが足を引っ張っているといって良い。
 それが匂いで抑えられれば、ゆ農薬農法に可能性の芽が出てくるかもしれませんね」
「とはいえなぁ、あんまり匂いにゆっくりしすぎるとぉ……」

 くぃっと奥の斜面を指さし、のうかりんが皮肉げに嗤う。



「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ぼぢびぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」



「……まだ、やっていたのですか」
「こりねぇ奴らだべ。もう何十ゆもおちびさこさえて、全部殺しちまってるべな。
 これで何ゆ目だべか」

 ゆうかりんはそう言うとく~すく~すとせせら笑う。

「植物型妊娠……。ああ、ええと、実を付けてましたか?」
「ああ、たんまりと」

 植物型妊娠。ゆっくりが額から茎を伸ばし実をつけている光景を目にすることは多いだろう。
 植物型妊娠の特徴として、子供の形成が外気にさらされている。
 他の胎生卵生よりやや未熟な状態で生まれるという点などがあげられる。

 ゆっくりは本来野生生物である。やや未熟な状態で生まれるのは犬猫などの比較的食物連鎖の上位に来る動物に見られる。
 およそ食物連鎖の最下層近辺にいるゆっくりにはあまり適切とはいえない出産形式なのだ。

 子供を大切に思うなら胎生、両親が動ける必要があるなら卵生が適切である。
 実際、両親が狩りに出る家ゆはその尽くが卵生である。

 では何故植物性妊娠なのか。理由はいくつかある。
 最有力なのが“形成中の我が子を見てゆっくりする”というもので、
 生まれるまで目で見てゆっくりし、未熟な状態の子の世話をすることでゆっくりする。
 そう言ったやや野生生物としては不純な理由であるとされている。

 “間引きやすい”という身も蓋もない推測もされたが、胎生の数で十分少ないことからあまり支持されていない。

「下手に実をぶら下げるからよう、鼻が肥えちまったべなぁ」

 今では、外の環境への適応という理由もあるとも言われている。
 悪臭の漂う環境、暑い、寒い、そういった環境に形成中に触れることにより、
 その環境に適応できるよう赤ゆの体性が変化しているらしい。

 ゆっくりは匂いに敏感だ。だというのに街ゆなどは生ゴミをあさり、すえた匂いを発散させて平然としている。
 これは実ゆの段階で両親の悪臭に適応しているためと考えられている。

 寒さに弱いのに雪国で出没するなど、植物型妊娠で環境にある程度適応した子を作ることができるのだろう。
 あくまで“ある程度”でしか無いわけではあるが。

「この良い香りに適応したせいで、悪臭に、耐えられなくなったんでしょうね」
「あれだべか。越冬中に生まれたゆっくりで夏を超えられねぇ奴が出るみてぇなもんだべか」
「そのようなもの、でしょうね」

 極端に良い匂いに囲まれて形成したせいで、悪臭に対する耐性が著しく低下し、
 うんうんの匂いだけで死んでしまうほど虚弱になってしまったのである。
 理由として、ゆっくりした匂いだからと巣の中いっぱいにミントや紫蘇を使ってしまったことにある。

 ミントや紫蘇の匂いでうんうんの臭いが消えそうなものだが。
 そもそも何の変哲もない餡子の臭い自体をどう感じているかわかっていないのだ。
 きっとなにか深いようで浅い理由があるのだろう。

 匂いがないのなら、ミントはただ刺激がある草で、紫蘇はただ渋い草。
 食べて美味いものではない。

 ただ、理由がどうあれ。


「ぽんぽんで孕めば普通に生まれるはずだべがなぁ……」


 そう。胎生妊娠ならそこまでひどい事にはならないはずである。
 だが、あの両親は殊更に植物性妊娠での大量出産にこだわり、大量の死ゆを出し続けていた。
 なまじうんうんし~し~をかたせばなんとかなると思ってしまったため、視野狭窄に陥ってしまっていた。

「……言ってやったほうがええべか?」
「やめておきましょう。下手に夢を見させても、良いことはありませんから」

 それまで能面のようであったブリーダーの顔が、ほんのりと悲しそうになる。
 いつもは何を考えているのかよくわからない男だが、ゆっくりのことに関して時折こういう顔をする。

(わっかんねぇおにいさんだべ)

 のうかりんはかなりこのブリーダーと付き合いが長いが、未だにこの主人のことがよくわかっていなかった。
 ただ妙に、ゆっくりに対して思い入れがあることだけはわかる。
 妙に、ゆっくりに愛情を向けていることも。

 だから何故か、ゆっくりした人間だと、不思議と感じてしまう。
 やってることはゆっくりにとっては虐待鬼意山真っ青の悪逆非道なのではあるが。

「そろそろ、梅雨付近で生まれたゆっくりが独立することでしょう。今年は長雨のせいで実りが少ないですから――」
「あれ、先に流すべか?」

 のうかりんが、ゆっくり一家が住むたくさん横穴の空いた斜面を指さす。

「はい、お願いします」

 のうかりんが頷く。何。特に難しいことをするわけではない。
 フタを開けるだけだ。ゆっくり風に言うなら、ゆんごくに続く扉のフタを開けるだけ。



     □     □     □



「も”……。ゆ”……」
「お……おちび……」
「ぼぢびじゃん……。どぼぢで……」
「いも~~~じょ~~~~!!!!」

 彼女たちはまたもや生まれた我が子の最期を看取らねばならなかった。
 これで都合五十ゆめである。それを記念したのかしないのかは不明なのだが――。

「ゆっくり! ゆっくり! ゆっくり!」

 赤ゆの世話を率先して行い、誰一ゆもう死なせないと奮闘していた子れいむが、
 とうとうひっくり返って非ゆっくり症を発症させてしまった。
 本来ならもっと早いはずである。この充満する匂いのお陰もあるが、よく保ったと言えるだろう。

「どぼじで……どぼじで……」
「ごごはゆんごくなのだぜ……。ゆっくじぶれいずなんだぜ……」
「で~~~~む~~~~!!!! いも~~~~じょ~~~~~!!!!」

 残された三ゆはとめどない涙を流す。
 非ゆっくり症を発症した子れいむの目からも涙が溢れ留まることを知らない。

 涙は床に零れ落ち、床を湿らせていった。
 やがて湿った床は徐々に水っぽくなり、
 ちゃぶちゃぶと水が流れ出していた。

「ゆ……ん? なみださん! そんなにながれちゃゆっくりできなく……」

 ふっと気づいて親まりさが巣の中を見渡すと、
 ちょろちょろという音とともに、床を水が這い出していた。

「まりさ……ゆ――?」
「ゆ? ゆ? ゆ?」

 たっぷり五分ほど経ってから。

「「「どぼじでぼみずざんがおうぢにばいっでぎでるのおおおおおおおおおおおお!!!」」」

 家族は家が浸水していることに気がついた。

「おみず! おみず! やじゃ! やじゃ!」

 トラウマを思い出し子まりさがばちゃばちゃと跳ねる。

「おちび! あばれちゃだめだぜ! おとーさんのあたまのうえにひなんっするのぜ!」
「れーむ! れーむ! れ――」

 唐突に轟音が鳴り、大水が巣の中を通り過ぎた。

「ゆひぃぃぃぃぃぃぃ!! まりさはおおうみをおよぐさかなさ――がぼげべがば」

 水をたらふく飲み、外に押し出される。
 外は豪雨だった。

「いじゃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
「あべざんゆっぐじじでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 ゆっくりにとって豪雨とは機関銃の乱射を受けているようなものだ。
 子まりさはひっくり返ってしまい、あんよからグズグズに崩れ始めていた
 子れいむはもはや微動だにしない。
 親れいむは後頭部に大量の雨を叩きつけられ、激痛にもがいている。

 山高帽のおかげで多少雨の被害を親まりさ。
 だがいつまでもつかわからない。
 雨は当分止まないだろう。

「ぼうやだおうぢがえどぅうううううううううう!!!!!」

 たらふく水を飲んだ影響で、親まりさはおそろし~し~をブバァと吹き出す。
 そして堰を切ったように、し~し~を出すまむまむのあたりが一気に崩れ、
 散々水を飲んで水っぽくなった餡子がだばぁと流れ出た。

「……ゆ?」

 あんよは機能を停止した。もはや動くことはできない。
 山高帽を上にしたため雨の影響はゆっくりしたものだった。
 それが幸運か不運かはわからない。

「どぼ……ぢで……」

 彼女たちが営巣したのはブリーダーが作った、農村へのゆ害防止のための
 “偽のゆっくりプレイス”であった。

 人間の作物を狙うもの。頼めば譲ってくれるだろうと楽観的に考えるもの。
 とりあえず麓に降りればなんとかなると思っているもの。
 そういった有象無象をまとめてここで留め、流す。

 雨樋のようになっており、上部には鹿威しのようにある程度雨が貯まると
 全ての横穴に大量の水を一気に流す構造になっている。

 ついでに研究もしよう。一石二鳥だ。
 軽率で運もなく、危機感も先行きも見通せない程度の低い餡子脳など売る価値もないのだ。

「とける……。れいむ……。おちび……。とけちゃだめぇ……」

 溶けた家族たちはうんうん溝を通って“じゃんぐるさん”へ流れ込む。
 せめて、作物の養分として。彼女に与えられた役目は、それであった。

「まりさのあんよ……。おさげ……。おぼうし……」

 溶ける。溶けていく。何もかも。夢であったように。

「ここは……。どこ……。ゆんごくじゃないの……?」

 どこまでが夢で、どこまでが現かは曖昧模糊としているけれど。

「ゆっくりぷれいす……。じゃないの……? まりさたちの、ゆっくりだけの……」

 もう誰も答えてくれないけれど。

「もっと……ゆっくり……した……」


 一つ確かなことがある。



     □     □     □



 初秋。紫蘇とミントの匂いあふれる山あい。

「ゆうう!!! すっごいよぉ! ここはゆんごくだよぉ!!!」
「こ、これはきっとうわさのはたけさんにちがいないわ! むきゅきゅ!」
「ここはゆっくりできるんだねーわかるよー」
「ゆっへん! まりささまのいこうにおそれをなしてにんげんたちがさしだしたのぜ!」





 「ここをみんなのゆっくりぷれいすにするよ!」 x たくさん


ゆっくりいじめSS・イラスト ※残虐描写注意!コメント(0)トラックバック(0)|

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